《お人形令嬢の私はヤンデレ義兄から逃げられない》18歳と20歳
とうとう私は卒業した。
卒業式が終わるとレイモンドが馬車で學園に迎えに來ていて花束を貰う。
「卒業おめでとう!アリス!」
「ありがとうレイモンド様」
馬車まで荷を持ってくれこの後は一緒に侯爵家に戻った。
馬車の中でもレイモンドは私を抱き抱えていた。
途中でお墓參りを済ませ、侯爵家の皆にも迎えられ味しい夕食を食べて久しぶりにレイモンドと一緒にベッドで眠る事にした。
「いつもはレイモンド様のドールと一緒に眠っていたわ」
と今は一緒になって飾られた人形達を見る。
「ありがとう…僕もドールと眠っていたよ。でもやっぱり本のアリスがいい…」
「私も…本のレイモンド様がいいわ…」
と目をる。
「アリス…よくお眠り…僕の可いお人形さん」
と頭をでられキスをされ私はゆっくりと眠りに落ちた。
*
數ヶ月後に教會で結婚式を挙げた。
參列者はもちろんなかったけどジョルジュや邸の使用人達は祝福してくれた。
純白のウェディングドレスを著た私を見たレイモンドは真っ赤になっていた。
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「僕のアリス…今までで一番綺麗だ!結婚してくれてありがとう!」
とお禮を言われるので
「レイモンド様も素敵よ。これからはずっと側にいれるわ…」
と言うとレイモンドはうなづき
「うん…ずっとずっと一緒だよ?僕から逃げようとしても離さない…。約束だよ?」
「レイモンドのお人形だから逃げたりしないわ」
と抱きつこうとしたけどジョルジュがゴホンと咳をし
「お時間です」
と言われ私達は笑い腕を組み鐘の鳴る中、神様の前で誓い夫婦となった。
月中はまるでお部屋に監されたように二人で過ごした。
*
それからレイモンドは侯爵家を継ぎ領主として仕事を頑張った。仕事が終わると私と過ごし幸せな日々を送る。
レイモンドは結婚してから私の著替えを手伝って使用人にもらせない溺っぷりだ。
食事も膝に乗せて
「はい、アリス…あーんして…」
と口に運んでくれる。恥ずかしいけど食べさせあいっこもした。
領地に視察に行く時は前日にし合い、必ず私のドールを持ち出かけた。領民達はもはや人形の事にも慣れており人形好きな侯爵として話題になっており、侯爵家になんか領民達から贈られるドールが一二と増えてドール邸宅と呼ばれ出した。
もちろんドールのモデルの私は社界でも有名になり人気になり、私はサロンでドールの魅力について淑達に広める會を開いたりとそれなりに楽しい結婚生活を送っていた。
*
ある日がだるいなぁ、気分が悪く吐いたりしたら心配してレイモンドが醫者を呼び診察してもらうと…
「ご懐妊しております。おめでとうございます!奧様!」
と言われレイモンドは暫く固まっていた。
「レイモンド様?レイモンド様しっかりして?」
と袖を持ち揺するとハッとして
「僕達の子供!!」
とレイモンドはお腹に手を當て喜んだ!
それからどこへ行くにも抱っこされるくらい大切に扱われた。
「転んだら大変だからね」
「気持ち悪くない?食べられそう?」
「赤ちゃんにいいオルゴールだよ」
と至れり盡くせりだ。
赤ちゃん用の服やベッドや部屋も増設して準備を整える。まだまだ産まれるのは先なのにレイモンドの浮かれぶりは激しかった。
ある日仕事で疲れて機で眠ってるレイモンドに布をかけようとすると起きて…
「ああ…ごめん…寢ちゃった…」
「大丈夫?この所頑張りすぎよ。疲れてるならゆっくりしてね」
と言うとレイモンドは私を膝に乗せ
「二人分だから重さが違う…。ふふふ…」
と笑いキスをくれる。
「あのね、僕…産まれた子はもちろん可がるよ。僕みたいに傷なんて一つもつけないよう可がるつもり…」
「そうね。私をそっちのけで可がりそうだわ」
と言うと
「そんな!どちらも可がるよ!もちろん!…なんて名前にしようかな…男の子だろうか?の子かな?両方の服を揃えたから…元気に産まれておいでね?」
としそうにお腹をでるレイモンド。
*
それから數ヶ月経ち私は元気なの子を産んだ。
レイアと名付けレイモンドはやはり人形の様に可がりぶりが凄い。レイアが寢付くと今度は私を可がる始末だし、レイモンドは本當に幸せそうに笑った。
そんなある日だった。
いつものように朝レイアの部屋に行くと…母がおろおろしていた。
「どうしたの?コンラードさん」
と言うと母のコンラードさんが慌てて
「レイア様が!私がし目を離した隙に消えてしまったのです!!」
と青ざめ…レイモンドは真っ青になり部屋中、屋敷中隅から隅まで全員で探したのに見つからない!
「レイア…!…そ、そんな…」
憲兵がやってきて窓が開いていたことから何者かに寄る拐と判明した。
私達はとても深い悲しみを負った。レイモンドは塞ぎ込み私もしくしくと泣いた。使用人達も領民も心配し見舞いに來たし行方を探す手配もしたけど何の手掛かりもない。
勿論使用人達も調べられたけどやはり誰一人疑わしい者は出てこず、完全に外部からの侵者として片付けられた。
ある夜…私とレイモンドは暖爐の前で語り合う。
「…大切にすると言ったのに…僕は何で…」
「レイモンド…私も悲しいわ…」
手を握りレイモンドは
「必ず見つけ出して犯人を殺す!レイアはきっと無事だ!!」
「代金目的なら犯人から連絡が來そうなのに來ないなんて…」
「……レイア…無事でいて!」
とレイモンドと私は娘の無事を祈った。
【書籍化】傲慢王女でしたが心を入れ替えたのでもう悪い事はしません、たぶん
「貴方との婚約は白紙に戻させて頂く」凍りつくような冷たい美貌のリューク・バルテリンク辺境伯は決斷を下した。顔だけは評判通りに美しいが高慢で殘酷な性格で、贅沢がなにより大好きという婚約者、ユスティネ王女……つまり私の振舞いに限界になったからだ。私はこれで王都に帰れると喜んだけれど、その後に悲慘な結末を迎えて死亡してしまう。気がつくと再び婚約破棄の場面に時間が巻き戻った私は、今度こそ身に覚えのない濡れ衣を晴らし前回の結末を回避するために婚約破棄を撤回させようと決意した。 ※ビーンズ文庫様より書籍版発売中です。応援ありがとうございました! ※誤字報告ありがとうございます!とても助かります。ひらがな多いのは作風ですのでご容赦下さい。※日間総合ランキング1位、月間総合ランキング2位、月間ジャンル別ランキング1位ありがとうございました!※タイトル変更しました。舊題「傲慢王女な私でしたが心を入れ替えたのでもう悪い事はしません、たぶん」
8 111もしも変わってしまうなら
第二の詩集です。
8 144悪役令嬢の影武者を嫌々演じて十年、憎っくき本物に『ざまぁ』したけど? 本當の悪役はアイツだった……!?
ある時は淑女、またある時は悪役令嬢。いえ、殆ど悪役令嬢。そんな公爵令嬢シェリーの影武者を十年も演じていたわたくしポピーは我慢の限界にきていた。 が、しかし、転機が訪れたのだ。 たまたま使用人に戻っていたわたくしは、シェリーの婚約者エリオット王子様に呼び出され、何と婚約破棄したい旨を知らされる! これは『ざまぁ』の大チャンス!! 今までの鬱憤を晴らすかの如く、王子に協力する事を快諾する。 「よおし、仕返しするからね!」 ーー密かにほくそ笑むのであった。
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8 69監禁から始まる戀って怖くね?
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8 69部活の後輩と付き合ってみた
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