《島流しされた悪役令嬢は、ゆるい監視の元で自由を満喫します♪》26. 牧場
「わーい、羊だあー、かわいい!」
メェェェェ……。
子供たちが新しく仲間りした羊と戯れている。この敷地はニワトリも放牧され、ちょっとした牧場の様相を呈していた。
「おねーたん、僕が毎日、お世話するよ!」
「あら、毎日って、通うのは大変でしょう?」
「いいさ、やりたいんだ。搾りもやってみたい」
「わたしもー!」
普段、れ合う機會がないが珍しいのか、子供たちは夢中になっている。
「ふん、羊と言えば、犬……だな」
「え? 監視殿?」
振り返ると薄さんが仁王立ちしていた。
「アニエス、放羊犬がいれば便利だろ。バルナバに頼んでみるがよい」
すると、腕組みしてる彼の背後からバルナバさんの聲が聞こえてきた。
「そっか、犬か……って、誰か僕を呼んだ? 犬が何だって?」
「あ、バルナバさん、羊を統率する犬がいれば助かるって」
「ああ、そうだね。それは監視殿に言われなくても分かってるよ。もう既に手配中です」
その言葉に子供たちが反応する。
「え? 犬も飼うの? わーい、やったー!」
でも、わたくしは嬉しい反面、が増えていくのは、それだけお世話が大変だと思ってしまった。
「人手は足りるかしら?」
「まあ、犬の世話くらいなら俺がしてやってもいいぞ」
「してやってもって……いえいえ、監視殿の手を煩わすのは申し訳ないです」
「何だ? 俺は犬の扱いは得意だ。任せろ」
「だって……」
ブスッと不満げなバルナバさんに、わたくしは宥めることになる。
「わあー、監視殿、ありがとうございます。ね、バルナバさん、わたくしたちだけでは大変だから頼みましょうよ。ね?」
「うーん、アニエス様がそう……仰るのなら……」
彼は仕方ない様子を滲ませた。
「で、犬って何を手配した? シェパードか? ウルフドックか?」
「い、いえいえ、小型犬です。城で飼ってるウェルシュ・コーギー・ペンブロークです」
「おい、王室犬かよ? 大丈夫なのか?」
「コーギーは立派な放羊犬ですよ。格も穏やかで可いけど、たくましくて機敏ですから」
「ふーん。あ、そう……可いねえ」
「まあ、監視殿の好みじゃないかもしれませんが」
「ふん、子供には丁度良いだろうな。じゃあ、犬小屋も建てるか。おい、お前も手伝え」
「……は、はい」
カン、カン、カン、カン!
こうして敷地にはニワトリ、羊に加えて犬が仲間りし、賑やかになっていく。
「アニエス様、“アニエス牧場”と名付けましょう」
「えー、何だか恥ずかしいわ」
「いや、良いんじゃないか。看板も作ろう」
「監視殿?」
「ここはアニエス牧場だ。孤児院の課外授業の場でもある。おい、バルナバ、使用人をもっと増やせないのか?」
「は? そ、それは殿下に言ってはみますが……つか、何をそんなに張り切ってらっしゃるのですか?」
「うん? 俺は自然とか牧場とやらに憧れてるのかもしれないな。王都では味わえないことをしてみたいだけだ」
「監視で赴任してるのでしょう?」
「ここで過ごすのが監視だろう?」
「過ごす……のですね」
「まあ、その何だ。俺はちょっとだけ、この島が気にった様な気がする」
「ほーう」
バルナバさんはしドヤ顔で彼を見つめていた。
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