《島流しされた悪役令嬢は、ゆるい監視の元で自由を満喫します♪》88. 愚癡

※バルナバ視點

「あ~、うっま~~いぃぃぃ!」

お屋敷でベルティーユの魚料理を久しぶりに口にする。しかもアニエス様を囲んで。

こんな日がまた來るなんて……夢の様だよう。

僕はあの楽しかった日々が戻ったみたいで、とても激していた。

まあソフィアと薄殿が居ないのは寂しいけどね。

「で、バルナバ様。殿下はお多忙なのですか?」

「うん、そうだね。執務室に閉じこもってるよ」

ったく、あれから僕の二ヶ月分の愚癡を聞いて貰おうと待ってたのに、殿下ったら「一人になりたい」って……。ビソン殿と何かあったのかな?

「バルナバ様、ちゃんと仕事してたのですか?」

「してたしてた! もー、大変だったんだから!」

島の経営に治安管理や苦処理、まあ決済が必要な案件は殿下にとっておいたけど、だいたいのことはやったつもりだ。でも何と言っても監獄がっ! いや、カリーヌがっ! この愚癡を皆んなに言いたいけどアニエス様の前じゃ……ちょっとね。

「バルナバさん、妹は大人しく過ごしてるの?」

「えっ、あ、ああ……そうですね。はははは……」

遠慮してたのにまさか彼から聞かれるとは。でも言えないよう。我儘過ぎて手に負えないなんて。

「言うこと聞かないんでしょう? ベルティーユから聞いてるよ」

あ……そ。聞いてたんだ。

「まあ、そのうち慣れると思うよ。はははは……」

今日は監獄へ行く気がしなかった。だからカリーヌには會ってない。彼はどうしてるかな? 部屋でダラダラとゴロ寢でもしてるんだろうな。

「バルナバ様、明日からまた監獄行きますから」

「ベルティーユ……いや、アニエス様が滯在してる間は元の制に戻そう。コリンヌも」

「えっ、私も? 嬉しいです! でも良いのですか?」

「だってソフィアが居ないんだ。農園や牧場管理が大変だろ。アニエス様を助けていこう。カリーヌは僕が見るからさ」

「バルナバさん、ありがとう!」

つい言ってしまった。言ったからには一応行かないと。チラ見だけでも。憂鬱だ。まあそれよりアニエス様に大事な話があったんだ。

「ところでアニエス様は殿下のおいで島へ來たので手続きが曖昧なのですが、本來なら滯在許可証を発行しなければなりません。もう罪人ではないので」

「えっ? それって何?」

そうか。知らないんだった。殿下がどう思ってるのか分からないけど説明はしとかないと。

「はい。この島は外部との往來は止されてます。一部の役人や出り業者などは都度島許可してますけどね。ただ、此処で暮らして良いのは島で生まれた住民と囚人、及び制限付きの元囚人です。それ以外の特別な方には滯在許可証が必要なのです。実はソフィアも発行してるんですよ」

するとアニエス様は、ぱぁーと興味津々な表を浮かべた。

しい! と言うか決まりごとよね? 是非発行お願いします!」

「うん、明日にでも許可して貰いますね」

さて、殿下の考えごとは解決してるかな? 々と相談したいことがあるからね。明日は絶対に愚癡を聞いて貰うぞ。

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