《島流しされた悪役令嬢は、ゆるい監視の元で自由を満喫します♪》55. 想定外
※ジェラール視點
ビソンからの報告をけて、カリーヌや學友たちに腹ただしさをじていた。
「全く、許せない奴らだ!」
だがその反面、アニエスは何も罪を犯してないことの裏付けが取れたので何処かホッとしてる自分がいる。
さて、どのタイミングで冤罪を証明しようか……それが問題だな。
ビソンの居る前で執務室を行ったり來たりしながら思案する。その時のことだ。
「りますよ、殿下」
ブリスが王都から戻って來た。果たして上手くいったのか、こちらも凄く気になるところだ。
「ご苦労。首尾はどうだ?」
思わず部下を迎えるじで接してしまったが、彼を全面的に信用したわけではない。
「予想通りの展開となりました。いや、想定外の話もあります」
「陛下はご納得頂いてないのだな。まあ當然だろう」
「ええ。信じられない様子でした。それで弔問という名の捜索が決まったのですが……」
「そうか。だが、ルーク様は安全な場所へ匿うつもりだ。何とか乗り切るしかない」
「殿下……それでね、まずいことに陛下の代理でケヴィン様がお越しになられます」
一瞬、私はきが止まった。
「なに?」
「王太子が島に來ます。捜索隊を引き連れてね」
い、いかん。それは……。
「アニエスを奪うつもりか!?」
「その可能もあります。警戒するのはルーク様だけではないのです」
何と言うことだ。ただでさえ捜索隊を躱すのに一杯なのに! それにアニエスのことでめるのは必須だ!
「殿下、三日後です。それまでに策を練らなければなりません」
……は? 三日? 三日しか……ないのか?
「あ、それと一行は定期船ではなく、王室専用船で來られます。その日の漁は中止するとともに港まで出迎えが必要です」
じ、時間がない。とにかく急がないと。
「あ、それと……」
「何だ! まだあるのか!」
つい、的になってしまった。ブリスが悪いわけではないのに。
「これはビソン次にも聞いて貰いたいが」
「ルーク様薨こうぎょの発表について……だな?」
「流石だね。その発表の場で殿下が狀況説明する様にと、陛下からの伝言を言付かってます」
なに? 私が?
余りにも想定外の話に言葉が出なかった。
「真面目で貴族らにも信用の高いジェラール殿下がルーク様薨の経緯を説明すれば、説得力があるとのお考えです」
私は目の前が真っ白になった。自ら王都へ出向き、噓をつかなければならないのだ。
貴族院議會で議員たちを騙すのか……。
椅子に座って顔を手で塞ぐ。とんでもない事態にココロが震えたのだ。
「殿下? 殿下?」
「ビソン次、一人にさせてあげましょう。殿下は集中すれば、きっと良い策が浮かびますから」
最早、彼らが何を言ってるのかも聞こえない。私は自分の世界にっていた。
よく考えるんだ。もう後には引けない。これは人生の図なのだ。ルーク様を助け、兄に歯向かうことが二十年後の未來を変えることに繋がるだろう。
そして、するアニエスを守りたい。
もしも変わってしまうなら
第二の詩集です。
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