《エルティモエルフォ ―最後のエルフ―》第99話
ドワーフ。
モイストの話によると、獣人大陸の北西にある島に住んでいて、そこで1つの國として存在しているらしい。
「じゃあ、ここと同じようなじかな?」
「そうですね。人の數が違いますが……」
島の大きさ的にはここより大きく、100萬人近くいるそうだが、ここと似たようなだろう。
國の位置から獣人族とは付き合いがあり、彼らの要に合わせた魔道の開発を行っているらしい。
「どんな種族なんだ?」
前世の記憶からしたら、150cmくらいの小柄な長で、技が高い鍛冶の腕を持っているというイメージだ。
もしかしたら、この世界でも同じとは限らないので、ケイはモイストに普通に尋ねることにした。
「一言で言うと、魔道開発のスペシャリストですかね」
モイストから帰ってきた答えはこれだった。
手先が用で、鍛冶も得意なのだが、特に魔道の開発が好きな種族らしい。
背が低いがは屈強で、もしもの場合は自分たちが作った武で戦う戦士の面も持ち合わせていて、壽命も人の倍近くある長命の種族なのだそうだ。
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「魔道ってどうやって作るんだ?」
「私は興味が無かったので、詳しくは分からないのですが、錬金が基本になりますね。それに必要な素材、イメージ、魔法屬、魔力量、これらを細かく分析して、何度もトライアンドエラーを繰り返すそうですよ」
「気が遠くなりそうだな……」
それら全てのバランスが揃うと、イメージ通りの魔道が作できるそうだ。
それでも完ではなく、更に細かく調整することで度の高いが作り出せるようになるとのことだった。
素材だけでも作るによって必要な量が違うだろうし、場合によっては手することすら困難な場合がある。
それを地道にコツコツ研究するなんて、かなり気のいる作業だ。
ケイも大工仕事でそういった部分があるが、コツコツを積み上げれば完する大工仕事とは違い、何か一つでも違えばまた最初からというこちらの方が気が必要だ。
「なので、新しい商品を生み出すのは、かなり難しいらしいですよ」
モイストが拾い上げたでかい電話のような通信魔道も、生み出された時にはとても畫期的な発明だったとのことだ。
「……何で人族が、ドワーフの作ったを手にれているんだ?」
人族のどこの國も魔道を研究している機関を有している。
しかし、先程のモイストの口ぶりだと、この通信魔道はドワーフが作ったということだ。
どうやって手にれたのか疑問が出てきた。
「一つを手にれ、錬金で模造品を増やしたのでしょう」
「…………あ~、なるほど……」
錬金は々なものを作り出せるが、新種の魔道を作り出すと言うのは先ほども言った通り時間と労力、更には高額な研究費用が必要になる。
それらを使って作り出すより、すでにできているものをコピーした方が、手っ取り早いと考えるのは當然だろう。
どういったルートで手にれたかは分からないが、が一つあれば増やすことも可能だ。
モイストの短い説明で、ケイはそのことに思い至り納得した。
「コピーされて腹立ってるだろうな……」
魔道を作ったことはないが、々なものを作り出したからその有用は理解しているつもりだ。
しかし、苦労して苦労して作り上げたものを勝手にコピーされるなんて、ドワーフたちからしたら腹立たしいことではないだろうか。
ケイはドワーフに同するような気持で呟いた。
「そのことがあって、ドワーフ王國は人族の侵は止しているようです。無暗に近付こうものなら、問答無用で海に沈められるはずです」
そのスタンスもここと似ている。
話を聞いていると、ケイはドワーフに対して段々と親近がわいてきた。
「錬金を使うなら、魔力の多い俺のような存在は重寶されるんじゃないか?」
錬金は、何を作るにしても大量の魔力を必要とする。
何度も錬実験するなら、魔力の多いエルフはいいパートナーになれるのではないかと考えた。
「そうですね、……ですが、ケイ殿はここから離れる訳にはいかないでしょう?」
「そうだな……」
人族がまたいつ攻め込んでくるか分からない今、獣人大陸を橫斷しているような時間はない。
せめて、島の住民が増えて戦える者の人數が多ければいいのだが。
「いつか行ってみたいな……」
前世の記憶というチートを使った魔道の作なんて、なかなか面白いものが作れるのではないだろうか。
ケイ自は、そういったはこの世界には必要なのか疑問に思えるので作るかは悩むところだが、ドワーフの作る魔道にどんなものがあるのか興味が湧く。
ドワーフの國がどういう雰囲気なのかも見てみたい。
そのため、ケイは無意識に考えたことを口から出していた。
「陛下と昵懇じっこんの中のケイ殿なら、紹介して頂けるのではないでしょうか?」
「そうかな?」
ケイの言葉に反応したモイストは、もしもこの後行くことがあるならばと付けたうえで提案した。
人族の國止の狀態では、ケイももしかしたられてもらえない可能もある。
しかし、ドワーフは獣人の國々とは仲が良いようなので、リカルドの紹介でもあればれるかもしれない。
いつ行くことになるか分からないが、ケイは取りあえずモイストの言ったことを心に留めておくことにしたのだった。
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