《異世界転生で神話級の職業!死の神のチート能力で転生》13犠牲

消えかけの意識で、必死にこうとする。だが、は全く言う事を聞かない。

魔族は奈との距離を詰めた。

このままじゃ、奈が殺される。

ちくしょう!…何でこんな事に?と今となっては遅すぎることを思う。このままじゃ奈が殺される…

そこでテレビの電源が落とされたように、優の意識は途絶えた。

気がつけば真っ白な空間にいた。

優「ここはどこだ?」

そんな事を言った時、

『ここは、君の意識の中だ。』

そんな言葉が返ってくる。そこには、自分と同じ顔の、いや、し違う。間違いなく自分が立っているのは分かるが、頬の痩せこけ、疲れて今にも崩れてしまいそうな顔をした男が立っていた。

優「お前はー」

『俺はこの世界に來るまでの俺。君の能力で、消えかけている俺であり、まぁ、無意識の君なのかな?』

そこではっとする。

優「今はこんな事をしている場合じゃない!このままじゃ、奈が殺される!」

それを言っても、もう一人の俺は、顔一つ変えない。

優「用があるなら早く済ませろ!」

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『違う。用があるのは、君だ。』

優「そんな問答してる場合じゃねぇんだよ!」

そう言って、ぐらを摑む。だが、次の瞬間。姿が消え、気づけば後ろに立っていた。

『ここに來たことで俺に近づいた。がよく見える。…君の力が使えないのは俺が原因だ。君の能力が人を殺させようとする。そんな君を止めようとしたが、所詮邪魔することしか出來なかった。』

そう言って困ったような笑顔でこちらを見る。

『とても苦しいんだ。君の心は痛まないだろうけど、俺はとても苦しいよ。』

それになんとなく目を背ける。いや、目を見る事が出來なかった。

『その力を使うのはやめよ?不死は、死ねないって事は、生として、生きてるとは言わない。』

聲音はとても優しいものだった。

優「奈を死なせたくない。」

『じゃあ!俺は死んでもいいってことか?このまま、罪悪で苦しみ続けて、最終的に殺されるのか?』

こちらに背を向け表は見えないが、自分だからだろう。なんとなくがわかる。

優「それは!…それはー」

急いで反論しようとしだが、言葉が出なかった。そんな優に

『選択だ。俺を殺して、生きるのをやめるか、助けられるかわからない奈を助けるか』

すると、気づけば、手に鎌が握られていた。

優は、鎌を相手の首に當てる。このまま引けば、頭が落ちるだろう。

『子供の頃は、俺もどんな大人になるんだろう?って考えたりしたっけ?…俺を殺すのか?』

手の震えを通じて鎌が震えている。

不思議なものだ。自分一人の押し問答なら、簡単に自分を切り捨てられるのに、実際にそれをしようとすると、こんなにも苦しい気持ちになる。怖いとじる。これを引けば、俺のこれまでの人生を生きてきた俺は死ぬ。

人よりも他人を。ただの偽善者だ。

俺は、所詮エゴの塊だった。

つくづくそうじる。

それでも、俺は…

優「俺はこれが正しいって、正義だって、信じる。」

それにふっと笑うと

『お前はお前のやり方でやればいい。ただひとつだけ約束してくれ』

そう言って上を向く

『俺の死を無駄にしないでくれよ。…俺が生きた証を殘したい。だから、、、だから…頼むから負けないでくれよ』

そう言って、靜かに涙をこぼした。

優「あぁ。」

そう言って鎌を引いた。

奈「や、、め、る、のだ」

その言葉の直後。魔族は磁石に引き寄せられるように吹き飛ぶ。そして、吹き飛ばした相手を睨み、そこで唖然とする。すると、座ったまま、上を向いて笑い出す。

「アハハハハ!人間を捨てたか!?」

そう言って魔族は、あたりに死をふりまく化けを見た。

三人の男達と、レイは一人で戦っている。

あの三人の男達ののこなしでかなり強い事が分かる。レイも先程から、防戦一方だ。それを眺めながら

一「やっぱ!俺も行く!!!」

我慢の限界というような顔で一歩踏み出した一を冬馬が腕を摑み止めると

冬馬「おい!やめろ!俺達じゃどのみち行っても足でまといだ。」

それを今にも発しそうな顔の一が振り返り

一「ならテメェは、指くわえて見てろ!」

そう言って腕を振り払った時だった。

足がガクガクと震え、半泣きでレオンと呼ばれる男が二人の前に立ち、両手を広げ、ここから先には行かせないといった風にしていた。

レオン「ご、ごめんなさい!でも、こ、ここから先には行かせません!彼らの邪魔は、させません!」

一「あぁ?…そう言えばお前あいつらよりも立場が上なんだろ?おまけに魔王と直接、よくかかわるんだろ?…相手しろよ」

それにレイが焦ったように聲を上げる。

レイ「馬鹿者!前に出るな!」

と言ってそちらに向かおうとした時、三人組が攻撃を仕掛けてくる。

それに慌てて防し、舌打ちをする。

「レオン様のところへは行かせない!」

それにレイははっと言って

レイ「悪いがもう時間もないみたいだ。早々に終わらさせてもらうぞ!」

そう言ってレイは距離を取り、離れた位置で剣を一閃した。三人は警戒したように腰を低くするが、先頭に立っていた男の首が飛び、地面を転がった。首はしぶきを出し、やがて力なく倒れた。

それに殘りの二人が驚愕した。その隙に、レイが今度は姿勢を低くし、下方で一閃した。

それに二人とも飛ぶ。その瞬間。だった。二人ともから下だけが先に地面に落ちた。

それを見た後、レイはレオンを見た。

レイ「悪いが、お前は楽に死ねると思うなよ」

レオン「そんな…ひどい。みんなごめんなさい!僕が弱かったばっかりに!」

そう言って、もうかない部下に頭を下げる。

ゆっくりと太が沈み始めた、夕暮れだった。

レイは、音を立てないようにレオンに近づいて行く。

レオンは今も謝っていた。

レオン「みんな、、すまない」

そう言った時だった。レイが剣を持っていない左手をかした時だった。

今までそこにいたレオンの姿が消えた。

レイ「な!?」

と驚愕の聲を上げる。次に気づいた時、目の前にレオンが立っていた。今までとは、雰囲気が違う。明らかに別人だ。髪もび、長も高くなったようにじる。

そのレオンがこちらを冷たく見つめ、

レオン「すまない」

そう言った時だった。

レイはごふっとを吐く。

奇妙な覚が腹部にあり、ゆっくり下を見る。するとお腹にレオンの手が突き刺さっていた。

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