《暗殺者である俺のステータスが勇者よりも明らかに強いのだが》第28話 〜アメリア-ローズクォーツ〜
寢起きのようにぼーっと俺の顔を見たの子は、次の瞬間口をOの形にして悲鳴を上げた。
表にきが見られず、口だけの悲鳴なだけあってさらに不気味さを増している。
うわぁ、の悲鳴ってこんなに甲高いものなのか。
うるさいからとりあえず落ち著かせようと、目の前に魔のを焼いたものと、殘りないパンを差し出す。
ピタリと悲鳴が止み、続いて誰のとは言わないが、お腹がなった。
単純かつ素直で助かる。
「……」
の子はの速さで俺の手から食べを奪うと、野生の貓のように俺を警戒しながら隅の方に逃げた。
なかなかいいきだ。
心していると、すごい速さで食べ終わったの子が目線でもっとくれと催促してくる。
俺は仕方なく自分の分としてとっておいたをの子に渡した。
「……あ、ありがとう」
掠れた聲で言う禮に、俺は頷いてコップに水を注いでやる。
便利だな、生活魔法。
これさえあれば火種と水分には困らない。
例えガスも水道も通っていない迷宮の中でも自炊が可能だ。
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の子は素晴らしい食べっぷりで、最後に水を一気飲みしてやっと息をついた。
「……助けてくれてありがとう」
水のおかげで大分マシになった聲での子がまた禮を言ってくる。
「ああ。どうして魔の中にいた?」
「知らない」
「あっそ」
お互いに無口なためか、會話がすぐに途絶えた。
聞きたいことは山ほどあるが、とりあえず目の前に浮かんでいるの子のステータスプレートにツッコミたい。
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・アメリア-ローズクォーツ
・種族/ハイエルフ
・職業/神子Lv.51
・生命力/500/25000
・攻撃力/400
・防力/350
・魔力/測定不能
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スキル
・王族の気品Lv.4
・魔法生Lv.4
(重力魔法・蘇生魔法・呪詛返し・回避魔法)
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エクストラスキル
・弓Lv.8
・神舞
・軍師
・世界眼Lv.3
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エルフはエルフでもハイエルフだったか。
しかもなんだよ、チートかよ。
魔力の測定不能って何!?
魔法生ってチートかよ!!
しかも、こいつも世界眼持ちか。
俺のステータスプレートもバレてんのかな。
「……アキラ、は何でいるの。」
とっくに名前バレしてんのかよ。
一応名前は聞けよ。
俺じゃなかったら思いっきり不審な目で見られるよ。
「スキル上げ」
「そう」
また、會話が途絶えた。
そう言えば、エルフの髪は総じて金だと聞いていたのだが、アメリアは真っ白だった。
瞳も青ではなく、赤い。
いわゆる、先天白皮癥と言うやつだろうか。
普通は気味悪がるところなのだろうが、生憎普通のは持ち合わせていない。
とても、神的で綺麗だと思っていた。
初対面のやつにそんなことは言わないけどな。
「アメリアはエルフの島に帰りたいのか?」
「……いや、帰らない。アキラといるつもり」
勝手に決定されていた。
まあステータスプレートを見る限り邪魔にはならなそうだからいいが、こんなを連れ歩いたら、周囲が面倒くさい。
「俺はこの迷宮を攻略したら帰るつもりなんだが」
俺がそう言うと、アメリアは僅かに首をかしげてのない瞳で俺をじっと見た。
「……ないよ」
「は?」
「アキラの居場所、人族の城にはないよ」
「……っ何でわかるんだ?」
全員、洗脳されているのは分かった。
王様と王が隠している水晶を割れば、勇者の時みたいに解呪が可能なはずだ。
「……分かるよ。私も、アキラと同じ目を持ってるから」
「世界眼のことを言っているなら、俺のはまだレベルが足りない」
「……ううん。アキラが、拒んでるだけ」
「……っ」
きっと、未來を見ないという俺のさっきの決心のことだろう。
俺は、何もかもが見かされている気がして、アメリアから目を逸らした。
「……寢る」
「おやすみなさい」
「……おやすみ」
自分用の布をアメリアに投げると、俺は迷宮の壁に背中を預けて座った。
迷宮の迷路の突き當たりの為、何かが近づいてきたらすぐに分かる。
経験から、迷宮の壁から魔が出てくるのは何かしらのトラップを発した時だけだと分かっていた。
一応気配察知の範囲を広げてアメリアまでをカバーする。
アメリアは既に寢息を立てていた。
順応しすぎだろ。
一応エルフの王族なんだよな?
ステータスプレート表記ミスじゃないよな?
……はぁ、これからに不安しかない。
不本意だが、俺の旅にも同行者ができた。
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