《裏切られた俺と魔紋の奴隷の異世界冒険譚》77話
奴隷商と別れる際に屋敷の場所を教えたことはにとしてくれといわれたが、有名ならべつにいいんじゃないか?
まぁいうなといわれたらいわないが。
そろそろ腹が空いたから市場に飯を食いに行くか、このままケニメイトの家に行くかで迷うな。
今いる場所からするとケニメイトの家の方が近いんだよな。
たまには城門通りの高い店で食べるのもありだが、セリナ以外はテーブルマナーを知らねえからな。ってか俺自が知らねぇし。
まぁ金を取りに行くくらいならすぐだし、ケニメイトの家に先に行くか。
ケニメイトの家を目指しててふと思ったが、こっちに來るのは初めてだな。
この辺にあるデカい家は全部住居なのか?いや、教會みたいなのもあるな。
家か…。
パーティーが増えてきたから拠點を構えるのもありだな。
でもこれからアラフミナ以外の國にも行こうかと思ってるから、家を買うならいろんな國を回ってからかな。
安く買えるならそれぞれの國で買うのもありだが。
「アリア。この國で家を買う場合は何が必要だ?」
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「…お金ともしかしたら分証が必要なくらいだと思います。調べていないので詳しくはわかりません。ごめんなさい。」
「いや、すぐに買おうとしてるわけじゃないからべつにいい。」
「…調べておきます。」
「あぁ、頼む。」
地図を見ながら歩いて數分。そろそろだと思うんだが…。
それにしてもこっちは偉いやつでも住んでるのか?騎士が見回りしてやがる。
止められたら面倒だなと思っていたら、やっぱり止められた。
「赤茶髪に赤いガントレット。奴隷は1人ないようだが、4人は報と一致。あなたはリキ・カンノ様ですね。しこちらでお待ちいただけませんか?」
俺のことを知ってるやつか?
騎士に名前を覚えられてるとか嫌な予しかしねぇな。
「なぜだ?」
「ローウィンス様からお話があるようなのですが、容は知らされておりません。すぐにお呼びしますので、お願いいたします。」
騎士様が俺みたいなただの冒険者にこんなに下手に出るなんて珍しいな。
ダンジョンについてきてた騎士の1人はけっこう敵意というか見下してるがあったからな。
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なくとも対等と思ってるやつは1人もいなかっただろう。
だが、第三王がわざわざ騎士を引き連れて俺に何の用だ?
金を支払うためにしては大袈裟すぎる。
エルフを殺したことか?
日本でいえば立派な殺人罪だしな。
冷靜に考えたら、親に會わせる顔がねぇな…まぁ會うこと自がもう葉わないだろうけどな。
それよりも今は待つか逃げるかを早く決めなきゃならねぇんだった。
「アリア。どう思う?」
「…大丈夫だと思います。」
アリアが大丈夫というのなら犯人として追ってるとかではないだろう。
とりあえず待つか。
待つこと數分、第三王が走ってきた。
ってか走ってくるから周りの騎士が慌てて整列して頭を下げているじゃねえか。
第三王は自分の地位を自覚して、周りのことを考えてやるべきだろ。
まぁ俺には関係ないからいいけどさ。
なんせ常識とかを知ってるだろうアリアが頭を下げてないから、俺も下げなくても問題ないだろうしな。
「リキ様!探しましたよ!なんで北にあるダンジョンに行ったのに東門からってくるんですか!」
第三王は俺の前で立ち止まり、息を切らしている。
べつにどの門からったっていいじゃねぇか。
「クリアナに用があったからな。それより報酬はどこでもらえるんだ?」
「…あのクエストの後に草原を通ったのですか?」
信じられないものを見るような目で俺を見ながら確認してきた。
報酬の件はスルーするつもりか?
あぁ、第三王的には夜の草原に人がいるとマッドブリードが際限なく生まれてしまうことを恐れてるのかもな。
第三っていっても一応國の代表の家系だしな。
「一度町に戻るのは面倒だったからな。マッドブリードは出現してないから心配するな。」
イーラの速度で突っ切ったからマッドブリード程度じゃ人を知する暇もなかっただろうしな。
「さすがはリキ様というべきですかね。この世界の常識で考えようとしている私が間違っているようです。リキ様ならどうにかケニメイトさんの家を探し出すだろうと信じて待ち伏せしていて正解でした。それで本題ですが、報酬の件も含めて新たなお願いがありましてお探ししておりました。」
「斷る。報酬だけ早くよこせ。俺はこれからケニメイトからも金をもらう約束をしてるから暇じゃない。」
「リキ様にとっても悪い話ではないと思いますので、お話だけでも聞いていただけませんか?それにケニメイトさんから金貨20枚は私が預かっております。報酬と一緒にお渡しいたしますので、お食事でもしながらしお話しさせていただけませんか?」
どうせ金貨10枚程度しかもらえないだろうと思ってたが、第三王はちゃんと金貨20枚回収しといてくれたのか。それはありがたいが、2度も願いを聞いたらまた何かやらされる可能があるから、ここは容を聞かずに斷るべきだろう。
でも食いもんを奢ってもらえるなら、イーラの食料を蓄えとくのもありかもな。
イーラは鮮度を保ったまま収納できるようだから、食べたフリして大量に保管させとくのもありだろ。
「その食事とやらはもちろんお前の奢りだよな?」
「はい。」
「ハッキリいっておくが、俺も含めてうちの奴隷はテーブルマナーを知らないし、食う量も半端ないぞ?それに話を聞いたからといってそれに対する返事はまたべつの話だ。それでもいいのか?」
「はい。個室を予約していますのでマナーについては問題ありません。コースではないので、好きなものを好きなだけお召し上がりください。それに可能をしでもいただけるだけで幸いです。」
なんか流されてるは否めないが、行くとするか。
第三王に連れられてきたのは城門通りにある高そうな店だ。
俺ら以外は全員正裝だから場違いが半端じゃない。
珍妙なものを見るような目を向けてくるやつを見返すと視線を逸らされる。
なんだこれ?ムカつくな。
文句あんならいってこいよ。
「…リキ様。所持金が偉さだと勘違いしている、頭が幸せな人たちにリキ様がを向けるなんてもったいないです。」
なんかアリアが凄え毒を吐いたな。
周りの奴らはビックリしすぎて口を開いて固まっている。
食事中に口を開くとか金持ちのくせにマナーがなってねぇな。
でもアリアがこんなこというなんて珍しい。
そういやアリアは何度か貴族に買われてるんだよな。そりゃ思うところもあるだろう。
下手に刺激してトラウマを掘り返したら嫌だから、さっさと第三王が案する部屋にっていった。
騎士たちは部屋の外で待機のようだ。
中には長方形のテーブルがあり、俺と第三王が長方形の長い辺の端に対面で座り、俺の橫にアリア、イーラ、セリナ、カレンの順で座った。
「先ほどは不快な思いをさせてしまい、申し訳ございません。貸切にしていなかった私の思慮の足りなさをお許しください。」
「いや、べつにお前が悪いとはいってねぇよ。さっきのやつらにたいして文句があんなら直接いってこいと思っただけだ。もう過ぎたことだ気にするな。」
アリアが怒ったからか俺はなんかどうでもよくなったしな。
「ありがとうございます。それではまずはお食事をいただきましょう。こちらがメニューとなりますので、好きなものをお召し上がりください。」
「メニューは見なくていい。とりあえずメニューにある料理を一通りくれ。殘すことはあり得ないから心配するな。」
第三王は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに微笑みに戻り、メニューを置いてベルを鳴らした。
オーダーとかスタッフーとかいいたくなるベルだな。
そんなどうでもいいことを考えていたら、スタッフがってきた。
「この店で出せる料理を全て1名分ずつ持ってきてくださるかしら。」
「かしこまりました。」
さすが高級店のスタッフというべきか、一切表を変えなかったな。
スタッフが部屋から出るのを見計らって、第三王が話を始めた。
「それではお食事が出來るまでの間に、まずは報酬をお渡ししたいと思います。」
第三王が金貨がった袋を二つテーブルに置いた。
それをけ取り、中を確認すると金貨が25枚と20枚っていた。
20枚はケニメイトからのだろう。
でも正直クエスト中は特に攻略には參加してなかったのに金貨25枚ももらえたのは予想外だ。
これでしばらくは金の心配はなくなったな。
むしろ贅沢しなければ一生働かなくても生きていけるんじゃね?無理か?
宿代が地味に高いから無理だな。
これからも冒険は続けるしかなさそうだ。
まぁなんだかんだ楽しいからいいんだけどさ。
「訳をご説明いたしましょうか?」
「べつにいい。思ったより手にったからな。」
金貨袋をアイテムボックスにしまった。
「それでは、リキ様に聞いていただきたい話をしてもいいでしょうか?」
「あぁ、飯が來るまでならな。」
「かしこまりました。それではまず、私が依頼したクエストにより攻略されたダンジョンの跡地なのですが、私の領地となることが昨晩、決定いたしました。」
あの山の中に領地を持ったって、何もできなくないか?
魔が多くて人が住めねぇし。
「そして私からのお願いというのは、私の領地の領主となってはもらえませんか?」
ん?第三王の領地の領主は第三王だろ?意味がわからん。
「頭おかしいのか?お前の領地なら領主はお前だろ?」
「表向きは私が領主として、他の貴族との関わりや領民からの稅の回収などのリキ様が嫌いそうな仕事は私が行います。なので、リキ様はただ自分の村として住んでくださるだけで構いません。領民を集めるのは私が行いますが、領民はいらないとリキ様がおっしゃるのであれば、私とリキ様とお仲間の皆さんだけで住むでもかまいません。リキ様の屋敷など、初期に必要な建類はこちらで準備いたしますので、どうでしょうか?」
なんだそれ?俺にはメリットしかないように聞こえるんだが気のせいか?
「アリア。俺がこの話をけたとした場合の欠點は何がある?」
「…あの山は住めるような場所ではありませんから、自分たちも住めませんし、領民も集まらないと思います。つまり稅による稼ぎがないどころか、村の維持にお金がかかると思います。あともし住めるようにするのであれば、大規模な討伐が必要となります。そして、リキ様が領主であるなら強制的に討伐隊に參加させられるでしょう。それと今のように自由に冒険をするというのが難しくなる可能があります。」
けっこうデメリットがあるじゃねぇか。
「確かに討伐に関しては參加していただきたく思っております。でも、領民が増えるまでのお金のことは気にしないでください。あと、冒険は今まで通り行っていただいてかまいません。」
実質デメリットは森の魔の討伐に強制的に參加させられるってだけか。
あの緑の化がいる森の魔を…。
今ならしは戦えるだろうか?
「アリア。夜の森の魔は俺たちで戦えるレベルなのか?」
「…わかりません。ただ、あそこに住むのであれば、その前に森全の魔を一度狩る必要があるので、山頂にいるであろうゴブリンキングを超える強さの魔は今のわたしたちではどうにもならないと思います。」
「そのことに関しては村がある程度出來上がったときにSランク冒険者たちに討伐依頼を出すつもりです。」
こちらがデメリットを上げるとすぐに第三王が潰してくる。
ふと思ったが、森の魔の討伐はイーラの空腹を満たせるうえに大量の経験値がるから、進化させられる可能があるという一石二鳥なのではないか?
アリアを見るが、アリアもこれだけデメリットがなくなるのであれば大丈夫だと思っているようだ。
話が長引いてしまったから、返事をする前に食事が運ばれてきてしまった。
「お食事が出來たようなので、いただきましょう。」
「あぁ、ちょっと考える時間がしいからちょうどいい。それではいただきます。」
「「「「いただきます。」」」」
食前の挨拶のあと、俺らは食事を始めた。
第三王はなぜか不思議そうな顔で俺らを見ていた。
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