《婚活アプリで出會う馴染との再會で赤い糸を見失いました~》復讐の意味(3)

こんな形でも一応居候いそうろうのなので、食事くらいは作ろうと考えた。

初めて男に食べさせる料理。そう考えると思わず構えてしまうけど……。

結局、夕食は失敗する確率の低いカレーを作ることに決定。

そう思い立ち、食材を揃えようと考えた。

遙斗の住むレジデンス付近は高級そうなお店ばかりが立ち並ぶエリア。そのため會社の付近にあるスーパーに立ち寄り、食材を買ってから電車に乗り込んだ。

食材のった袋を手にレジデンスの部屋へと戻る。

慣れないキッチンで、じゃが芋や人參、玉ねぎを切り、さっと炒めて、しばらく煮込んだ。インスタントのルーをれると、あっという間に出來上がり。

それから2時間経過して、やっと遙斗が帰宅してきた。

シャワーを浴び、彼が部屋著で現れると、二人でダイニングテーブルの席に著く。

黙って目の前にカレーと付け合わせのグリーンサラダを並べてみた。

「これを俺のために作ってくれたの?」

「そ、そんな大げさなことじゃないよ。こんな豪華な場所で、無料ただで寢泊まりするのも悪いし……」

「里穂が作ってくれるなら、なんでも嬉しいよ」

そう言って、並べた食事を味しそうに平らげていく。

自分で作って一人黙々とする食事とは違い、一緒に味わい、そして殘さず食べてくれることは単純に嬉しかった。

それに今日の遙斗は普通だ。きっと昨日の態度は、わざと意地悪してみせただけなのかも。

すっかり安心して、食事の片付けを終わらせると、のんびりと浴を済ませた。

パジャマ姿でリビングを抜け部屋へ戻ろうとすると、なぜか遙斗がまた現れて、私の行く手を阻はばんでくる。

「さて。昨日の続きをしようか?」

「えっ! きょっ、今日も!?」

驚きのあまり、後ずさりした。

遙斗の表がさっきとは一変し、意地悪そうな顔つきで笑みを浮かべている。

どうにかして、この狀況を抜け出さないと……。

「それより遙斗って、普段どんな仕事してるの? こんな場所に住むってことは、お金持ちなんでしょ? もしかして本當は彼がいるとか?」

「知りたいか?」

「う、うん。だって、私たちって20年以上會ってなかったから、お互い知ってるようで何も知らないんだよ。聞きたいな。遙斗のこと……」

「そうか。それじゃあ、教えてあげるよ」

遙斗の気を逸そらしたと安堵した瞬間、がフワリと持ち上がる。

「きゃっ」

あっという間にがっしりとした腕に抱きあげられていた。いわゆるお姫様抱っこ狀態。

そのままリビングへ連れて行かれ、L字型の大きなソファへと降ろされる。

遙斗が寢転んでもすっぽりとる大きさだから、まるでベッドに寢かされているみたい。

もしかして、このまま襲われる……?

警戒していると、遙斗は橫たわった私の足元へ座り込んだ。そして右足の靴下をがせ、素足を両手で軽く持ち上げる。

「足のマッサージってけたことあるか?」

「えっ!? そんなの無いよっ。ちょっと、恥ずかしいからやめてっ!」

    人が読んでいる<婚活アプリで出會う戀~幼馴染との再會で赤い糸を見失いました~>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください