《島流しされた悪役令嬢は、ゆるい監視の元で自由を満喫します♪》23. ダンス
「コケコッコーー!」
今日は孤児院の子供たちを、お屋敷へ招待する日。セーターのプレゼントもあるけれど、いっぱい味しいお料理を振る舞って、“おもてなし”したいの。
「アニエス様、たくさんの卵が!」
「うん、これだけあれば十分ね!」
「ニワトリ飼って正解でしたね。お世話も楽だし」
「そうそう、良かったあ!」
朝からコリンヌと準備で大忙しだ。でも楽しくて充実した気分。ベルティーユやバルナバさんも張り切ってるし。
「アニエス様、お屋敷も準備が整いましたよ」
「あ、バルナバさん。助かるわー」
「いえいえ、お役に立てて嬉しいです」
「いつもありがとね!」
三人で卵を持ってお屋敷へ戻ると、薄さんが當然の様に朝食を召し上がっていた。
「おい、アニエス。朝から何やってんだ? 誰か來るのか?」
「はい。子供たちが遊びに來るのです」
「ふーん。なら今日は、ここで過ごすんだな」
「はい。あ、監視殿も一緒にダンスしましょう」
「ああ!? そんなのゴメンだ。子供が苦手なんだよ。俺はワインでも飲みながら遠巻きに眺めてるさ」
「えー、楽しいのにい!」
すると、冷ややかな目を向けていたバルナバさんが嫌味を言う。
「というか、監視殿はずーーっとお屋敷に居るのですか?」
「何だ、お前、文句があるのか?」
「いえ、々忙しいかなと思って……」
「ふん! 今日は特に何もないっ!」
「はあ、そうですか。いや、いつも何もないんじゃ……ぶつぶつ」
最近、いえ、初対面の時からこの二人は仲が悪い。わたくしが「まあまあ」と宥めてるうちに、孤児院の院長が子供たちを連れてお屋敷へ訪れた。
「おねーたん!」
「あらー、ファビアン!それに皆んなー!」
院長が挨拶する間もなく、ぎゅーっと子供に抱きしめられた。
「こ、これファビアン! おやめなさい!」
「良いのですよ、院長先生。さあ、お姉さんから皆んなにプレゼントがあるの。行こうー!」
「わーーい!」
リビングでは家の配置を変えて、簡易的なダンスホールを作っていた。そこに一人一人のセーターを並べている。
「皆んなのセーターを編んでみたの。どうかな?」
「か、かわいいっ!」
「ありがとう、おねーたん!」
の刺繍を施した、薄手でゆったりサイズの春セーターを子供たちは気にってくれた様だ。
ああ、良かった!
「よおし、ダンスしょっか?」
「はーい!」
院長先生が演奏する楽のリズムに合わせ、皆んなでになってステップを踏む。興したファビアンは床をドンドン飛び跳ねて、はしゃいでいる。「こらこら」と、院長先生に嗜められた彼は何を思ったのか、隣のダイニングへ行ってしまった。
「おじちゃんも踴ろうよお!」
よりによって朝からワインを飲んでる薄さんに聲をかけたのだ。子供は怖い者知らずね。
「え? お、おじちゃんって……いや、ダンスは俺、ちょっと」
「いいじゃん、一緒に踴ってえ!」
ファビアンが強引に薄さんの手を引っ張るので仕方ないじでリビングに彼がやって來た。
「うぷぷぷ……」
バルナバさんが笑いを堪えてるのが分かった。無理矢理ダンスに付き合わされる彼を嘲笑いたいのだ。
「お? こうか? こう踴るんだな?」
「違うよ、おじちゃん。ヘタだなあ」
強面の薄さんも子供相手にタジタジのご様子。貶されながらもぎこちなく踴っている。
それを見たバルナバさんは、たまらず別室で大笑いしていた。
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