《悪役令嬢の影武者を嫌々演じて十年、憎っくき本に『ざまぁ』したけど? 本當の悪役はアイツだった……!?》14
「シェリー様、ご質問宜しいでしょうか?」
「んー、なに?」
馬鹿がグビッっとワインを飲み干し、空のグラスをわたくしに突き出した。おかわりの要求だ。「よいよこのアル中が」と思いながらも仕方なくワインを注ぐ。
「もし、もしもですよ? パーティー會場で婚約破棄を宣言されたらどうけ答えるのですか?」
「はぁ~ん? そんな事ナイナイ! ナイヨ~!」
か、軽いわね、可能は十分あるのよ。それをわたくしがアンタの代わりにけないといけないの! ったく、人ごとじゃないでしょうが!
「いえ、でも萬が一を考えておかないと不安です」
「あ、そ。……まあその時は王子を論破しなさい」
「ど、どう言って?」
「陛下もお父様も婚約破棄などお認めにならなくてよ? って言えば済むわ」
「あの、主人様とお話されたのですか?」
「そう、アンタがねー、お父様がどうとか言ってたじゃない。だから王子の事、お話したのよ。そしたらね、確かに王子から「やれ、酒を飲んでる」とか「やれ、追っかけをめてる」とか々しく言われたらしいの」
言ったんだ。
「でもね、だからなに? なんですかー? まさかそんな事で婚約破棄なんてお考えになられてないでしょうなーってじで軽くあしらったって! おーっほほほほほほ!」
くっ……正に『この親にしてこの子あり』ってじだ。期待してたわたくしが甘かった。
むむ、何か悔しい! とは言え、パーティーでわたくしが斷罪される事も回避出來そうだから、正直ホッとした心境でもある。
「それとね、エスコートの件だけど良いこと思いついたの」
「何ですか?」
「場もダンスも我が兄ジャックにお願いしたからぽつーんと寂しい事にはならなくてよ」
「お、お兄様に⁈」
ジャック・シュルケン様ーー、馬鹿の兄とは思えないくらい似ても似つかぬ超優秀な公爵家の跡継ぎだ。そして、わたくしのダンスの師匠……
「あぁ、何とジャック様がわたくしをエスコートなさるの? では勿論ダンスも?」
「そうよ。いいこと? 全國大會で優勝したプロ並みのダンスを存分に披しなさい。仮に王子がミーアと踴ろうが、ぷっ、ぷぷぷぷ……そんなのアータ、吹っ飛ぶくらいの注目の的になるわよ。ざまぁだわ、々しい王子め! つまらん告げ口した罰をけるがよいわ! おーっほほほほほほ!」
この馬鹿、かに対策を練っていたの? 馬鹿の癖にアル中の癖に、王子様に『逆ざまぁ』を企ててたなんて信じられない。
そしてわたくしも影武者として、その企てに協力しないといけないのか。ジャック様が登場するからにはいい加減なダンスは出來ないし。
さあ、どうしましょう……⁈
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