《チートスキルはやっぱり反則っぽい!?》チート! 030 アズハの決意
裝備を一新したシロー、スノー、アズハ、ジーナの4人。
4人は何処から見ても金をつぎ込んで揃えた裝備を著ている貴族の子であった。
ただしアズハの首には奴隷の証である『隷屬の首』が見える事から奴隷だとわかるのだが、アズハの裝備はどう見ても奴隷が裝備するような安ではない。
おで迷宮都市ヘキサの街中で2回も絡まれたが、スノーが足元を凍らせてけなくして逃げる事に功している。
シローが引き篭もっていた間、スノーとアズハは冒険者として毎日活していたのでこう言う事に慣れているようだ。
「しかしギルド會館の地下に炎の迷宮以外にも複數の迷宮のり口があるなんて初めて知ったよ」
「冒険者ギルドが迷宮を管理していますし、迷宮への転送陣も冒険者ギルドが設置していますから」
炎の迷宮のり口を管理する為にり口の上に冒険者ギルドを建設したのがこの街の始まりだ。
そしてまだ町にもなっていない頃のヘキサの外に回廊迷宮のり口ができ、その後半徑100Km以にの迷宮が現れる毎に冒険者ギルドの地下に通ずる転送陣を設置していき現在に至っている。
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迷宮都市ヘキサの外にある回廊迷宮も本來であれば転送陣を設置して冒険者ギルドの地下で管理しようとしたが、何故か回廊迷宮には転送陣が設置できなかったらしい。
とはいえ、街のすぐ外にり口があるので例外的に冒険者ギルドが管理棟を建て管理下に置いているらしい。
話は戻るが冒険者ギルドが地下に転送陣を設置し、冒険者にその転送陣を使用させる事で冒険者ギルドは誰がどの迷宮にったのか何時出てきたのかなど管理をしているらしい。
冒険者にとっては冒険者ギルドに行けば迷宮にれるので一々遠出する必要がないというメリットがあるし、怪我をしても冒険者ギルドの中に戻ってこれるので治療までの時間が短くて済むので有り難がっている。
ならば世界中のどこにでも、と考えるのだが、転送陣は転送できる距離に制限があるので、この冒険者ギルドが世界中の迷宮に転送陣を設置できるかと聞かれれば、出來ないと答えるしかない。
転送陣の有効範囲は凡そ100Kmらしいが、迷宮のり口までの距離で測られる。
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り口が100Km以にあれば転送陣の設置はどの層でも可能のようだが、回廊迷宮のような例外もある。
「一度に転送できる人數にも制限があり最大で6人だそうです」
「無制限に送れるのなら軍隊でも送り込めば話が早いと思ったけど、そうも行かないのか?」
「はい、転送陣で8人を送ろうとすると暴走して地面の中に転送って事になるらしいです。ですからパーティーは安全を見て6人までとなっているどうです。それ以上の人數で利用する場合は6人以下の人數に分かれ何回かに分けて転送陣に乗るそうですが、同じ場所に連続して転送しないので迷宮での再集合には時間がかかる事になるそうです」
現在では6人より多い者が転送陣を利用しようとするとどうなるかと言えば、7人目から転送されないようにロックがかかっているらしい。
そして優先的に転送されるのはパーティー登録している者、転送陣に乗った順、などらしい。
そしてギルドから迷宮へ転送される時は最初に転送陣に乗った者が行った事のある階層を選択できその階層にランダムで転送されるそうだ。
クランでも迷宮にる事ができるのだが6人以下の人數しか一度に転送できないし、同じ階層に転送先しても転送先が複數あり連続で同じ場所に転送する事はない為に最初は別行になってしまうのだ。
転送陣で座標をしっかり指定しても同じ場所に連続で転送される事はないらしいのだ。
逆に迷宮から冒険者ギルドに帰る時は同じ場所に転送されるらしい。
どうやら冒険者ギルドから迷宮への転送については迷宮自が転送の邪魔をしているらしいというのが冒険者ギルドの見解だが、それで良いのだろうか?
今ではこれが普通になっているが、最初の頃は指定した場所に転送されないのでかなりめたらしい。
その為に冒険者ギルドは最初に転送陣を設置する時に複數のパーティーを何度も送り転送陣を複數設置させ帰還を助け生存率を上げる努力をしている。
因みに各迷宮の転送陣の上に乗るには冒険者ギルドか魔道ギルドに所屬していなければならないらしい。
これは迷宮から齎される利益を冒険者ギルドと魔道ギルドが獨占する為の権益であり、この2つのギルドに所屬していない者は迷宮への立ちりを制限されている。
但し、2大ギルドに所屬していなくても各國の騎士団などは年間契約などをわし迷宮にる権利を確保する場合もあるらしい。
「じゃぁ、行くよ」
「はい!」
4人が転送陣の上に移し數秒後、転送陣がると浮遊に襲われ気付くと窟の中だと思われる場所に立っていた。
窟は度が高く気溫も高い。
ジメっとした空間がシローたちを迷宮の奧にう。
先頭を行くのはアズハ。
耳と鼻がきき索敵能力に長けた狼人のの子。
灰の髪のがコンプレックスであるが、シローは綺麗な髪だと言ってくれるので最近はそんなに気にならなくなってきた。
主人であるシローはアズハの行を制限する事なく自由にさせてくれるし、アズハが困っていると手助けもしてくれる。
まるで仲間のようなご主人様であるシローをアズハは心から信頼している。
出會ってから2ヶ月々ではあるが、シローの行は常に周囲の者を気遣っており、一見すると我儘にも見えるがその心の奧は常に誰かの為に行していると考えているアズハ。
アズハにとってシローは神にも等しい存在で、自分は一族を追い出され奴隷として売られた半端者。
奴隷として生きる覚悟などできるわけもなく、奴隷となり屈辱の日々を送るか、魔の盾として短い生涯に別れを告げるか、いずれにしろ良い未來像は思い浮かばなかった當初。
最初にアズハを購したのはの冒険者で名をルリア・カマルカースという沒落貴族の息であった。
ルリアに買われたおかげで幸いにもアズハが想像していたような悲慘な未來にはならなかった。
アズハを購したルリアは順調に冒険者ランクを上げていき、拠點を魔導王國セトマに移してパーティーメンバーを集めフルパーティーを作り上げた。
そのパーティーはランクBのパーティーにまで長しいずれランクAパーティーになると言われた期待のパーティーだった。
しかしルリアは増長してしまった。
思わぬところで新しい迷宮を発見すると探索を始めてしまったのだ。
新迷宮は危険が不明なので慎重な探索が求められる。
ランクBのパーティーなので新迷宮の鉄則はしっていたのだが、ルリアたちは新迷宮の奧に隠されているであろうお寶に目がくらんでしまい判斷を誤り、そしてあの地獄を味わうことになる。
そう、そこにはあの・・デザートアリゲーターが存在しており、ルリアはランクAも間違いないと言われた自分たちであればランクBの魔であるデザートアリゲーターを倒せると考えてしまったのだ。
アズハは一度だけ反対したが、奴隷であるアズハの意見が通ることはなかった。
そしてあの慘劇が引き起こされた。
最初は盾使いの男がデザートアリゲーターの重圧に耐えきれずに重傷を負ってしまった。
そこから簡単にパーティーが崩壊し、アズハは主人であるルリアを助ける為にデザートアリゲーターの攻撃をけてしまい吹き飛ばされた。
そこでアズハの意識は消失し気付いたらシローとスノーに助けられたところであった。
奴隷としてしか生きていけない事を2年間で思い知っていたアズハはシローの奴隷として生きる決心をした。
その奴隷として生きる屈辱の日々から救い出してくれたのがシローである。
奴隷の分は変わらないもののシローはアズハを奴隷として扱うことはしなかった。
寧ろ人間としてアズハの意志を尊重しそしてアズハの生き方をより良いものにする為の手助けをしてくれた。
シローはアズハがめばいつでも奴隷から解放すると公言しているし、それは先輩奴隷のスノーを見れば間違いないことだと分かっている。
しかしアズハはシローの奴隷から解放されてもどうやって生きていけば良いのか分からない。
一族を追放された自分の居場所、そう、居場所がしかったのだ。
その居場所をするが為にシローの奴隷であり続けようとするのであった。
ある日シローがアズハに言った。
「アズハにはホワイトフェンリルのが流れており、更に【神狼化】というスキルが封印狀態だ。この【神狼化】の封印を解けばアズハを追放した者たちを見返せると思うぞ?」
このシローが語ったホワイトフェンリルや【神狼化】については最初信じられない事だと思ってしまったが、それでもシローが噓を言う必要はないし、何より噓をつくような人には見えなかった。
アズハはシローの言うことを信じ、【神狼化】の封印を解く為に魔を狩る日々を送った。
そんなある日、アズハはシローの庇護下にあると自分の心がやすまるのをじ、そして実している。
「ご主人様からけた恩は一生をかけても返せないでしょう。ならば私は一生をかけてご主人様に変わらぬ忠誠を盡くすのみ!」
こうしてアズハはシローの忠実な僕として生き抜く決意を固めるのであった。
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