もうすでに地下21階まで下りてきている。

順調すぎて恐ろしさすらじるくらいだ。

パーティー組んでると魔狩りがこんなに楽になるんだな。

これだけ魔が溢れかえってるダンジョンでも1日でここまで下りてこれるんだから。

でもさすがに1日で30階までは下りれなかったな。

これだけ魔がいたら仕方ねぇか。

それに全フロアのマップ埋めまでやってたからな。

しかもほとんど歩いての移だったし。

「リキ様！見て見て！新しいスキルを覚えたよ！」

地下21階の魔をほぼ倒し終わった頃にセリナが近づいてきた。

「使ってみろ。」

セリナがイーラになった。

セリナも変できるようになったのか？

「あれ？いきなりリキ様が目の前に來たよ？なんで？」

ん？これは本のイーラじゃねぇのか？

イーラが元いた場所を確認するとセリナがニコニコしてこっちを見ていた。

「変わりのだと！？」

本當に忍者になりつつあるのか！？

「位置換っていうスキルだよ？仲間や意識がにゃいと位置をれ替えることができるみたいだよ。」

そういってまたイーラとれ替わり、目の前に戻ってきた。

「そうか。あとは分のを覚えれば立派な忍者になれそうだな。」

「ブンシンノジュツ？」

「あぁ、セリナが複數人になれる技だ。」

「頑張って覚えるね！」

いや、頑張ったからって覚えられるものじゃねぇと思うけどな。

まぁモチベーションを下げるようなことをいう必要はねぇか。

「あぁ、期待してる。」

「ニャハッ。」

ずいぶんご機嫌だな。

ってかこいつ新しいスキルを覚えたっていったか！？

そういやスキル取得申請がこなかったしな。こいつも勝手にスキルを覚えやがるのか。

アリアに続いてセリナもとは羨ま…ズルい奴らだな。

まぁいい。

どうせこいつらは俺のもとで戦うために強くなってもらわなきゃならねぇんだ。

なのに強くなったことを妬むくらいなら俺も努力すりゃいいだけだ。

地下21階の殘りの魔を倒し、地下22階へと下りる。

さすがに初めての戦闘だからかカレンはあまり戦ってないのにし疲れちまってるみたいだな。

無理させて潰れても困るし、今日はこのフロアで最後にしとくか。

「今日はこのフロアが終わったらダンジョンを出るぞ。」

「「「「はい。」」」」

地下22階は熊みたいなやつらだった。

そこそこたくさんいるが、まぁカレンの練習には程良いだろう。

ここの魔はほとんど群れていないみたいだから、極力カレンに戦わせた。

アリアに支援魔法を使わせているが、カレン1人だとけっこう時間がかかるな。

武の切れ味はメチャクチャいいんだが、カレンは怖いのか上手く力がれられてないというか力んでるというか…

やっぱり先に戦闘訓練をさせるべきだったか。

まぁいい。

明日の朝にでもイーラで切る練習をさせればいいだろう。

途中でカレンの疲労が限界に近そうだったから、殘りはイーラに処理させて、村に向かうことにした。

ダンジョンから出ると外は真っ暗だった。

だいぶダンジョンに潛ってたんだな。

まぁここから村までイーラに乗って向かえば數分だから、魔に襲われる心配もほとんどないだろう。

カレンは歩きながらほとんど寢てやがる。

イーラが犬型になったあと、一番にカレンを乗せた。

「こいつを落ちないように固定しろ。」

「ガウッ。」

あとはいつも通り俺、アリア、セリナの順で乗って、村に向かった。