《裏切られた俺と魔紋の奴隷の異世界冒険譚》27話

ダンジョンを出たときには外は既に暗くなっていた。

そういや初めてスキルのリスタートを使った。

なんかスキルを発すると目の前の空間が亀裂がったように割れて、徐々に開いて黒い空間ができていた。それにると行ったことのある任意の階の上り階段もしくは出り口付近にでるようになっていた。

出口も同じく黒い空間ではあるが、ることはできなかった。

どうやら一方通行みたいだ。

地下7階から1階にリスタートをすれば、簡単に外に出られる。

ただ、リスタートを発してから1人でも通ってしまうと任意では解除できないようで、パーティーが全員通ってしばらくしたら徐々に閉じるというじだ。

イーラは蜘蛛を食べ終えてから人間形態になって一緒に歩いている。

歩の姿をデフォにするつもりなのだろう。

どこで覚えたのか勝手に手を繋いできた。

この世界に來てから一度もそんな景を見た記憶がないから、イーラも見てないと思うんだけどな。

まぁ摑まれたのは左手だし、利き手が使えれば問題はねえか。

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その後は特に何もなく村に著いた。

夜だというのに魔の一にも遭遇しなかったな。

てきとうに四人部屋の宿を取り、先にシャワーを浴びてから、作戦會議を始めた。

「それではセリナとの約束についての會議を始める。」

「はい。」

「は〜い。」

「…はい。」

見事にバラバラだな。

まぁいい。

「まずは大まかな容を決めたから説明する。まず、當日の作戦だが、イーラが正門前でさっきの魔の姿になって暴れてもらう。その間に俺とセリナが侵して、サクッと終わらせてくる。アリアはイーラの補助だ。ここまではいいか?」

全員がコクリと頷く。

「そしたら、まずは自分のスキルを把握しておけ。使い方がわからないものがあれば教えてやるから聞け。」

それじゃあ俺は勝手に全員分をチェックするか。

面倒だが、もしかしたら今回の暗殺に役立つ能力があるかもしれない。

まずは自分のからだな。

冒険者LV78、奴隷使いLV61、魔師LV47、魔導師LV15、調合師LV26、魔使いLV33、戦闘狂LV10。

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面白いくらいにレベルが上がってるな。

まぁ今回も大量に魔を倒したしな。

理由はストレス発散でだが。

次にスキルを確認するが、レベルの上がりにたいしてスキルの覚えが悪いよな。

アリアとかかなり手にれてるのに何が違うんだ?

俺ので前に確認したときになかったのは2つだけだ。

調合力上昇…調合の際の功率がレベル%上昇するスキル。常時発型。

一騎當千…敵が多ければ多いほどステータスが大幅に上昇するスキル。常時発型。

まぁ使えるスキルだからいいけどさ。

ってか逆に『狀態維持』と『魔法補強』が消えている。

ジョブ固有スキルってなってなくてもジョブとセットのスキルだったってことか?

魔法はあんま使わないからいいとしても、狀態維持は奴隷どものためにあった方がいい気がするな。

めっちゃレベルが上がったからSPが207もあるし、エイスジョブを取って調教師を付けておくか。

SPが一気に143になった…そういや倍倍になってくんだったな。

ナインスは128も必要なのか。しいスキルがない限りはSPは取っておこう。

調教師をエイスジョブにしてから、あらためてスキルを見ると、ちゃんと狀態維持がついていた。

しかももう1つスキルが増えていた。

長促進…庇護下にいる者の長を早めるスキル。

早く年を取らせるってことか?

だとしたらけっこう恐ろしいスキルだな。

あっという間にジジババとまではならないと思うが、壽命はみそうだな。

まぁ年齢的な長ではなくステータス的な長であると信じたいがな。

今まではジョブはSPを手にれるためのレベル上げ用としか考えてなかったけど、今後はカンストしてから変更する前にスキルを確認した方が良さそうだな。

最後に加護を確認すると『駿足』が増えていた。

この長の靴で長距離をけっこうな速度で走ったからか?セリナが。

だとしたらセリナのおかげの可能はあるが、自力で手にれた可能もあるからお禮なんていわないがな。

俺のは終わったから次はアリアか。

冒険者LV67、巫LV46、付與師LV34。

ん?今思い出したが、今のアリアなら奴隷紋を破壊できるレベルなんじゃねぇか?

そんなにレベルが上がったんだな。

スキルは冒険者の『リスタート』以外に6つも覚えていやがる。

複製付與…につけているものと同じ加護を指定したものに付與させるスキル。

ルモンドアヌウドゥ…指定した2人を隔離する魔法。

フェルトリカバリー…指定した相手の狀態異常を程度により回復する魔法。

スティミュレイション…指定した相手の疲労をじさせなくする魔法。

リビタライズ…指定した相手の生命力を活化させる魔法。

ノイズ…指定した相手に軽度の認識阻害効果を付與する魔法。

そういやムカデと戦ってるときにスキル取得の許可申請が一度だけきたけど、他はまた自然に手にれたのか ︎

なんでアリアばっかりスキルを手にれるのだろう?ズルいよな。

ちゃっかり加護も手にれてるし。

今度は避けの加護がワンピースについている。

まぁ仲間が強くなってるんだから良しとするか。

今回の複製付與は作戦に使えそうだしな。

あとはノイズもな。

次はセリナか。

獣人族LV31、冒険者LV20、復讐者LV28

ダンジョンの7階でし戦闘しただけにしてはけっこう上がってるな。

スキルは『アイテムボックス』と『PP消費軽減』の他に1つだけ手にれてるみたいだ。

不屈の闘志…強い気持ちが続く限り、ステータスが上昇するスキル。常時発型。

これは復讐者のジョブについてきたスキルか?だとしたら復讐を果たすっていう思いの強さがステータスに影響するってことだろうな。

でも、だとしたら復讐を果たしたら使えないジョブになるってことなのかな。

まぁSPは手にるだろうから、べつにいいか。

加護は特に手にれてないから、次はイーラだな。

種族:変異スライムLV3

進化するたびにレベルがリセットされてるからレベルは低いが、ステータスは初期に比べてけっこう上がってるんだよな。

まぁ最初が低すぎたってのもあるがな。

でもステータスがあるにはあるが、変したら元の魔とかに依存するんだろ?じゃあこいつのステータスって飾りじゃね?

いや、むしろ今の歩形態でのステータスってことか?

「イーラ。一回スライム形態になれ。」

「…は〜い。」

本來の姿なのになんで嫌々っぽいんだよ。

イーラがスライムになったのを確認してからステータスを見ると、やっぱり変化してる。

ってか本來の姿より歩の方が強いんだな。

次はスキルだな。

悪食…何を食べても狀態異常にならなくなるスキル。常時発型。

消化力上昇…消化能力が上昇するスキル。常時発型。

収納空間…レベルに応じた容量のに収納できるスキル。

積増減…積をレベルに応じて増減することができるスキル。

調合…吸収したものを任意で混ぜ合わせることができるスキル。

メタモルフォーゼ…吸収したものに任意で変できるスキル。

けっこうスキルが増えてたな。

イーラも加護は俺のスキルによるもの以外は増えていないようだ。

全員の確認が終わり視線を戻すと、2人が俺を見ていた。

そういや、けっこう長い間黙っていたかもしれないな。

「確認は終わったのか?」

「「はい。」」

今度は返事が揃ったな。

俺が黙ってる間に練習したのか?…そんなわけねぇか。

「そしたら細かい部分は街に戻るまでに考えておく。次の問題は決行前の話だ。まずはケモーナ王國への行き方だ。セリナは知ってるか?」

「ごめんなさい。わからないです。」

「アリアはわかるか?」

「…大まかな方向ならわかりますが、地図は見つけられませんでした。」

「大まかな方向がわかれば行けなくはないだろう。あと、國境を越えるのに必要なことがあれば教えてくれ。」

「…はい。國境を越える際には分証が必要になります。冒険者であればそれ以外は特にありません。」

「持ち込めないものはないか?奴隷や武など、ダメなものがあるなら教えてしい。」

「…特にないと思います。」

「セリナは獣人族の暗黙のルールがあるとかは知らないか。」

「わかりません。」

「なら大丈夫か。」

案外順調に決まっていくな。

あと確認しなきゃならないのは…俺のガントレットが問題ありだったな。

「できれば俺のガントレットをまた整備に出してから向かいたいんだが、大まかな方向だとケモーナ王國はどっち側なんだ?」

「…街の南側です。なので、一度街に戻っても遠回りにはならないです。」

「それなら都合がいい。あとは襲撃をかける場所の間取りとかも知りたいが、セリナは覚えているか?」

「頻繁に使用した部屋であれば覚えていますが、城の半分以上がわかりません。」

「お前に罪をなすりつけた男の部屋と廊下、あとは戦闘能力のあるやつらの場所がわかればいい。」

「それなら大丈夫だと思います。」

「なら街に戻ったら紙に書かせるから、頭の中で整理しておけ。」

「はい。」

「今度はアリアだ。」

「…はい。」

「複製付與を使って、消音の加護と消臭の加護を俺のに付けてもらいたいと思っているが、できそうか?」

「…試していないので絶対ではないですが、1つを複製するのに3日ほどかかりそうです。」

「一晩じゃないのか?ってかなんで使ってないのにわかる?」

アリアの頭に疑問符が浮かんでいる。

俺を不思議そうに見てから、口を開けた。

「…自分のスキルなので、覚でなんとなくわかりました。私の力では1日ではできないと思います。ごめんなさい。」

「セリナもわかるのか?」

セリナに視線をズラして確認を取る。

「はい。リキ様も自分のスキルを理解して使っているのでは?細かい部分は使ってみないと私はわかりませんが、大まかであればほとんどの人が覚で理解できると思います。」

そういうものなのか?

だからわからないのは聞けっていってるのに一度も聞かれなかったのか。

ってか俺は使ってみないと全然わからないのだが…解説と鑑定のおかげでわかっているにすぎないが、普通はわかるといわれたらいいづらいな。

とりあえず黙っておこう。

「じゃあ消臭の加護を優先的につけてもらうが、街で俺が防を買ってからにしよう。今日はここまでにして寢るぞ。明日は俺が起き次第街に向かう。」

途中からなぜか俺の頭に乗ってきたイーラがプルプルと震えた。

こいつはわりと真面目に會議をしてる中、1人ふざけていやがった。

「いいたいことがあるならハッキリいえ。」

イーラが俺の頭から飛び降りて、歩の姿になった。

「もうこの姿に戻っていいの?」

そういや一度スライム形態になれっていったっきりだったな。

スライム形態になると途端に空気になるから忘れてた。

「べつにかまわないが、確認する前に戻ってんじゃねえか。」

「だって人型じゃないと喋れないんだもん!」

そういうものなのか?

でもムカデは蟲なのに喋ってたが?…ってかスライムじゃ口がねぇから喋れないのか?

…うん、どうでもいいな。

「そうか。まぁどうでもいい。今日の會議は終了だ。寢ろ。」

「リキ様冷たいよ〜。イーラは何かすることないの?」

「そうだな。まずは黙って寢ろ。」

「ぶぅー!」

口を尖らせて不機嫌を表してきた。

こういう人を怒らせる技はどこで覚えるのかね。

歩の姿じゃなきゃ毆ってるところだな。打撃無効があるから死にはしないだろうし。

「俺は疲れてんだよ。お前らは好きなベッドで勝手に寢とけ。おやすみ。」

俺は1番窓際のベッドを選んで橫になった。

思った通りかなり疲れているな。これは1分かけずに寢れるやつだ。

この宿の掛け布団がし厚いから寢苦しくなるかもと思っていたら、ヒンヤリしたものがってきた。

なるほど。溫に合わせてくれる魔法の掛け布団的なやつだなと、もう既に働いてない脳みそでてきとうに決めつけて、眠りに落ちた。

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