《暗殺者である俺のステータスが勇者よりも明らかに強いのだが》第45話 〜大和の國2〜

“鶯亭”(うぐいすてい)と言う宿に泊まることにした俺達は、宿で渡された服に自分たちの部屋で著替えて、再び付前に集合した。

上野さんと細山さんがせっかくだからと將さんにダメもとで頼んだのだ。

「なあ朝比奈君、俺達まで著替える必要あったか?」

「そんな事は子の前で言うなよ。それに、いいじゃないか。似合ってるぞ。」

かなり遅い子の支度を待っている間、邪魔にならないところでまとまって話す。

俺は水の布に赤い鯉の模様、朝比奈君は黒地に花火の模様が散りばめられたものだった。

七瀬君達は無難な紺系の無地を選んでいた。

俺たちだけ、將さんがゴリ押ししてきたのだ。

朝比奈君は格に恵まれていることもあってよく似合っているが、俺はどう贔屓目に見ても似合っていない。

俺ははぁとため息をついて自分のを見下ろした。

朝比奈君より強いと言っても、それはスキルのおだ。

純粋な剣技では剣道部主將の朝比奈君に勝てるわけがない。

スキルを使っても、近距離ならばギリギリの勝負になるだろう。

「お待たせー!」

「ごめんな、やっぱり著の著付け難しいわ。」

聞きなれた聲に振り返った俺達は、固まった。

「お、おお。」

「どう?似合ってる?」

細山さんがその場でくるりと回って悪戯っぽく微笑んだ。

上野さんも、袖を広げよく見せてくる。

スタイルのいい細山さんは和服が似合わないと思いきや、ピンクに蝶の柄の著がよく似合っている。

上野さんは紺の布に朝顔の柄がよく映える。

二人共普段は束ねているだけの髪を上にあげており、いつもは見えない、し汗ばんだうなじが能的だ。

男子高校生には、辛いものがある。

その上、二人共うちのクラスが誇るなため、男達が黙っていなかった。

「ああ、生まれてきて良かった・・・。」

中には涙ぐんで拝んでいる者もいた。

「ね、どうかな?」

「へ、変やろ?」

二人が俺に想を求めてくる。

朝比奈君以外の男子がの涙を流した。

「くそっ!結局は顔なのか!顔なのか!!」

「顔を変えられたら・・・。」

俺はそんな彼らを目にし微笑んで素直に想をいう。

「よく似合っているよ。こんな狀況じゃなかったらすぐに告白していただろうね。」

二人は頬を赤く染め、満足そうだった。

「よし、じゃあ米を食べに行くか!」

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