《婚活アプリで出會う馴染との再會で赤い糸を見失いました~》初対面の相手(2)

「りんさん、詳しく教えてしいのですが……いつから人がいないのですか?」

しつこく尋ねてくるハルさんの表は真剣そのもの。

彼氏がいない期間って、そんなに大切なこと?

「えっと……2、3年くらい前に付き合って……それっきりです」

このやり取り、まるで尋問みたい。

あまり思い出したくもないけど、上司と付き合ったのは約5年前。

映畫や遊園地に行った程度で、食事の帰りに軽くキスしたのがいい思い出。

だから、未だ男経験も無い。

ハルさんは、ますます熱い眼差まなざしで、私の目を見つめてきた。

「マッチングで相の良かった他の方とは、もうお會いしましたか?」

「いいえ」

「もしかして、僕が初めてですか?」

「はい。あの……実はハルさんが一番上に表示されていたので……」

返事をしたとたん、ハルさんは嬉しそうに頬を緩ゆるませる。

そしていきなり腕をばし、カップに置かれた私の手を取ると、両手で握りしめてきた。

突然のことで一瞬ポカンとし、何も反応ができない。

「良かった。こうして出會えたのは運命かもしれません!

突然で驚かれたかと思いますが、あなたは僕の理想とするです。

モデルのように背が高く、ボブヘアで可らしい顔立ち。似た趣味を持ち、落ち著いた雰囲気で優しそうな

さすが、AIで選んでもらっただけのことはある」

この人、本気で言ってるの……?

今までの人生で、こんなに稱賛されたことも、こんなに迫られたこともなかった。

偏差値が低すぎて、もはや褒められているのか、騙されているのか、よくわからない。

「実は、僕もあなたとの相が一番良かったのです。どうでしょう、今日からお付き合いしませんか?」

「はっ、はい!?」

早すぎる展開に、頭がまるで追いつかない。

それでもなぜか熱的に見つめてくる彼の視線を外すことができなかった。

まさにヘビに睨まれたカエル狀態。

こんなのどう考えても怪しいのに……。

「あの……私たち、會ってからまだほんのししか……」

「こうしてあなたの瞳を見つめればわかります。僕たちは運命によって導かれた」

おかしな狀況ってわかっているけど……でも……。

ここで逃げては仕事にも影響があるし、スキルも上がらない。

もしかして、勇気ある一歩を踏み出す最後のチャンスかもしれない。

「あ、あの、私なんかで良ければ……お、お願いします」

揺しながらもYESと答えを返した。

そのとたん、ハルさんが私の手を離し、くくくっと聲をもらしながら、肩を震わせ笑い出す。

「里穂。まさか、本當に俺のこと覚えてないのか?」

「えっ……!?」

急に本名を言われ、心臓がドクンと鳴った。

アプリ上で本名がバレるはずはない。

どうして私の名前を……。

「ハルは俺だよ。遙斗はると!  Pピーちゃん!」

その名前を聞いて、頭の中を記憶の濁流だくりゅうが襲う。

「はっ、遙斗!?」

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