《【書籍化作品】自宅にダンジョンが出來た。》日本ダンジョン探索者協會(4)

「あれだな……、とりあえず――」

まずは、警視の取り調べ容についてSNSで拡散よろ! と投稿する。

さらに海外畫サイトにも自由に転載OKと書く。

そこまで作したところで、そろそろ畫配信を止めた方がいいかと千葉東警察署から數歩出たところで俺は足を止める。

何故なら、千葉東警察署から道路に出る間には駐車場があるのだが、その間に13人の警察と、私服の一目で堅気ではない人間が立っていたのが見えたから。

「まったく……」

これは、畫を止めたと思わせておいた方が良いかもしれないな。

「山岸だな?」

「人違いです」

俺は、語りかけてきた男

名前 神田(カンダ) 隆二(リュウジ)

年齢 36歳

神田隆二という名前を「解析LV10」で見ながら溜息をつく。

どうして警察というのは威圧的な言いしかできないのか。

「ずいぶんと舐めた態度を取るものだな」

「舐めた態度? 私は、西貝警視から脅されたことをネットに流しただけですよ? 私は、何も知らないとお伝えしたのに人を疑ったような態度で接してきただけに留まらず無実の罪をでっちあげて留置しようなど警察組織というのはどうなんですか? あまつさえ警察署の外には私を帰そうとせず、さらに私に危害を加えようとしているのですか?」

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「くくくっ――」

俺の言葉に神田という男が俺の両手を見ながら口角を歪める。

「どうやら配信はしていないようだな。それは都合がいい」

「……普通は、警察署から出たら配信は止めるでしょう?」

「そうだな。だからこそ、貴様が千葉東警察署から出るまで待っていたのだ!」

「ま、まさか!?」

俺は、「そ、そんな……、馬鹿な……」という様相をわざと見せる。

演劇にはまったく自信がない。

――スキル「演劇LV1」を手にれました。

丁度いいのがきたな。

スキルにポイントをMAXまで振る。

さらに何か不測な事態に巻き込まれると問題かと思いスキル「危険察知LV1」にもポイントを振り分ける。

「演劇LV1」(ON/●OFF)→「演劇LV10」(●ON/OFF)

「危険察知LV1」(ON/●OFF)→「危険察知LV10」(●ON/OFF)

「ふん、貴様のような無職で中年のデブと刑事では頭が違うんだよ! 頭がな!」

「……それで私を捕まえてどうしようと? すでに先ほどの畫はネットで流れているはずですが?」

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「そんなのはあとで消せばいい。貴様を消したあとでな。誰も申し出を立てるものがいなければ何の問題もないだろう?」

いやいや――、問題大ありだからな。

こいつは何を言っているんだ?

そもそも、俺を消すってことは殺すってことだぞ?

「そんなことが法治國家で許されるとでも?」

「山岸、貴様は何も分かっていないな。警察組織というのは力なんだよ! 我々が白と言えば、どんな黒でも白くなる。パチンコだって、そうだろう? マスコミだって何も言わないだろ? 我々は政財界の闇を多く報として抱えている。だから、どんな権力者だろうが、我々を捕まえることはできない!」

「……神田隆二さん、私を殺して、そして犯人を用意するつもりですか?」

「そんなことするわけがないだろ? 貴様は、突然錯し警の拳銃を奪い市民に発砲。そして我々は、その兇弾が別の市民に向かう前に貴様を殺した。これでどうだ?」

俺は溜息をつく。

「それより貴様、どうして俺の名前を知っている?」

「別に、神田隆二さんだけでありません。早川山房さん――」

俺は一人ずつステータスに表示されている名前を言葉で告げる。

そのたびに、俺の行き先を阻んでいた刑事らしき人間と警察たちがたじろぐ。

「お前たち! 揺するな! すぐに道路を封鎖! 一般人を誰も千葉東警察署に近づけるな!」

千葉警察署から出てきた30人近い警察(婦警)を含むが、あっという間に千葉東警察署の駐車場を通り車が走る大通りに出ていく。

すると先ほどまで走りぬけていた車が一臺も通らなくなる。

やれやれ……。

とことん腐っていやがるな。

まぁ、そんなことは……、とっくに知っていたがな。

俺は視界のステータスを選ぶ。

視界に半明のプレートが表示される。

名前 山岸(やまぎし) 直人(なおと)

年齢 41歳

長 162センチ

重 102キログラム

レベル1(レベル449)

HP 10/10(4490/4490)

MP 10/10(4490/4490)

力17(+)

敏捷11(+)

腕力69(+)

魔力 0(+)

幸運54(+)

魅力 0(+)

▽所有ポイント 283

――さて、ステータスの振りは……。

名前 山岸(やまぎし) 直人(なおと)

年齢 41歳

長 162センチ

重 102キログラム

レベル1(レベル449)

HP 10/10(4490/4490)

MP 10/10(4490/4490)

力100(+)

敏捷100(+)

腕力100(+)

魔力 0(+)

幸運100(+)

魅力34(+)

これでいいか。

幸運と魅力は配信用に上手く響けばいいんだが……。

力と敏捷と腕力については、何かが起きた時の保険だな。

「さて、こちらの準備はできたな」

神田は、それだけ言うと何かを待っているのか何度も俺の後方へと視線を向けている。

いったいなにを?

後ろを振り返ると西貝警視が、一人の婦警を伴だってエレベーターから出てきた。

そして、その隣には子供連れのの姿が見える。

「……」

こいつら……、まさか――。

さっき俺が一般人を殺したということにすると言っていた。

つまり……。

慌ててスキル畫面を開く。

スキル

▽「ロリ王LV1」(+)

▽「JK際LV1」(+)

▽「隠蔽LV10」

▽「#JWOR」

▽「ZH)N」

▽「解析LV10」(+)(●ON/OFF)

▽「限界突破LV10」(ON/●OFF)→ ▽「限界突破LV10」(●ON/OFF)

▽「バーサクモードLV10」(ON/●OFF)→▽「バーサクモードLV10」(●ON/OFF)

▽「演劇LV10」(●ON/OFF)

▽「危険察知LV10」(●ON/OFF)

▽所有ポイント 0

スキルを全てONにする。

それと同時に――、「貴様の罪狀は殺人罪だ!」と、言う聲が周囲に響き渡ると同時に神田が銃口を俺ではなく後ろから向かってくる子供連れのへと向ける。

「ふざけるなよ!」

自分たちのを守るためだけに無実の人間を巻き添えにするが気にいらない。

俺のびに愉悅の顔を浮かべた神田が「全て貴様のせいだ! 警察はつねに正義でなくてはならないのだ!」とびながら引き金を引いた。

それと同時に視界の半明の畫面が表示される。

――スキル「解析LV10」とスキル「危険察知LV10」が統合されます。

――上位スキルを獲得。

――スキル「賢者LV1」を手にれました。

――スキル「賢者LV1」の能力が発します。

――スキル「賢者LV1」の能力によりアメリカの軍事衛星をハッキング……介――、現場映像の全てをリアルタイムで世界中の全チャンネルに配信する準備が整いました。周囲の電子機を支配下に置きました。全ての音聲を全世界に配信できます。行いますか?(y/n)

俺は迷わず(y)を選ぶ。

それと同時に、放たれた銃弾は俺の手に當たり跳弾する。

「――な!?」

「なんだと!?」

「きゃああああああ」

「――ッ!?」

神田、西貝、そして巻き込まれた市民である伊東幸恵さん、さらにそれを連れてきた婦警が順番に聲をあげた。

「きさま……、今、いったい何をした……?」

「何をしたじゃねーよ。てめえらが自分達の保のために一般市民を殺して俺に罪を著せて殺しようとしたことこそ何をした――だろ!?」

「神田警部! 何をしている! さっさと処理をしないか! これは俺の父親の県議會議員西貝當夜の許可も得ていることだ! さっさと――」

「しかし……」

「ええい! 使えん男だ! 警察はつねに正義ではなくてはならないのだ! 不祥事が世間に曬されたらどうする!? そのためなら民間人の命の一つや二つは必要な犠牲だ! 貴様も理解しているだろう! それに、そこのを殺し山岸を殺せば數年後には署長にしてやると約束もしているだろう!」

「……そういうことだ。警察の威信のためだ」

事態が呑み込めていない子供連れのは、どうして銃口を向けられているのか分からないまま恐怖のあまりに失している。

それはそうだろう。

俺みたくいつ死んでも問題ないと思っている人間と違って普通の人間は死を恐れるものだからな……。

「警察の威信ね……」

「何が言いたい?」

「市民を守る警察がずいぶんな言い方だと思ってな」

俺は肩を竦めながら、伊東さんと神田警部の間に割ってる。

「貴様のような無職には分かるまい、警察とは崇高な組織だということがな」

「崇高? ふざけるなよ? てめえらがやったことが看破されたからって無罪の人間に罪を著せるためには、市民を殺してもいいってその発想はどうなんだ?」

――スキル「演劇LV10」が、視聴者數1億人を突破したことにより進化します。

――スキル「演武LV1」を手にれました。

――スキル「賢者LV1」と「演武LV1」が統合されます。

――スキル「大賢者」を手にれました。

――スキル「大賢者」の能力により全世界配信中の畫に映った個人報が全て閲覧されるようになります(y/n)

俺は(y)を押す。

「煩い! もう黙れ! どかないなら貴様から殺すまでだ!」

何発も放たれる弾丸だが――。

全て俺のに當たると同時に跳弾する。

HPも10も減っていない。

「馬鹿な……。そんな馬鹿なことが……、上位の探索者ですら不可能な……こんなことが……」

揺している神田を見ながら、俺は腰が抜けている伊東さんと娘を抱き抱えると跳躍する。

30メートルほど跳躍したところで、二人を下ろす。

「――さて、……どうしたものかな」

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