《TSカリスマライフ! ―カリスマスキルを貰ったので、新しい私は好きに生きることにする。―》第6話 先生と共に歩む
夢中でちゃんと湖月ちゃんとお話ししたり校庭で遊んだりしていたら、既に小學校にって三ヶ月程が経ちました。
既にクラスだけでなく學校中へと私の噂が広がっていて、私はとっても有名人です!
唯、天才だ、かっこいい、かわいいと噂されるのは大変嬉しいのですが、それを聞きつけて廊下から私を覗きに來るのは勘弁して下さい。
ちょっと人見知りなちゃんはそれを見てビクビクしてるし、湖月ちゃんはそんなちゃんを見てケラケラと笑っています。
ビクビクしてるちゃんは可いのですがそうは言ってられません。
仕方なく廊下の窓を閉めて三人でお話を開始しました。
「ごめんね、私のせいで二人に迷かけちゃって」
「気にせんでええよ~」
「う、うん、あいも大丈夫だよ」
「そっか、ありがと」
私に気を使ってくれているであろう二人に笑顔でお禮を言うと、二人共顔を紅くしてしまいます。
神年齢が高いせいかこのままだといつか刺されるのではと自分で思ってしまうのですが、どうにか私の手腕で頑張っていきたい所存であります。
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刺されるのは前世だけで充分ですから!
そしてこれまでの學校生活でちゃんの可いポイントが一つ見つかりました。
彼は、自分のことをあいと呼ぶのである。
畜生め! 私を萌殺すつもりか!
そんなことを思いながら心ちゃんにキュンキュンしていると、教室の後ろ側でわっと男の子たちが盛り上がりました。
「……はぁ。またあいつらあんなことを」
「あ、危ないよぉ」
「男の子やし大丈夫やろ~」
三人の視界には教室の後ろ、各自の荷をれる棚に昇る一人の男の子が。
皆に煽てられて棚の上で今やってるライダーの真似をするみたいですが……。
教室を見回しても九重先生は見當たらないので、大事になる前に私が収拾しておきましょう。
「二人は九重先生を呼んできてくれる?」
「わ、わかったよ」
「ええで~」
さて一応保険として先生も呼んでもらったことだし、いっちょやりますかね。
「こほん。そこの年、危ないから降りなさい」
「なんだまた諸弓かよ。邪魔すんな!」
「そうだそうだ!」
「また先生の真似かー?」
はぁ、やんちゃな子供を扱うのは面倒です。
でも自分のクラスで怪我されるのは嫌だしなぁ。
「落ちたら怪我するでしょ? 早く降りて」
「嫌だよばーか」
「早く降りなさい! お母さんが泣いてるぞ!」
「何言ってんだ諸弓?」
「の子のくせにいばってんじゃねー」
うわぁ、二人を呼びに行かせて正解だったかも。
の子にとやかく言われたら反発するタイプだと思っていましたよ、はい。
ともあれどうするか。
こいつらは私の発言力じゃ止まりそうにありません。
先生が來るまで時間を稼いで……、と考えている間に先生がドアを開けてってきました。
「こらー! 危ないでしょ!」
「やばっ」
先生の聲に吃驚した年は慌てて降りようとしたため、足を踏み外してしまいました。
うーん、これはいけるか?
これで怪我したら先生がしょんぼりしてしまうだろうし、メグちゃんと花ちゃんをでる間に鍛えられた幹でけ止めてあげましょう。
いや、私が帰ったらあの子たち凄い勢いで突っ込んでくるのよ。
お相撲さんの稽古みたいになってるもん。
「うわああ!」
「おいしょっと」
足をらせた年をお姫様抱っこでけ止めます。
うぐっ、……さすがにメグちゃんたちより重いからキツイ。
け止めきった後、そのまま年を立たせる形で降ろしました。
「だ、だだ大丈夫!? ご、ごめんね先生が急に怒鳴ったりしたから」
「大丈夫です九重先生。私がけ止めましたし」
「千佳ちゃん痛くない? 何ともない? いつもと違うところあったら言って?」
け止めても、先生はしょんぼりしてしまいました。
オロオロと私のを確認していく先生に、私は笑顔で答えましょう。
「はい! 何ともないです。安心してください」
「ほ、本當に? よかったぁ」
心底安心した様子の先生、まぁり立ての先生だしこういうことを経験していい先生になっていってください。
前世を含めると二十二歳の先生よりも年上なわけだし、私がしっかりとサポートしていくよ!
いやごめん、高校生までしか験してなかったから先生の方が大人だよ……。
そんなことを考えていると、先生がキラキラとした目でこちらを見ていたことに気付きました。
こ、この目は!?
「千佳ちゃんはすごいね。それに比べて私は……」
キラキラ目からドンヨリした目へ。
気分がコロコロ変わっていくのは見ていて面白いけれど、この格だといずれ生徒にカッとなって手を上げてしまう可能も否定出來ません。
そう考えた私は、ここに覚悟を決めました。
頑張って先生のサポートをしていこう!
さすがに自分の力を過大評価しすぎなのかもしれないけど、このまま看過は出來ません。
今回の人生ではやりたいことをやるって決めたんだ。
まだたったの三ヶ月だけど、先生の事はとっても好きです。
こんなにいい先生を、私は手伝いたい!
「大丈夫ですよ九重先生! 一緒に頑張りましょう!」
「あ、ありがとう千佳ちゃん! うん、うん! 頑張ろうね!」
再びキラキラした目に戻った先生と共に握手を。
小學生の私に比べれば大きな手だけれど、この手はまだ大きなものを持てません。
責任とか、義務とか、んなことも。
それでも私がしでも手助けできればいいなと思う、今日でした。
後日、男の子連中が謝ってきたので許してあげました。
どうも全員私に興味があるみたいだったけど、適當にあしらってちゃんと湖月ちゃんとの會話に戻ります。
殘念! 男には興味ないので!
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