《婚活アプリで出會う馴染との再會で赤い糸を見失いました~》赤い糸の絡まり(3)

どう答えていいのか戸い、足元を見つめた。

小田さんは私の肩を支え、歩幅を合わせ、ゆっくりと歩く。

「すぐに返事をしなくてもいいから」

「--はい。わかりました」

駅に到著すると、建のライトがやけに眩まぶしくて、酔いが徐々に醒めてくる。明るいの元で、肩を抱かれていることに恥ずかしさを覚えた。

「鈴河さんの住んでる最寄駅ってどこ? 地下鉄? それとも私鉄かな?」

「あ、あのっ……自分で帰れますから、もうここで大丈夫です」

を離そうとすると、小田さんは慌てて私の肩に回した腕を戻した。

「そっ、そうか。そうだね。一人で帰れそうなら、ここで別れるよ。僕は地下鉄の方だから、また連絡するね」

「はい。今日はありがとうございました」

このまま小田さんと一緒に帰り、レジデンスの最寄り駅へ向かうわけにもいかない。

し時間を潰すため、コンビニで水を買って飲み、時間をおいてから地下鉄へ向かった。

レジデンスへ辿り著くと、遙斗はとっくに帰宅してリビングでくつろいでいた。

「今日はゆっくりだったね。仕事の話は? 順調に進んだのか?」

そうだった……。今日は仕事関係の人と飲んだことになっているんだっけ。

「うん。アプリのこととか、社狀況とか。々參考になったよ」

実際、會社の人だし、アプリの話もしたし……噓はついていない。

「俺といるより、會社の人間と仕事の話をする方が楽しいのか?」

「ど、どうしてそんなこと?」

「ここへってくる時、表も明るいし、足取りが軽やかだったから」

なんて鋭い……。

遙斗は私の行の全てを監視してるのではないかと疑うくらい、よく見ている。

「ふぁ~、やっぱり疲れちゃうよね~。仕事終わりに會社の人と飲むのって~」

取ってつけたように、わざとびをしながら、疲れているフリをしてみた。

どうして遙斗に気を遣う必要があるんだか……。

「お風呂ってくるね」

バスルームにり鏡を覗き込む。

お酒を飲んだ後だからがいいのだろうか?

そこにいたのは、どこか楽しげな表を浮かべる自分の姿だった。

私、小田さんに好意を抱いてる……?

久しぶりの告白をけて、ワクワクしている自分と、遙斗に監視されてドキドキしている自分がいて、どれが本當の気持ちなのか、わからなくなっていた。

1時間近くのんびりお風呂にってリビングへ戻ると、既に遙斗の姿はそこにない。

あれ……? いつもなら私に迫るため、ここで待ち伏せしているはずなのに。

もしかして私に飽きた……とか?

いつまでもこんな関係が続くとは思えない。

小田さんからのおいを考え始めてもいいのかもしれない。

気持ちがワフワしながらベッドへ向かうと、すぐに意識が遠のいた。

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