《暗殺者である俺のステータスが勇者よりも明らかに強いのだが》第51話 〜解呪〜

「それでは、國王の名においてアキラ・オダとリアム・グラジオラスの決闘を認める。両者とも構えよ」

俺は背中から“夜刀神”を抜いて刃を返して構え、リアムは弓を構えた。

キリカのように刃を返すことになんの反応も示さない。

ただ集中しているのか、じっとかなかった。

アメリア曰く、彼はっからの文で爭いごとは大の苦手だとか。

エルフらしく弓は得意だが、剣はからっきしらしい。

そもそも、剣の得意なエルフはキリカ以外におらず、大は弓と魔法を武として使う。

リアムも狩りのために弓を使うことはあっても剣は使わない。

潔癖なエルフ族のことだから、案外で汚れるのを嫌ってとかそんな理由かもしれないな。

遠距離対近距離。

もちろん近距離の方が不利だ。

迷宮でもに生えている毒針を飛ばしてくる魔がいて手を焼かされた。

たしか、リロード時の僅かな時間を狙って近づき、真っ二つにしたんだったか。

「始めっ!!!」

王の言葉とともに矢が飛んできた。

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矢切りなんてしたこと無かったが、適當に切り捨てる。

あの魔の針の方がスピードが速かった。

「遅い」

俺は次の矢を構えるのにもたつくリアムの背後に周り、首元に刀を叩き込んだ。

おっと、イケメンだから々力が強くなってしまったかもしれないな。

悪気しかないし、後悔もしていない。

「勝者、アキラ・オダ」

王の宣告で、再び広場が騒然となる。

馬鹿そうな従者三人が俺を睨みながらリアムを臺から下ろして運んでいった。

結局は俺の勝ちだった。

と言うか、キリカがエルフ族最強なら、これ以上の決闘をする意味無いし、素直に負けを認めないエルフ族にイライラする。

あと、リアムが最後、とても清々しそうな表をしていたが、一どんな心境の変化があったのだろうか。

小細工が効いたのか?

「リアム、キリカの魅了が解けていた」

「やっぱりか」

俺は頷いて、刀を握っていない右手を開いた。

そこには、一つの木片がある。

これは、キリカとの決闘が始まる前にアメリアがくれた木片だ。

この木片を、ぐらを摑んだときにリアムのに押し當てた。

「神聖樹には魔法、呪いとかの効果を打ち消す力がある。前は必死で考えつかなかったけど、もっと早く気付いていればアキラが手間をかけることも無かったのに」

もちろん俺のこともだろうが、それよりもエルフ族にとって命よりも大切な神聖樹を、削ったことを悔やむアメリアの頭をでた。

アメリアのこのシュンとした顔はとても好きだが、やっぱり笑顔が一番好きだな。

そう伝えると、途端にアメリアは顔を赤らめて俯く。

「アキラ、どこか吹っ切れた」

「ああ、まあな。自分と釣り合わないことは考えないようにしたんだよ」

本當に、アメリアのようなは俺に合わないな。

なかみの年齢が遙かに歳上だったとしても。

俺は木片を手の中で々に砕き、群衆に振りかけた。

「・・・・・・あれ、俺は何を?」

「あれ、この臺なんだ?」

「あ、アメリア様だ!」

「相変わらずおしいな」

最初は戸っていたエルフ達は臺の上に立つアメリアを見て歓聲をあげだした。

俺は、手に殘ったをアメリアにもかける。

「あれ?アキラ、どうしてエルフ族領にいるの?」

やはりアメリアも魅了にかかっていたのか。

これで、アメリアの異常なまでの被害妄想にも説明がつく。

「虛しくないのか?キリカ・ローズクォーツ」

「・・・」

振り返ると、キリカがそこに居た。

手には先ほどの剣が握られている。

「貴方に、何がわかるというのですか?」

キリカはそう言って剣を抜いた。

俺もアメリアを庇うようにして剣を構える。

ドンッ

凄まじい音ともにキリカが斬りかかってきた。

エルフ達は悲鳴をあげる。

俺は危なげなくけ止めた。

キリカは余裕そうな俺の表を見て顔を歪める。

そのまま數十合剣をわした。

俺はなかなか楽しかったが、早く勝負を終わらせたいキリカはそうでは無かったようだ。

「『風よ』!」

遂に魔法、風の付與も使いだした。

魔法使ってもいいのか?

なら俺も。

「影魔法、起

臺の上は影がないけれど、まあ大丈夫だろう。

影を剣に集める。

俺はアメリアを抱き寄せる。

風が絡みついているキリカの剣と、黒い影が絡みついている、見るからに禍々しい剣が衝突した。

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