《【書籍化作品】自宅にダンジョンが出來た。》ステータス表示。

「とにかく落ち著こう」

急いでも良いことは何もない。

まずは戸を閉めてからお湯を沸かしホットココアを作り、椅子に座ってからココアを飲んで一息つく。

「――さて……」

まずは仕事機がどこまでおかしなことになっているのか確認する必要がある。

それは仕事機の引き出しの中に存在しているミニチュアが本當にダンジョンかどうかを検証すること。

それと3段の引き出しの――、真ん中と下の段がどうなっているかだ。

「おかしいのは上の段だけか……」

俺は、あまりのことに肘を仕事機の上に置くと額に手を置く。

まったく冗談じゃない。

いま、何時だと思っているんだ。

「この寒空の中、履歴書を買いにいかないといけないとは……。あとは証明寫真も一緒に消えたから、証明寫真も撮りにいかないとな……」

俺は著替えてコートを著たあと近くのコンビニまで買いにいく。

履歴書を購し、近くのスーパーに併設されている24時間証明寫真が作れる機械で寫真を撮ったあと家に戻る。

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履歴書を書き終え証明寫真をり終えたのは、1時間後。

すでに時刻は午後11時を過ぎている。

あと1時間もせずに明日だ。

「とりあえず派遣會社の登録會の場所でも確認しておくか」

メールを確認していく。

すると未開封メールが5つ屆いていたが、その件名がおかしい。

件名には、【登録會につきまして】と書かれている。

容は、「お送りいたしました登録會ご案のメールでございますが、希されていたコールセンター業務は當社の不手際でご案できなくなりました。このようなことになってしまいましたこと申し訳ありません」と書かれている。

一社だけなら分からなくもないが5社となると明らかにおかしい。

――だが、どうしてだ?

「まさか……、國家権力か!? 俺が就職することを拒んでいるのか? ……まぁ、そんなわけないよな……。常識的に考えて一市民を相手に國家が就職妨害をしてくるわけがない」

きっと、何らかの問題が俺にあるに違いない。

それか、たまたま運が悪かっただけだろう。

「それにしても明日からすることが無くなったな」

何かゲームでもするか。

どうせ失業保険も6カ月は出るわけだし、半年間ゆっくりと捜せば問題ないだろうし。

「そうと決まれば、何か面白いゲームがあるかチェックだな」

インターネットを起させる。

そして若い時にMMORPGで鍛えたタッチタイピングでキーボードを打っていく。

「――そういえば……」

俺は仕事機の引き出しを見る。

「えっと……、【ミニチュアダンジョン】【機】【自宅】……と……」

検索ボタンを押して、俺以外に機の引き出しがミニチュアダンジョンになっている人間を調べるが検索結果は0件。

「手掛かりは無しか……」

次は【ダンジョン】と検索するが4786件とヒット件數が表示される。

正直、全部を確認できない。

ただし一つ気になったサイトがある。

「日本ダンジョン探索者協會のホームページか」

とりあえずクリックする。

まず畫面に表示されるのは無駄に見栄えに凝った畫面だ。

すかさずスキップを押す。

すると、役所のホームページのような畫面が表示される。

「どうして市役所もそうだが……、公務員が関わっているホームページは見にくいんだろな」

いつも思うのだが……。

公務員が関わっている組織のホームページというのは、とりあえず最初の畫面で詰め込んでおけ! みたいな作りになっていて畫面がゴチャゴチャしていて分かりにくい。

言わば何を訴えたいのかというコンセプトがはっきりしないのだ。

「いまはそれよりも……、これが重要だな」

俺はダンジョンと書かれている項目をクリックする。

すると日本地図が表示されダンジョンの分布數が表示された。

何と言うか、都會以外は満遍なくダンジョンが配置されている印象だ。

その中から千葉を選ぶが俺の家の周辺にはダンジョンは存在していない。

どうやら、俺の機のダンジョンは日本ダンジョン探索者協會は知らないようだ。

まあ、當たり前だが……。

「まぁ、本當にダンジョンかどうかも分からないからな。次に探索者か……」

クリックすると探索者向けへと書かれている。

「ふむ……。探索者になってダンジョンでモンスターを倒すとレベルが上がるのか……。まるでゲームみたいだな」

どうやらレベルが上がると能力が上がるらしい。

それとダンジョンると自分の名前、年齢、レベルが表示されるようだ。

「つまり、俺の仕事機の引き出しの中にあるミニチュアダンジョンが本なら魔らしきモノを倒せば何らかのアクションが起きるということか……」

能力が上がるだけでも十分いい。

最近、しだけ太ったせいで腰が痛いんだよな……。

「――ためしにやってみるか……」

仕事機の引き出しを開ける。

引き出しの中には小したダンジョンのようなが再現されており、1センチほどの置いていた。

「とりあえず、罪悪の湧かないコイツから……」

1センチほどの木の置のようなを人差し指で押してみる。

プチッという音と、木製チップを押しつぶしたが指先から伝わってくる。

――レベル877 狂の神霊樹を討伐しました。

――レベルが上がりました。ポイントを1手にれました。

――レベルが上がりました。ポイントを1手にれました。

――レベルが上がりました。ポイントを1手にれました。

――レベルが上がりました。ポイントを1手にれました。

――レベルが上がりました。ポイントを1手にれました。

――レベルが上がりました。ポイントを1手にれました。

――レベルが上がりました。ポイントを1手にれました。

――レベルが上がりました。ポイントを1手にれました。

――レベルが上がりました。ポイントを1手にれました。

――レベルが上がりました。ポイントを1手にれました。

――レベルが上がりました。ポイントを1手にれました。

「煩っ!?」

思わず耳を覆う聲が鳴り続ける。

壁が薄いんだから、あまりにも音が煩いと怒られるんだが……。

「ようやくか……」

しばらく「レベルが上がりました。ポイントを1手にれました」と言う聲が鳴り響いたあと、突然靜かになった。

「深夜だというのに迷すぎるな――、ん? 何だ……、これは……」

視界がおかしい。

何度か目を開けて閉じるが変わらない。

「何で……だ?」

視界の左上には、レベルとHPとMPが――。

さらに下には、4つのボタンが表示されていて、それぞれ【ステータス】【魔法】【スキル】【システム】と表示されていた。

は普通にくよな……」

いや、心なしか軽い気がする。

お腹が出ているのは変わらないが……。

「レベル41 HP410 MP410? まるでゲームみたいだな……」

それよりも問題は、視界に表示されている數字と幾何學的な文様だ。

日本ダンジョン探索者のホームページをどんなに見ても分かるのは、ダンジョンらないとステータスが見えないこと。

そしてステータスを見るためにはダンジョンにり「ステータス」と言葉にしないといけないことだ。

俺みたくHPやMPが表示されるわけではないらしく、明らかに異質だ。

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