《婚活アプリで出會う馴染との再會で赤い糸を見失いました~》赤い糸の絡まり(5)

すっかり涼しい秋の気配が訪れ、小田さんと約束していた日曜の朝、先に出掛ける準備を始めたのは遙斗の方だった。

「今日も仕事?」

「あぁ、人と會う約束があってね」

チノパンにジャケット姿で、仕事にしてはラフな格好で出かけて行く。

このところ忙しいのか、私への監視も緩んでいた。

それならこちらも、し安心して外出できる。

待ち合わせの場所は広場のようになっており、丸い形をしたオブジェが置かれ、沢山の人が待っていた。その中の一人が、私を見つけて笑顔で近寄って來る。

「ごめんなさい。いつも小田さんの方が先に來てますよね。もっと早めに出ないと」

「僕は待つのが好きだから、いつも早めに來ているんですよ」

「そうだ、先日もご馳走になったので、今日のチケット代、私が出しますね」

バックから財布を取り出そうとすると、小田さんが手の平をこちらへ向けて拒否した。

「僕がったので、ここは任せてください」

「それじゃあ、お晝は私がご馳走しますね」

チケットカウンターで支払いを済ませると、後方の席に並んで座った。

映畫はお互い見たいと思っていた、今流行りの作品。

ある寫真家の男が一人のを溺し、一緒に旅行をしながら昔の過去を辿る日本映畫。キスシーンやベッドシーンもあって、男と一緒に観ているかと思うと、変に意識してしまった。

初めて二人で見るにはちょっと選択間違えたかも……。

途中、何度も恥ずかしくなりながら後悔した。

結局、一緒に観ても落ち著かず、容が半分しからないまま映畫が終了。

映畫館を出る頃にはお晝を過ぎていた。

そこから歩いて數分の所に、最近人気があるサンドイッチ店にる。

アボカドチキンのオープンサンドとフレッシュオレンジジュースを買って、窓際の席に著いた。

二人で外を眺めながら食べていると、小田さんが映畫の想を語り出す。

「さっきの映畫とても良かったね。僕もあんな風にのことをせたらいいのに」

「ゴホッ。ゴホッ……」

「大丈夫かい?」

食べかけていたサンドイッチがのどに詰まりそうになった。

まだ付き合ってもいない男から、そんなことを言われても、気軽に返事ができない。

「やっぱりホラーの方が良かった?」

「いえ。あの作品、以前から気になっていたので、観れて良かったです。それに最近、映畫館にも行ってなかったので……」

そう答えながら、頬のあたりが熱くなってくる。

堂々と話す小田さんは、恥ずかしく無いのだろうか。

食事が終わり、チケットを貰ったからから行かないかとわれ、そこから歩いて20分程の館へと向かった。

庭園が綺麗な場所で、木製の縁臺が置いてあり、庭を眺めながら抹茶と和菓子を楽しめるようになっている。

ゆっくりと絵畫を鑑賞して、靜けさが広がる庭を散策した。

こうやって二人で歩くのって、普通のカップルみたい……。

に未な私に、何が普通なのかよくわからない。

それでも……好きな人と出會って、一緒に過ごして結婚することは、心のどこかで憧れていた。

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