《悪役令嬢の影武者を嫌々演じて十年、憎っくき本に『ざまぁ』したけど? 本當の悪役はアイツだった……!?》10
「シェリー様、エスコートの件ですが王子様に冷たく斷わられました」
わたくしはお屋敷のマッサージルームで寢そべっている馬鹿に淡々と報告した。いえ、々悪意に満ちた気持ちを込めている。だってコイツの代わりに危うく『ざまぁ』されそうだったからね。
「あ、そう……」
シェリーは別段驚く素振りもなく、靜かな言いだった。どういう心境なのかさっぱり分からない。
「自分たちが目立つ行為は控えよう──と王子様は仰いました。その旨を主人様理事長にも伝えると」
「……」
「シェリー様?」
「……くかー」
おい、寢てんのか⁈ 今、大事な話してんだよ! ったく、コイツだきゃーよいよっ!
「えーと、それとですねー」
わたくしは態と大聲を出してみる。
「う、うーん……なによ」
「主人様からお話がありました?」
「はぁ? 何の話?」
「シェリー様が院でお酒飲んで生徒を執拗にめてるって、王子様から主人様にご報告なされたと思いますが?」
「知らないし、めてないし」
いえいえ、思っきしめてるっしょう⁈
「お咎めけるかもしれませんよ?」
「ふぁぁぁぁああああ……!」
あ、あくびすんじゃないわよ! ほんと腹立つなぁー!
「あー、アンタがお酒の話するから飲みたくなったわ。ワイン頂戴」
「あの、わたくしの話聞いてます?」
「いいから。あ、それと今度は肩みね」
コイツとことん腹立つ、腹立つわ!
仕方なくワインを準備すると、馬鹿はグラスを一気に空けた。
「うぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」
「で、お話続けますね?」
「あのねー  、それよりアンタに面白い事教えてあげるわ」
「はい⁈」
何なのコイツ!
「わたくしが指導してるミー……何とかっての?」
「ミーア様ですね」
本當は名前知ってるんでしょ。白々しい! それと指導ってアンタ? めでしょうが!
「そう、そのミーアって。アレ、実は平民なのよ。ふふふ、知ってた?」
「いえ、知りませんでした」
「わたくしちょっと調べたの。貴族院に時々平民が紛れてるんだけど、ミーアって特待生、実は皇室の推薦枠で編したらしいわ。これは滅多にない事よ」
「そうなのですね」
「うん、察するに王子の人と思うの。でも平民だから正式な公妾にはなれない。まあ、卒業したら宮廷で特別な使用人でもやるんだろうね」
いえ、ミーア様は人ではなく兵士。王子様の護衛をお勤めになられるのよ。
「で、それがどうかなさいました?」
「だからね、もうどうでも良くってよ。たかが人如き、正妻のわたくしのライバルでも何でもない。そもそも王子の事は好きでもないしね。という事でミーアと王子がイチャつこうが相手にしないって決めたの」
「はあ。それは良かったです……ん?」
えっ、なに? なに今の? 全てが解決した風な言い回ししてるけど何にも解決してないわよね? これまで散々めておいて、今更もう相手にしないって……それで済む話じゃないでしょうが?
アンタが貴族院でお酒飲んで、生徒をめた事に対して斷罪されないといけないの! ひいては婚約破棄の口実にされるべき!
この馬鹿の思考を軌道修正しなければー!
お月様はいつも雨降り
僕の部屋に見知らぬ企業から一體の少女型の人形が送られてきた 人間のように話す僕の過去を知る人形 彼女と出會ったその日を境に 僕の日常は少しずつ変わっていった 多分、それは破滅に向かって
8 106よくある?異世界物語
目が覚めると草原の中にいた僕。どうやら異世界にいるらしいことに気づいた僕は持っていた神様からの手紙を読みステータスを見て驚いた。武術に魔術その他使いやすそうな名前が並んでいたからだ。しかし、そんな僕にも一つとても大きな問題があって?
8 99男女比1:599
頭が悪く進路がなかなか決まらない中學3年生の小坂 光。最後の最後に滑り込みで入學できた高校は今年度から男女共學になる元女子高。不安になりながら迎えた入學式當日。なんと今年度の男子合格者は光1人だった! 笑えて感動するちょっとありえない戀愛ストーリー。
8 57カノジョの好感度が上がってないのは明らかにおかしい
『好感度を上げすぎるとその人との関係がリセットされる。』 ある日、そんな無慈悲な呪いをかけられた彼は、戀人も友達も一切いない哀しい學園ライフを一人謳歌していた。どうせ消える関係に期待するなんて馬鹿らしい。そうのたまい、人と深く関わること自體を拒否してきた彼だったが、突然転校してきた少女や、様々な人々と接していく中で、彼は少しずつ変わっていく。 呪いと過去が交錯する中、彼は何を望み、何を失い、何を摑みとるのか。 ※カクヨムにも連載中です。
8 145double personality
奇病に悩む【那月冬李】。その秘密は誰にも言えない。
8 122婚約破棄された『妖精の取替え子』
『妖精の取替え子』であると伯爵家で信じられていたセシルは、療養という建前で実は領地で虐げられていた。王太子の婚約者となったことで急遽王都の學園に來ることになったが、すでに戀人のいた王太子は、爵位の低いセシルを蔑んで馬鹿にする。そして、卒業パーティの日、セシルはとうとう婚約破棄を告げられた…。 虐げられていた少女が幸せになる物語13話。 ★完結しました。誤字報告本當にありがとうございます。 番外編3話追加しました。全16話です。
8 103