一人で暮らすには々広くじる二LDKのマンションには必要最低限の家しか置かれていない。クローゼットの中にはお灑落で個的な類が大量に詰め込まれているけれど、閉めてしまえば生活のないスッキリしすぎた部屋である。

そんな殺風景な部屋の中で大きな存在を放っているのは、リビングの隣室にある一人で眠るには広すぎるベッド。

普段は片付いているその部屋の床には、今現在ぎ捨てられた服が散らかっていた。

締め切ったマンションの窓の向こうから賑やかに通り過ぎていく學生たちの聲が聞こえてくる。

しかし……部屋の主である青年は靡な空気が充満した室で発せられるれた呼吸とベッドの軋む音にしか興味がなさそうだ。

 この部屋では毎日のようにこのような行為が繰り返されている。

そして、青年が気を失った彼のれた髪を優しく指先で梳き、目から流れる涙を指先で掬って、その涙に濡れた指を握り締めるのもほぼ毎日のことだった。