《暗殺者である俺のステータスが勇者よりも明らかに強いのだが》第159話 〜ありえないこと〜 リア・ラグーン目線
この世で一番あり得ないことは何かと聞かれると、私はこう答えるだろう。
――それは、叔父が殺されることだと。
私の叔父は、はっきり言って悪黨である。
王弟であることを利用して悪いことをたくさんしているし、最近ではこの國にとどまらず、他の種族も巻き込んで悪事を働いているらしい。
らしいというのは、私のもとに報がこないというのもあるが、叔父が上手く隠しているのと、義父もその隠蔽に手を貸しているからだそうだ。
本當に、救いようがないというのはこのことだろう。
王族が悪事をし、それを諫めるべき王がそれを隠蔽してる。
元はあった治安組織を、もろもろの難癖をつけて王が潰したのもそれが理由だろう。
平気で他人を陥れて、甘いを啜る。
養子の分際で口を出すのもはばかられるし、この國には彼らの所業を止めることが出來る者はいない。
王である義父はもちろんのこと、叔父はそれ以上に厳重に守られている。
だから、それらを突破して叔父を暗殺できる人がいるとは思わなかった。
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「……ごめんなさい、もう一度言ってくれる?」
「は、はい。王弟殿下が何者かに暗殺されたそうです」
城で一番の報通な侍に、何やら朝から騒がしい理由を調べてもらった結果、どうやら叔父が死んだようだ。
この世で一番有り得ないことが起きた。
「……一誰が……」
私が王族に養子として迎えれられた理由は、職業が『守り手』であるからだ。
従來の結界は地面を起點としているため移ができないが、『守り手』の結界は人間を起點としているため移が可能だし、私によっぽどのことがない限りはほぼ無限に結界の効果は持続する。
それを彼らが利用しないわけはなく、もちろん私の結界は叔父にも張られている。
叔父が死んだということは、私の結界を割るしかなく、つまりは結界を通して私が察知できるはずだった。
だというのに、私は侍に言われるまで私は叔父が殺された事を知らなかったのだ。
覚を研ぎ澄ませれば、叔父にかけた『神の結界』は張られたままだし、ついでに言えば叔父の部下だという無口な人たちの結界も無事なはずだ。
「部下の方たちは?」
「報告によりますと、全員息のが止められていたとのことです。おそらくナイフのようなもので、急所を一突きされていたようですね。腕のいい暗殺者でも雇ったのでしょうか」
私の結界がなくても、叔父の部下たちがとても強いことは知っている。
その部下たちが一突きで殺され、さらに結界は依然張られたまま。
つまり、叔父たちを殺した暗殺者は結界をすり抜けて叔父と部下の人たちを殺したということ。
そんなことが出來る人はこの世界でも限られているだろう。
「……まさか!」
「リア様??」
結界をすり抜ける暗殺。
そんな人間離れした、人間とは思えない技を持っている人間を私は知っている。
そして、その人はつい先日義父に叔父の暗殺を命じられていた。
外見で言えば同じくらいの年の、異世界から來た青年。
私の目の前で迷宮の最下層の魔を一瞬で葬ってみせた、人族でありながら魔族にも引けを取らない戦闘力を有する、おそらくこの世界最強の暗殺者であろう人間。
そして、その人間と一緒にいるクロウ様。
そのことに気が付いた私は走り出していた。
後ろで侍が聲を上げていたが、気にせず廊下を駆け抜ける。
どうしてこんなに焦燥に駆られているのかは分からない。
ただ、なぜかクロウ様に會いに行かなければならないような気がしたのだ。
昨日までとは何かが決定的に変わってしまった気がしたのだ。
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