《【書籍化作品】自宅にダンジョンが出來た。》在りし日の彼方(6)
次々と著陸してくる陸自のヘリに乗せられていく生存者たちを見ながら、俺は『草薙の剣』を解除する。
「そうか……」
そして――、佐々木に俺のに何が起きたのかを聞きながら上空へと上がっていくヘリを見つめる。
佐々木の語った容については、俺にはまったく心當たりがない。
だが、相沢も俺が漆黒の獣に代わっていた事を証言した事から、一人の狂言では無いと言う事はたしかだろう。
何せ、俺には記憶がないからな……。
「やっぱり、山岸先輩はダンジョンにったところまでしか覚えていないんですね」
「ああ。おそらくだが、佐々木の語った容から察するに何かしらの制約が掛かっているのかもな」
俺は自分の手を見ながら呟く。
そもそも、この世界が一度、終わった世界のあとに作られた世界で、そこに俺や佐々木たちが関わっていたのが本當なら、佐々木たちはともかく、俺の能力が異常なのも納得がいく。
それに――、上の階層でモンスターに殺された人たちが生き返っているのも、普通に考えればおかしい。
まるで、ゲームの世界みたいだ。
そう、漠然と思ってしまう。
「――でも、そうだとしたら、どうして今の世界は存在するんでしょうか?」
「わからん」
正直、俺には分からないことだらけだ。
それに、佐々木が見てきた上落ち村に関しても、俺は特別な場所という認識はしてなかった。
太パネルの設置による大規模な崩落事故で村が消滅したと思っていた。
ぞして――、事実、この世界では、そういう事になっている。
だが、佐々木が見てきた世界や、俺の妹と會ってきたという容から、今の前の世界では違う。
「正直、どうなっているのか、本來の真実が記憶にない俺には、いまの世界がどうなっているのかの判斷がつかないな」
「そうですよね……」
「ああ。それに、いまの俺達は、この世界で生きていると言う事だけは確かだ。佐々木が見て來た世界の終焉。それが、本當に正しい史実なのかは、現段階では――」
「まるで……、今の世界はVRみたいですよね」
「バーチャルか。たしかにな……、死んだ人間が生き返ったりするからな……」
そもそもダンジョンという存在がある事自おかしい。
それに魔法やスキルやレベルと言った存在。
まるでゲームそのものじゃないか。
「――でも、先輩が助かって本當に良かったです」
佐々木が瞳に涙を湛えて、震え聲で――、そう告げてくる。
「そうだな。俺は良い後輩を持った」
「後輩……」
不機嫌そうな表を見せる佐々木。
「あの……」
俺と、佐々木が話していたところで、倒れていた夫を見つけて離れていた相沢が近寄ってくると恐る恐ると言ったじで話しかけてきた。
「どうした? 旦那さんは、無事だったのか?」
「はい! 自衛隊の方が衰弱はしているようですけど、命に別狀はないって」
「そうか。それは、良かった」
「はい。山岸さんには、何とお禮を言ったらいいのか……」
「例なら、こいつに言え」
俺は佐々木の頭の上に手を置きながら話す。
「はい。ちゃんも、ありがとう……」
「いえ。私は先輩を助けたかっただけですので……」
「それでも……よ」
會話をしていると、陸自の人間が此方に向かって「もうすぐヘリを出します! 乗ってください!」と、聲が聞こえてくる。
「相沢。旦那が乗っているヘリが出るみたいだぞ?」
「……はい。山岸さん、大変にご迷をおかけしました! そのうち、落ち著いたらお店に寄ってください!」
「ああ。その時はよろしく頼む」
何度も頭を下げて相沢凜は、俺達から離れヘリに駆け寄るとヘリに乗り込み――、すぐにヘリは浮上していく。
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