《島流しされた悪役令嬢は、ゆるい監視の元で自由を満喫します♪》31. 畑の畝
この『アニエス牧場』って、自分で言うのも恥ずかしいけど、もはや農園と呼んだ方が良いくらい日に日に畑が増えていた。流石はソフィアね。でも彼一人のおではない。そう、何故か協力的になられてる薄さんが、せっせと耕しているからだった。
「監視殿、おつかれさまー」
食堂から帰宅したわたくしはコリンヌとお水を持って行く。その姿に気づいたキースがワン、ワン! と尾をふりふりしながら走り出し纏わりつくので危うくお水を溢しそうになった。
「こーら、ちょっと待って。うふふ」
「おい、アニエス。ちょうどが乾いたところだ」
くわを持つ姿がすっかり似合ってきた薄さんがキースと戯れてるわたくしに聲をかける。
「あ、はい。どうぞ!」
「うむ」
ゴクゴクと一気に水を飲み干す彼を見てると、ちょぴり逞しく思えてくる。
「手伝おっか」
「いや。お前も漁で疲れてるだろう」
「でも……」
「いいんだ。俺は屋敷でタダ飯食ってるしな」
な、何なんだろう? この変わり様は。口は相変わらず悪いけど、なんだか別人みたい。
「ねえ、コリンヌ」
「はい」
「明日から食堂はバルナバさんと行ってくれる?」
「え? アニエス様は?」
「やっぱ、牧場を手伝わないと。わたくしが言い出したことだし」
コリンヌはしもじもじしていた。わたくしは分かっている。コリンヌとバルナバさんが相思相だってことを。
「バルナバ様が何と仰るか……」
「大丈夫よ。わたくしは一人じゃない。監視殿に見張られてるから」
そうよ、監視するのは一人居れば十分。最も監視されてるって気は全くないけど。
「かしこまりました。では明日からそうします」
「うん、うん」
わたくしは生活スタイルを変えてみることにした。漁港でお魚を獲ってお屋敷へ戻る。それからコリンヌはバルナバさんと食堂へ。わたくしは牧場や畑の世話をしたいのだ。
そして三日に一度來る子供たちと、ここを駆け回りたい。勿論、キースも一緒にね。
「アニエス様、苗の手配が済みました。これらを植えようと思います」
ソフィアが持ってきた大量の苗は、キャベツ、タマネギ、ジャガイモ、ラディッシュ、レタス、ズッキーニなど多様なお野菜だ。それに加えてベルティーユが育てているトマトやアスパラガスもある。
「あー、何だか本格的ね!」
「あと、小麥を大量に栽培して自家製のパンを作りたいです」
「そ、そんなことも出來るの?」
「はい。実家は小麥も扱ってましたので。ただ、それ相応の設備が必要です。バルナバ様に要相談ですかね」
「そっか。でもそんな我儘な話、言っていいのかな……」
「アニエス様、バルナバ様ならきっと力になってくれます! 相談してみましょう!」
コリンヌは彼の話になるとムキになる。
「うん、分かった」
メェェェ……。
羊の鳴き聲が聞こえる。自由にき回るニワトリも見えた。そして、目の前には細くて長い畝の數々。
何はともあれ走り出したのだ。わたくしはこの島で、支えてくれる皆んなと楽しく生きていきたい。
──そうココロから思った。
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