《俺のハクスラ異世界冒険記は、ドタバタなのにスローライフ過ぎてストーリーに脈略が乏しいです。》1-7【スキルと魔法】

「やったぜ、レベルアップしたぜ!」

スケルトン四をなんとなく撃破することで俺のレベルが上昇した。

それにしても、この異世界に俺がやって來て二日目だ。

早くも二日目だよ。

それでやっとレベル2だぞ。

このペースは遅くないかと思う。

RPGをプレイしていて二日目にレベルアップって有り得ないスピードだろ、普通よ。

何がハクスラスキルだ。

もっと派手なアクションと冒険を期待してたのにさ。

ガンガン戦闘を繰り広げて、ガンガンとレベルアップして、わんさかわんさかとマジックアイテムをゲットできるもんだと思っていたのにな。

だが、なんとも地味である。

スゲー期待外れだぜ。

何がハクスラスキルだよ。

ぜんぜんスキルが発してないじゃんか……。

詰まんない……。

まあ、しゃあないか。

だってこれはクソゲーだもの……。

あの糞神が仕組んだ超クソゲーだもんな。

とりあえず、レベルアップしたことだしステータスを見てみよう。

何かスキルとか魔法とかを覚えたかもしれないぞ。

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何せレベル1のころは空白だったからな。

ハクスラスキル以外は何も書いてなかったんだから、期待も湧くぜ。

「よーし、ステータス畫面、カモーン!」

すると眼前に半明なパネルが現れて俺のステータスを表示する。

「どれどれ~」

そして俺がステータス畫面を確認してみると、スキル欄に【アイテム鑑定】【クラブスキルLv1】【ラリアットスキルLv1】【ドロップキックLv1】【バックスタブスキルLv1】【尾行スキルLv1】と複數の新スキルが記されていた。

「なんか一気に増えたな」

でも、全部俺が今までやった行がスキルとして記載されているだけだ。

ポーンクラブでスケルトンを砕した。

尾行からの不意打ちでラリアットをかまして、ドロップキックも決めてやった。

それらの行がスキルとなって表示されているのかな?

レベルもあるから行を繰り返せば、どんどんと技が向上するのだろう。

でも、ラリアットスキルとかドロップキックスキルってなんだよ。

ふざけてるのか?

これはプロレスファンタジアですか?

あと一つ、俺が行していないのに習得したスキルがあった。

「アイテム鑑定スキルか~。基本中の基本だが、最高に役立つスキルなんだよな」

今の切迫したサバイバルな狀況を解決してくれるスキルじゃないが、何も無いよりましだろう。

それに今後絶対役に立つのは間違いない。

【アイテム鑑定】の説明欄を読む。

「何々~っと」

【通常アイテムの鑑定が出來るようになり、アイテムの名前や使い方が分かるようになる。マジックアイテムの鑑定も出來るが、本人とのレベル差が開いていると鑑定出來ない】

なるほどね。

自分のレベルと同等か、それ以下のアイテムしか鑑定できないのか。

まあ、アイテムの使い方が分かるようになるのは便利だよな。

ふと俺は、手にあるボーンクラブに目が行った。

「ちょっと試しに、このボーンクラブを鑑定してみるか?」

ステータスを出す時のパターンからして、スキル名を聲に出して言えばいいのだろう。

「ボーンクラブを鑑定するぞ」

するとの聲で鑑定結果が報告された。

【ボーンクラブ+3。あなたのレベルが低くて鑑定できません】

え、マジで!?

うっそ~ん!?

このボーンクラブのほうが、俺よりレベルが高いのかよ!!

でも+3ってのは分かったぞ。

ちょっとまてよ、他の骨も試してみるか。

分の骨の山が直ぐ側にあるし、MPとか消費してないから、何度でも使えそうだしな。

てか、HPとかMPとかがステータス欄に表示されてないよな。

筋力値とか敏捷値とかもない。

そう言った細かいことを數値化する概念がないのかな?

まあ、クソゲーだしな。

作りも安直なんだろうさ。

まあ、とりあえず、同じような骨を拾って鑑定する。

するとまたの聲が説明してくれた。

【ただの人骨です。使い方は様々です】

え……。

マジ……。

それだけ?

うっそぉ~~ん!

じゃあ何か、俺がたまたま選んで拾ったこの骨が、俺よりレベルの高いマジックアイテムだったってことかよ!!

マジでー!!

ラッキーだけれど納得いかねーなー!!

まあ、落ちつこう。

とにかく、この骨は良いものだ!

これも【ハクスラスキル】の効果か?

もしかして、ちゃんとハクスラスキルが発していたのかな?

たぶんそうなんだ。

【ハクスラスキル】は、ちゃんと発してるじゃんか。

とにかく、やるね~。

それならもしかして、このボロボロの服も、実はすげーマジックアイテムだったりして。

可能はあるぞ。

よし、鑑定だ。

そして─────。

【ただのボロボロの服です。著るです】

だとよ……。

がっかり……。

念のために他の四の服も鑑定したが、やっぱりただのボロボロの服だった。

「な、ならば!」

俺は被っていた汚いパンティーを頭から取ると鑑定してみる。

そして、インフォメーションガールの回答は───。

【汚いパンツ+1。このアイテムは呪われています】

「怖っ!!」

俺は手にしていた汚いパンティーを床に投げ捨てた。

「なんだよ、このパンティーは呪われているのかよ。頭に被っちゃったけれど大丈夫かな。あとでハゲたりしないよね!?」

とりあえず勿無いけれど、このパンティーとはここでお別れだ。

俺まで呪われたら堪らんからな。

殘念っ!

さてさて、他に漁れるは何かないかな~?

俺は骨の山を漁って、右足のサンダル片足と、左足のブーツ片足に、左足のロングブーツ片足を発見した。

鑑定結果は【ただの履きです】だ、そうな。

まあ、これで全の卒業に続いて、素足からも卒業できる。

自分が長したかのようで、ちょっぴり嬉しい。

何より素足で小石とか踏むと地味に痛かったんだよね。

だから靴は中古でも有り難い。

俺はルンルン気分で右にサンダル、左にブーツを履いた。

ボロい靴を履けて、こんなに嬉しいとは思わなかったぜ。

それだけ全に素足は、的にも神的にもビジュアル的にも過酷だったのだ……。

「これ、あまったな」

左のロングブーツが片足分だけ殘ったので、腰縄に括って持ち歩くことにした。

ボーンクラブの鞘代わりだ。

何かを拾ったられて置く袋の代わりにもなるだろう。

水源を見付けたら水筒の代用品としても使える。

ただ、前の持ち主が水蟲じゃあないことを祈るのみだ。

この際だから足が臭いだけなら我慢し足るぞ。

それとボロボロの服を一著分だけ背中に背負う。

マントの代わりだ。

それと寢るときに、枕の代わりにもなる。

とにかく今はなんでも使って、この狀況を打開しなくてはならないからな。

ボロだからって末に扱えない。

貴重な資源なのだ。

今は贅沢が最大の敵である。

その他に4Gを見付けている。

コインを拾おうと手をばしたら、直ぐに掌に吸い込まれてしまった。

金貨にれなかった……。

ちょっと寂しい。

まあ、どうせここではお金を使うところが無いんだから関係ないや。

ステータス畫面で確認したら5Gに増えていた。

それと経験値が50點に増えている。

スケルトン一匹が10點ずつだったのかな。

倒したから、前回の一と合わせて累計50點だ。

それなら計算が合う。

他にもクルクルと筒狀に丸められた羊皮紙を見付けていた。

なんだろう、これは?

中を広げて見てみると何やら奇怪な図形と禍々しい魔法文字らしきが書かれていた。

廚二が好きそうな複雑な魔法陣である。

「魔法のスクロールなのか?」

よし、これこそアイテム鑑定スキルの出番ではないか。

鑑定してみるぞ。

【魔法マジックトーチのスクロール。羊皮紙を広げた狀態で魔法名を読めば魔法が取得できる】

どうやら正解だな。

これで魔法を習得するのかな?

早速、俺は聲を出して習得を宣言した。

「マジックトーチのスクロールを使用するぞ」

うわっ!?

突然、掌の羊皮紙が青白い炎を上げて燃え上がる。

そして、羊皮紙は一瞬で灰になった。

パラパラと灰が俺の手から零れ落ちて行く。

「燃えるなら先に言ってくれよ。ビックリするじゃんか……。でも、熱くはなかったな」

よし、これで魔法が習得できたのかな。

どれどれ、ステータス畫面の魔法欄を見てみよう。

空白だった欄に【マジックトーチ】と追加記されていた。

どうやらこの世界では、スキルはレベルアップ時に獲得できるようだが、魔法はスクロールを読んで習得するようだ。

マジックトーチの説明文を読む。

【魔法マジックトーチLv1】

何かの先端を対象にのオーブを召喚する魔法。それは無生であり棒狀の先でなければならない。一日に魔法のレベル分だけ召還出來て、5時間継続する。

て、ことは、今の俺は魔法レベルが1だから、一日に一回しか使えないのか。

まあ、魔法のレベルが上がれば回數も増えるのね。

よし、早速、試すかな。

俺はボーンクラブの先を指差しながら魔法を唱えた。

「マジックトーチ!」

すると、ボワッと骨の先がだした。

淡いがダンジョンの通路を照らし出す。

まさに魔法の松明トーチだった。

そんなに大きな燈りじゃないが、十分だな。

これで、ダンジョン探検が続けられるぞ。

やり~~♡

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