《島流しされた悪役令嬢は、ゆるい監視の元で自由を満喫します♪》67. 落下

「王都って々しいですね、アニエス様」

わたくしたちは宮廷のゲストルームで待機していた。豪華絢爛なお部屋だけど、する気分ではない。バルナバさんやコリンヌが窓から見える景に不安がっているが、確かに異様な雰囲気なのだ。

「こんなに厳重な警戒制敷いてるのは珍しいわ」

「そう……なんですか。いやあ、僕は馴染みがないから、いつもこんなじかと……ははは」

いつもなら、お花がたくさん咲いてしい中庭も兵隊が等間隔に立ち、黒ずくめの警護の者が右往左往していた。

やっぱり、何か起こるのかな……?

そんな張をベルティーユのお紅茶が和らげてくれる。とてもいい香りがするのだ。

「さあ、先ずは落ち著きましょう」

テーブルに置かれたお紅茶を皆んなで頂きながら旅の疲れを癒す。暫くすると「コンコン」と、ノック音が聞こえた。

「えっ?……あ、僕が出ますね」

バルナバさんが扉を開けると、制服の方が深刻そうにお話する聲が耳にった。わたくしたちを警護してる次殿の部下だ。

「バルナバ様、急遽我らは呼び出しされたのでここを離れます」

「え? そうなの? 何かあった?」

「詳細は不明です。バルナバ様、くれぐれもここから出ないよう、お願いします」

「う、うん。分かった」

バタンっと扉が閉まる。すかさず鍵を掛けた彼は窓際へ向かった。

「何なんだよう……超不安じゃないか」

また妙な雰囲気になったので、わたくしは明るく振る舞おうとした。

「でも、ジェラール様や監視殿も一緒に來てるから、きっと大丈夫よ! バルナバさん」

「う、うん。そうですよね……」

「もーう、バルナバ様、男でしょう? いざという時は私たちをお守りするのが貴方のお役目なんだからシャキッとしなさい!」

ベルティーユに叱られた彼をコリンヌが手を握ってめる。

と、その時だった!

『ガッシャーーン!!』

「えっ? な、なんの音?」

ベルティーユと窓際へ見に行く。宮廷の別館に居るわたくしたちの場所からは貴族院會館がよく見えるのだ。

「あっ、あそこは議會だわ。窓が割れるなんて?」

その騒ぎは中庭の兵隊や警護の者も気がつき、その真下へ集まってきた。その中に先程バルナバさんが話をしていた次殿の部下らしき姿も見える。

「窓の近くで誰かんでますよね? よく聞こえないけど」

議會の窓が割れたところに人影が寫る。そこからび聲が聞こえるのだ。

──そして

突然、一人の男が飛び降りた。

「ひぃっ!?」

「ええっ!?」

『ドッサーーン!!』

「コリンヌ、見ちゃダメだ!」

バルナバさんは咄嗟に彼の目を手で覆う。わたくしとベルティーユはしっかり見てしまったが。

三階から花壇に落ちたであろうその男にワーーッと兵隊が走って行く。恐らく捕まえるのだろう。

でも……。

「あれ、何かめてるぞ? というか、落ちた男は無事じゃないだろう?」

そこで見た景は兵隊と警護の者が爭っている姿だった。落下した男はその隙に逃走していく。足を引きずって。

「あ、あの男って……まさか!?」

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