《悪役令嬢の影武者を嫌々演じて十年、憎っくき本に『ざまぁ』したけど? 本當の悪役はアイツだった……!?》23
「はい?」
「引き取る」という王子様の言葉の意味が分からない主人様は、キョトンとしながらわたくしを橫目でチラ見されました。
「まあ……ありがたいです。王子様」
わたくしの罪を問わないなんて寛大すぎです。そして王子様のお考えをこう解釈しました。つまり、婚約破棄が整った禮とでも言うのでしょうか、わたくしを公爵家から王子様専屬の使用人として、お使いになると言うお話でしょうね。
あーあ、これで、やっと馬鹿から解放されるんだ! 解放されるんだよーー!
「ポピーを……ですか?」
「そうだ。シュルケン公爵家の養にした上で、改めて僕のフィアンセになってもらう」
「な、なんと⁈ 正気でございますか⁈ 王子⁈」
え? 浮かれてよく聞こえなかった。何て?
「それなら皇族との縁はこれまでと変わらないだろ?」
「い、いや……しかし」
だから、何のお話よ⁈
「彼は紛れもなく貴族院を首席で卒業した優秀なだ。そして社ダンスも素晴らしい果を挙げている。そもそも彼は伯爵家の出、僕のフィアンセとしてこれ以上の淑はいないと思ってるのだが?」
えーーーーーーっ? 何だってーーーーっ⁈
「その旨、陛下には……?」
「これからご報告するつもりだ」
ち、ち、ちょっと?
余りにも突拍子のない王子様の発言に、主人様は床にへたり込んでしまった。どう判斷して良いものなのかお悩みになられてるご様子。でも、よくよく考えてみると然程悪い提案ではないと気がつかれたみたいだ。この大失態を馬鹿の貴族院除名だけで済まされる。わたくしを養にするのは抵抗あるけれどシェリーの代わりに嫁がせれば皇室との縁戚は葉うからだ。
つか、待って! 主人様のココロの葛藤なんかどうでもいいわ。それより何でわたくしが? 何で王子様のフィアンセになるの? わたくし使用人ですわよ? 本的に理解出來ません!
「王子様、突然そんな恐れ多いお話をされても困しかありません! 辭退させてください!」
「ポピー、お前に拒否権はない」
「ご、主人様?」
「主人様ではない。お父様だろ、ポピー?」
いやいや、早いって?
「王子、その提案謹んでおけ致します。直ぐにでも養の手続きにらせて頂きます。何卒、陛下に宜しくお伝えください」
王子様は満足そうに頷かれた。そしてわたくしに微笑みを向けてこられる。
「ポピー、君の柄を引き取るとはそう言う事だ」
「……」
意味分かんない。聲も出ないわ。何でこうなるのか誰か教えてしいよ。
唖然として床にへたり込んでいたらジャック様に手を引かれた。そして彼はオーケストラに向かって指を鳴らす。すると直ぐに軽やかなリズムが會館へ広がっていった。
「我が妹よ、まだ僕とダンスしてないよな?」
ジャック様まで妹とか仰って? それにそんな気分ではございません。この狀態でよく踴ろうなどと言えますわねっ⁈
わたくしの気持ちだけを置き去りにされ、強引にダンスに興じる羽目になった。馬鹿の斷罪も吹き飛ばすお祝いムードの卒業パーティーへと雰囲気が変わり、違和をじざるを得ない。とても笑顔になれる気がしない。わたくしは馬鹿の『ざまぁ』さえ遂行されれば満足だったのだ。何故? 何故こうなった? ココロの中で何度も問いかけた……
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