《裏切られた俺と魔紋の奴隷の異世界冒険譚》58話
町の外壁からし離れたところでイーラから降りたのだが、このエルフどもはまだ起きないがどうするか。
起こして歩かせるか、このまま運ぶか。
そもそも運ぶ労力を俺が使わにゃならん理由がわかんねぇな。
「こいつらは毆れば起きるのか?」
『フェルトリカバリー』
睡眠って狀態異常なのか?
まぁ実際に起きたのだから何もいうまい。
「もうすぐ町に著く。こっからは自分の足で歩け。」
返事がないからサイナフルの顔に回し蹴りをれた。
スパンッといい音が鳴ったな。
蹴られた本人だけでなく、もう1人のエルフとカレンも驚いていた。
「お前らはまだ俺の奴隷なんだから、主の発言にはちゃんと返事しろや。」
「「…申し訳ありません。」」
2人とも悔しそうにしながら謝罪をしてきた。
まぁいい。
俺は心が広いからな。
門番に全員の紋様を見せて町にった。
まずは邪魔なこの2人を早く売りたいから、奴隷市場に向かうことにした。
「お久しぶりでございます。リキ様。」
「おう。今回は奴隷を売りたいんだが、ここで買い取りってしてるか?」
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奴隷商はチラッと俺の後ろの奴隷たちを見た。
セリナは若干俺の背中に隠れやがった。
そんなに苦手か?確かに不気味だけどよ。
「もちろんでございます。それにしてもずいぶんと奴隷が増えたのですね。お売りになるのは全部ですか?」
「いや、このエルフの男2人だけだ。」
「エルフ!?」
奴隷商にしては珍しく、目を一瞬見開いて驚いた顔をした。
すぐに不気味な笑顔に戻ったが、珍しいってか初めてじゃねぇか?
それだけエルフは珍しいのかもな。
「さっき拾ったから売りたいんだが、査定はすぐに終わるのか?」
「拾ったとはご謙遜を。やはりリキ様は只者ではなかったのですね。査定自は一度奴隷を引き渡していただければすぐに終わります。」
「ほら、行けよ。」
「「…はい。」」
「この奴隷契約はリキ様が行ったのですか?」
「そうだが?」
「奴隷の譲渡もしくは解放はできますでしょうか?」
「俺は契約しかできねぇな。」
「思った通りの方で嬉しく思います。」
「は?」
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「それではこちらへどうぞ。」
奴隷商のあとについていくと、以前アリアと奴隷契約をした部屋と同じような部屋に著いた。
「それではこちらで一度奴隷解放をしてから再度契約してしまいますので、そのエルフ2人をこちらの魔法陣の中央に立たせてください。」
奴隷契約をした本人が譲渡やら解放ができないとこんな面倒なことになるのか。
そもそも奴隷を手放すつもりがなかったし、奴隷契約はSPで手にれたわけじゃねぇしな。
だから奴隷解放や譲渡のスキルの取り方がわからねぇ。
「何やってんだよ?早く行けよ。」
「「…はい。」」
いちいち命令しないとけないとか本當に使えない野郎どもだな。
「我求む。我が力を陣の法則により増幅させ、強き契約により束縛されし彼の者の呪縛を紐解く力を與え、今一度自由の可能を示し、導き給え。」
『奴隷解放』
なんか奴隷解放の許可申請がきた。
もちろん許可だ。
エルフどもの額の紋様が蠢き始めて、ボトボトと地面に落ちた。
そのまま地面を這って、すごい勢いで俺の方に向かってきた。
かなり避けたかったが、これは避けてはならない類のものだろう。
避けずに我慢すると、黒い何かは俺の足にれて浸した。
「この景は初めてお目にかかりました。」
は?避けていいものだったのか?むしろ避けなきゃならなかったのか?
…もう遅いがな。
奴隷商は歩いてエルフの元までいき、2人に首をはめた。
「どちらも護衛騎士ですか。護衛騎士を奴隷にさせるとはさすがとしかいえません。ですが、護衛騎士は買い取った後すぐに自殺される可能が高いため、あまり高額での買い取りはできません。」
確かに自殺しようとしてたな。
「自殺の場合は買い取ってくれた値段と同額で死を買い取ると約束する。」
自殺した場合はこいつとの約束通り、こいつのでキャンテコックを殺しに行かなきゃならないからな。
奴隷商はいつもと違って右側の口角だけを上げてニヤッと笑った。
こっちの笑顔の方がしっくりくるな。
「それでしたら、能力、見た目と申し分なく、さらにエルフという珍しさ。それぞれ金貨5枚の計金貨10枚でいかがでしょうか?もちろん奴隷解放料金は無料とさせていただきます。」
マジかよ。セリナの買値と同じかよ。
殺さないで良かったかもな。
というか奴隷解放って金取るもんなのかよ。
「それでかまわない。」
ぶっちゃけエルフの相場がわからないから、余裕があるように答えておいた。
これなら仮にぼったくられてても、分かってて良しとしたように聞こえるだろう。
奴隷商はその場で金貨10枚を手渡してきた。
この後はエルフどもを檻にれなければならないついでに新しい奴隷を案するといわれたが、あとしで第三王の依頼があるから育てる時間もないし斷った。だからその場で別れることになった。
「視界に邪魔な奴らが映らなくなったことだし、おっさんのところに行くぞ。」
「「「「はい。」」」」
「おう、坊主。ガントレットは出來上がってるぞ。かなりいい出來だ。早く著けてみてくれ。」
「あんがと。」
赤いガントレットをけ取り、裝著する。
軽量のガントレットを腰に付けているにしてもかなり軽い。
関節部のきも違和がないどころか、かなりスムーズにく。
他に客がいないことを確認してからイーラを見ると何をしようとしてるかわかったようで、イーラは腕をクロスにして防姿勢を取った。
だから遠慮なく、本気で毆った。
カンッと空き缶を金屬バットで打ったような軽い音がしたと思ったら、イーラの腕が肘から千切れた。
千切れた腕は地面を転がったあと、形を保てなくなってスライム狀のになった。
もちろん盾にした腕が耐えられなかったのだから、そのままイーラの鎖骨あたりが弾け散り、首が転がってから腕と同じくスライム狀になった。
店をちょっと汚してしまったな。
まぁではないから拭けば綺麗になるだろう。たぶん。
「おい、坊主!何やってんだ!?」
「そのガントレットは凄いよ!痺れたしちょっと痛かった!部分的にくしても耐えられなかったよ!ビックリだよ!」
鎖骨あたりに俺の腕があるのにそのまま再生させたから俺の腕が突き刺さってるような狀態で、両腕を新しく作って俺の腕を摑み、興気味に評価してきた。
打撃無効にも多のダメージを與えられるのか。
それはいい。
「はぁ!?なんで生きてる!?え?吹っ飛んだ頭が…え?」
おっさんがなんか面白い反応をしてるな。
そういやおっちゃん以外にはイーラのことを教えてないしな。
「こいつは元々はスライムだから毆ったり切ったりじゃあ死なない。だから気にするな。」
まだ分かってないようだから仕方がない。
「イーラ。」
「…は〜い。」
その場でスライムになって、店を這い回って飛び散った自分の破片を回収し始めた。
「はぁ!?坊主は魔族を従えてやがんのか!?」
「まぁ、そうなるな。というか魔を従えてたら魔族になったが正しいかな。」
「そうか!こいつぁあの時のスライムか!スライムなんて頭に乗せて気でもれたかと思ったがまさか魔族に昇格させちまうたぁなぁ。坊主は凄えやつなのかもな。」
なんでみんなおかしいと思ってるのにいってくれねぇんだ?
あとでいわれてもマジかよ…としか思えねぇじゃん。
「バレると面倒そうだからにしてくれよ。」
「確かに魔族を従えてるってなりゃあいろんなやつにちょっかい出されるわなぁ。まぁ坊主は常連だ。嫌がることはしねぇさ。」
「それは助かる。んで、このガントレットはいくらだ?」
「素材は坊主が持ってきたから、金貨10枚ってところだな。余った素材をくれるってんならもうちょい安くできるが、それでも金貨8…いや、7枚が限度だな。」
え?さっきのエルフ代が一瞬で飛ぶじゃねぇか。
「安くなるなら素材を譲りたいところなんだが、余ってるなら追加注文をしたかったからな…。手裏剣を80枚追加して、計100枚にしてしい。あとはクナイも7本追加して、計10本にしてしい。それでも殘るなら素材は好きに使ってくれ。」
「そしたら負けに負けて金貨15枚だな。」
マジか…。買えなくないが、所持金がほぼなくなる。
でも、第三王の依頼でまた金が手にるし、あのムカデの外皮はもう手にらないかもだから、ここは渋るところではないだろう。
「それで頼む。」
金貨15枚を渡す。
ちょっと裕福になったと思ったのに、一気に金が飛んだな。
「やっぱり儲かってやがんだな。じゃあ5日後には出來てると思うから、また取りに來てくれや。」
まぁ臨時収があったからな。
追加注文をしたせいで第三王の依頼に間に合わなくなっちまったな。
まぁ別にないならないでいいか。
せっかく來たのだからと樽の中や店の商品を見て回るが、ピンとくるのがなかった。
でも俺の防をそろそろしいんだよな。
回避するからいいとか思ってたが、現に一度回避もままならず、死んだようなもんだしな。
でもあんときはアリアすら簡単に切られてたから、防の問題ではなかったかもしれないが、やはり防があるかないかでけっこう変わると思うんだよな。
セリナのももうちょい防力が高そうなのに変えてやりたいしな。
「俺とこいつの防がしいんだが、いいのないか?」
「予算はいくらだ?」
「2人で金貨2枚以で頼みたい。」
「嬢ちゃんの皮のジャケット以上で金貨2枚以で2著は今はねぇな。素材があれば作ってやるぞ?魔法繊維か魔鉄あたりがいいだろうな。もしくは他の防屋を見てみるかだな。」
できれば武防はおっさんのところで買いたいが、ないものはどうしようもないからな。
だからといって素材もねぇし。
「ちょっと考えてみるわ。」
「あいよ。義理堅いのは嬉しいが、急ぎで必要ってんなら他の店で買った方がいいぜ。」
「あんがと。」
おっさんの店を後にして、冒険者ギルド側にし歩いたところにある、そこそこ店のデカい防屋を一応見てみることにした。
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