《異世界を追い出された俺は──元の世界でハーレム作りに勤しみます【凍結】》イケメン滅ぶべし

久し振りに給食を食べ、俺は激していた。

嗚呼、上手い……!

給食こそ至高!

給食こそ正義!

朝早く起きて弁當を作る必要もなければ、家に帰ってから弁當箱を洗う必要もない。

給食は偉人が考え産み出した最高のであると斷言出來よう。

そんな取り止めの無いことで思考を塗り潰しているのにはれっきとした理由がある。

前の機で人間の出せる限界のスピードを超えた速さで食事をする

龍生だ。

教師である擔任は職員室で他の教員と食べるため隣の席が空いた。

そして不良子がどっかり腰を下ろした。

給食の時間がこんなにも居心地が悪いだとは知らなかった。

中學生になってまで班で食べるなど……。

不思議なことに彼はクラスメイトに慕われているらしく、同じ班の子生徒が超特急で食べる彼にしきりに話しかけている。

「きょ、今日もカッコよかったよ! 字も綺麗でーー」

「ガツガツ」

「あの、今日の放課後って空いてたりするかな?」

「ガツガツ」

……これは、慕われているの意味がし違のではないか?

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これではまるで、龍生をデートにっている最中では?

……はっ!

ま、まさか、俺のハーレム作り計畫において一番の障壁は、この!?

なんと。

勇者の俺をコケにするだけでは飽き足らず、邪魔をしようなどと……。

ふ、はっはっはっはっ!

見ておれ、直ぐにけちょんけちょんにしてやるわ!

と意気込んだものの、的にどうすればいいかは思い付かない。

背後にじる視線も、きっと龍生に送っているのだろうし、対策を早急に考えなければ。

誰にも話しかけられず黙々と箸を口に運ぶ。

龍生は食べ終わったようで、手を合わせてごっそーさま、と口に出していた。

まだ、給食タイムとなってから3分だぞ……化けだ。

何を思ったのか立ち上がった龍生を先程の乙が呼び止める。

「龍生さん、どこに行くの?」

「あ"あ? オレは今日生徒會の仕事あんだよ。だから晝休み使って終わらせといた方が」

「おーい、火矢! 行こうよ」

教室の後ろの扉から顔を出した男子は。

イケメンだった。

風もないのにさらさら揺れる前髪。

キラッと煌めくこげ茶の瞳。

を一撃で落とすだろう爽やかボイス。

あー……間違って巖をも砕けるこの拳が顔面を叩き割りそうだー。

くそっ、何だよ、あんなのがいるなんて聞いてないぞ!

と三流チンピラ染みたことを脳で吐き捨てたところで思い出す。

火矢、ヒヤ、ひや。

聞き覚えあんな。

誰だっけ。

「あ"あ?沙那さなもう來たのかよ、今行くっつってんだ! 蹴倒すぞおら」

そう暴言を吐きながらイケメンに近づく龍生を見て、こいつ龍生火矢だったかそうかそうか、と頷こうとして停止する。

え、不良子とイケメンくんがどんな関係?

まじまじと龍生の背中を見ていると、彼はバッと振り返った。

「何見てんだよあ"あ? あ。お前も來い。案してやるぜ、學校」

その言葉が発せられたと同時に襟首を摑まれ引き摺られた。

「痛い。背中が痛い。それよりお前仕事あったんじゃねーのかよ」

「あ"あ? 案してやるってオレが言ってんだからイエスしか答えるな」

橫暴極まりない。

「火矢、彼は……?」

「あ"あ? こいつはオレんクラスの転生野郎だ。校舎見て回るから用事一緒に済ませちまおうと思ってな。いいだろ?」

君の決めたことに口を出すつもりは無いけれど……。

そう複雑な顔をするイケメンはやっぱりイケメンだ。

回し蹴りしたろーか。

睨み付ける俺の顔をどう誤解したのかイケメンくんの名前を教えてくれる。

「こいつは副生徒會長の綴真つづりま沙那だ。よーするにオレのパシリだな! ほら行くぞ! あ"あ?」

ズルズルズル。

床と接している腰が痛い俺でした。

龍生と仲でなかったのはまあいいとして、綴真は彼と同じくらい障害となりそうだった。

〜*〜*〜*〜*〜

しゅ、宿題が終わりません……。

頭のいい龍生と勝鬨にやってしいものです。

さてさて、そんな宿題が終わらない俺ですがお絵描きをしています((

中學験をして私立にった俺は給食がしい……!

そんな思いの篭った6話ですw

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