《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》112:善戦

「ノワールここらへんでいい」

[はいなの]

の群れの前へと降り立つ。

俺の橫にはエルが、後ろにはノワールが、そのもっと後ろにはラースたちが合図を待っているだろう。

「さぁ始めようか」

「はい、私も詠唱しますので、詠力は期待しないでくださいね」

俺は素早く、黒霧のコートを変化させる。目の前からは視界に収まりきらないほどの魔が迫ってきている。出來るだけ、ここで魔の數を減らしたい、できるだけ魔法の規模も広げなければならない。

「行きますよ。ますたー」

エルから聲がかかり、二人そろって詠唱を始める」

『我は罪深き者 祖は紅より黒き焔なり 汝、萬象を灰塵と帰す 地獄がむ罪火と化せ』

『我は神の代行者 汝の黒を上から塗り潰そう 祖は聖なる 魔を呑む黒を浄化せん』

『地獄想火ゲルニカ』

『神聖円セイクリッドネビュラ』

俺の魔法が先に発し、範囲の魔が黒い炎で焼かれていく。そしてその焼かれた魔の死骸、未だ燃え続ける黒い炎を浄化する白い波があとを追う。

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「これで、3分の1は連れててくれると嬉しいんだけど」

「そうですね。それでは私は戻りますね」

エルは実化を解き、俺の中へと戻ってくる。

“次は私の番かな?”

「そうだな。じゃあ頼む」

俺は魔力をで返還させていく。首元のマフラーを整えて喚ぶ。

『纏え ヨリヒメ 黒鬼ノ

で返還した黒い魔力がそこからあふれ出す。それをに纏う。そして、左の目が黒く染まり、額の左側には黒い角。その角から目を伝うようにして、紅い紋様が浮かんでいた。

「なんだかこの覚も久しぶりな気がするな」

“最近修行をさぼってるからだよ”

後ろを見ると、ノワールは既に魔の特に大型目的で狩りに出ているし、王都の方からは援軍が來る。

俺はムラクモを抜刀すると、魔の群れへと突っ込んだ。ちなみにヒサメはヒサメで「おねぇーちゃん頑張って期待に添えるからね!」とか言いながら、ノワールの背中に乗っていってしまった。

〝私も頑張る〟

(あぁ、期待してる)

次々と魔を斬り、すぐに近くにいる魔へと向かう。他の冒険者もどんどん前線を押し上げ、魔と戦っている。俺たちの後ろ冒険者たちよりし前で戦っているのは、レジーナとラース。やっぱり強いなあの二人は。

レジーナの剣普通のユウの目では正確に追うことはできない。ラースはラースで、いろんな武を巧みに使い、魔を倒していく。レジーナと違い、騎士というか冒険者寄りの戦い方だ。その中でも特殊な部類だろう。鎖鎌、短剣、直剣、片手斧と様々だ。あんなタイプの火と戦うのはやりにくそうだ。

「エル。でかめの真野への導よろしく」

《了解しました》

そのまま、エルの指示に従い、道中の敵を斬りつつ、目的の魔へと近づいていく。元々の予定通り、普通の冒険者たちや騎士たちで対応できないような相手は俺やヒサメ、ノワール、レジーナ、ラースで擔當する予定だ。

そして目的の敵の元へとたどり著いた。普通のゾウよりももっとデカいゾウってじだ。長い鼻の橫には尖った牙が四本。

「ゾウっていうより、マンモスだな」

明らかに敵対的なこのマンモスもどきは足をあげると、そのままユウを踏みつけようとする。それバックステップでかわし、足が地面に著き衝撃が逃げるのを確認してから、地を使って急接近。足を斬る。

ガンッ

マンモスもどきの足は半分近くまで切れ目がるが、骨の位置でムラクモが弾かれた。

「くっそいな」

そう言いつつ、ムラクモに黒炎を纏わせる。それと同時に、目にも魔力を集中させエルに頼んで、並列思考を開始する。

『月詠ノ瞳ツクヨミ』

転移で、マンモスもどきの上空へと飛ぶ。そのまま刀を下へ向けて振るう。

『黒飛炎コクヒエン』

黒い炎の斬撃は魔が気付かぬうちにを切り裂いた。魔は斷末魔すら上げることなく絶命した。

そのまま、エルに次の獲を要求。次の獲はどうやら空中を飛んでいるあのでかい鳥のようで、ご丁寧に口から炎の玉を飛ばしてきた。明らかにさっきのマンモスもどきより強そうで、その火の玉はユウにではなく、冒険者の群れへと向かっていた。

『歪喰ノ瞳タルタロス』

すかさず、炎の玉と冒険者たちの間の空間を歪める。炎の玉はそれにれると、一緒にゆがみ、やがて歪みと共に消え去った。

「ここにはいっぱい生贄魔がいるからな、魔力に関してはそう困らないか」

月詠ノ瞳ツクヨミにも使用回數があるため、空中の奴を叩き落すために、ユウはムラクモを使う。

『自在:

ムラクモの刀が、素早くび、鳥型の魔、目がけて飛ぶ。が、間一髪で避けられてしまう。よけられたことを確認すると、すぐにムラクモの刀を戻す。

しょうがないと思い、ムラクモに負擔をかけるかもしれないが、地面にその黒い刀を突き刺した。

『自在:

そしてそのまま、刀びる。地面に刺さった刀かず、柄側にびていく。柄を持っているユウはそのまま、鳥の元へと向かう。

ばしているムラクモを戻すより、簡単に、黒い魔力を右手に集めて、思い切り、鳥を地面へと叩き落とす。そして、空中で、ムラクモを元に戻す。

『雷刀:降雷針コウライシン』

そのまま鳥の首めがけて降下し、その首を貫いた。

パチパチパチ

き聲などが聞こえる戦場の中、近くから拍手する音が聞こえてきた。

この鳥と、冒険者の群れとの距離は離れている。つまり、今ユウの周りに人はいない。

首に刺さっているムラクモを引き抜き、後ろを振り向く。そこにはここにはいないはずの人が立っていた。

「久しぶりっでいいのかな? ユウ君。ふふふっ」

目は虛ろ、手には薙刀。そしてユウと同じ黒い髪を持った。不知火雛乃シラヌイヒナノがそこにいた。

「ねぇ、ユウ君。私と一緒に殺し合いましょ?」

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