《婚活アプリで出會う馴染との再會で赤い糸を見失いました~》すれ違いと本當の心~二人のafterstory~(4)

萬智は彼氏が迎えに來て、車で帰宅するという。里穂の赤ら顔を見て、加地君が送って行くと言い出した。

「加地君~、大丈夫だよぉ。そーんなに酔ってないからぁ」

「いや……先輩は誰が見ても酔ってますよ」

萬智は心配しながらも、店をあとにした。スマホの畫面を覗いていた加地君が私のバックを持ち、立ち上がらせてくれる。

「タクシーから到著の連絡來ましたから、外へ出てましょう」

段取りの良い加地君がすべて手配してくれた。

外へ出ると、寒い北風が吹いている。二人でタクシーに乗り込むと、溫かい車ですっかり安心してしまった。

「ゴメンね加地君。迷かけてぇ……」

「気にしないで下さい。いつもお世話になってますから」

車は里穂の住むレジデンスへと走りだした。

「……先輩、里穂先輩……」

揺り起こされて、いつの間にか寢てしまっていたことに気づいた。

「ふぁ、ご、ごめーん。自分で降りるから、大丈夫」

「そこまで連れて行きますから、運転手さん、ちょっと待っててください」

加地君は運転席に一聲かけると、私の腕を支え、車から降ろしてくれた。肩を摑むと、レジデンスのアプローチまで一緒に歩き出す。エントランスの自ドアが開き、二人で中へと進んだ。すると、目の前に大きなの人が立ち塞がる。

「おかえり、里穂。この方はどなたかな?」

「あ、里穂先輩の旦那さ……じゃなかった、TSAグローバルの高城社長ですよね。初めまして、いつも先輩にお世話になっています。企畫部で一緒に仕事している加地といいます」

私は頭がクラクラしながらも、この狀況がとてもまずいことを悟った。

まさかずっとエントランスで待っていたのだろうか……。

「雅に連絡をれたよ。説明があやふやだからおかしいと思ってた。タクシーに乗るくらいなら、どうして俺に連絡をよこさないんだ?」

「すみません。僕がムリに送って行くと言ったんです。先輩は一人で帰ると言ってたのですが………」

加地君は素直に頭を下げて謝っている。

「それは済まない。里穂を送ってもらってありがとう。もうここで大丈夫なので、帰ってもらって結構だから。そのバックを返してくれ」

遙斗は低い聲で伝えると、加地君の手から里穂のバックをひったくるようにけ取った。

「か、加地君。ごめんねぇ。タクシー代、今渡すから」

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