《悪役令嬢の影武者を嫌々演じて十年、憎っくき本に『ざまぁ』したけど? 本當の悪役はアイツだった……!?》58
闇夜の中、月のを頼りに階段を登っていく。誰にも見られてない事を確認しシェリーの部屋へった。
彼はポピーと會うのを嫌がっている様だ。気まずいからだろう。しかしいつまでもこのままではいけない。ポピーも恨みを果たした筈だ、ここで仲直りするべきだと説得した。
やがてポピーが予定よりやや遅れて現れた。
「誰にも見つかってないか?」
「大丈夫です」
シェリーは下を向いたままだった。ここは私が間を取り持たないとならない役目である。
「シェリー、ポピーが會いに來たぞ」
「う、うん……」
「もう恨みっこはなしだ。安心しろ。彼は文句を言いに來たんじゃない。何か聞きたい事があるそうだ。な、ポピー」
「ええ……ね、シェリー」
「なに?」
「本當の事を言って。貴は王子様が好きだったのでしょう?」
「……え?」
「ポピー、聞きたい事ってそれか? 今さらもういいのでは?」
シェリーは元婚約者の立場だ。流石に新たな婚約者の前で本音は言いづらいだろう。
「わたくしはずっと貴を恨んでました。でもお兄様から言われて今、迷っています……実は思い當たる節があるの」
「何の話だ?」
「ミーア様の事よ」
「彼がどうかしたの?」
シェリーが反応を示した。
確かミーアってシェリーがめた生徒だったよな。
「彼は王子様の人じゃありません。お側に仕える護衛です」
「えっ⁈ そうなの?」
「はい。彼は訓練された兵士だったのです。だから貴に態とめられる役をされていました。時には挑発までして……」
「ポピー、どう言う事だ?」
「わたくしは王子様に呼ばれ、婚約破棄の協力を求められていました。その時、ミーア様の事を知ったの」
「何だって⁈ 協力を⁈」
やはりポピーは王子と繋がっていたんだ。
「つまりミーアはシェリーを悪役令嬢に仕立てる為、言わば罠に嵌める為、王子が呼び寄せた兵士だったというのか?」
「恐らくそうです。エミリーも然り、そんな謀めいた真似をする王子様に不安をじます。ちょっと恐ろしいです」
「なあポピー、協力とは的に何だ? 何を要求されたんだ?」
「シェリーに婚約破棄を意識させてほしい。それと彼に何か問題はないか? ……と」
「で……?」
「アルコール依存癥のお話をさせて頂きました。わたくしは王子様の力になりたかったのです。でも今思えば、それが正しかったのか」
シェリーはポピーの方へ近づき、はっきりと言葉に表した。
「わたくしは王子様と婚約をわした時からずっと彼が大好きでした。……でもね……でもね、うう……うっうっうっ……」
シェリーはポピーの肩にすがって涙を流す。
「わたくしでは……駄目なの……彼は……ポピーじゃないと。分かっていたの……だから苦しかった。貴にも辛く當たった……ごめんなさい」
「シェリー、もっと素直に言ってくれれば良かったのに……」
ポピーもシェリーの肩に手をかけ涙を零した。そしてお互い抱き合って泣いた。
「わたくしこそ、ご、ごめんなさい。ううっ……貴を陥れようとしてたの……」
ポピーも嗚咽しながらシェリーにそう伝えた。
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