《異世界を追い出された俺は──元の世界でハーレム作りに勤しみます【凍結】》引っ掻き回すだけ引っ掻き回すな
奴が展開したのは雷系統の陣。
人をある程度痛めつけてでも拘束したい時は雷ぶち當てて痺れさせるのが手っ取り早い。
セオリーに則ればそうだ。
だが、俺はセオリーなど知らん。
モリカルトが、勇者パーティに居ながら全く俺のことを知らなかったのは僥倖とも言える。
敢えて見なかった、とも言えるが。
「まさに魔法!  これからあちこちに飛びうのでしょうか!?  観客席の方々は靜かに焦らず校舎へお戻りください!」
語流の冷靜な語り口に、指示された通りき始める。
念の為、防護壁でもっとくか。
無詠唱かつ、隠蔽して観客席全員を覆えるよう大きめのものをった。
「今更偽善者面ですか?  昔からそれだけは上手かった」
本當は隠蔽なんて余計な手間は要らんが、こう言われると思ったからな。
このレベルの隠蔽を見破れるとなると、こいつが魔法において若干長したということ。
あちらではある程度、時間が経っていると考えていいだろう。
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「余計なお世話だ。偽善だろうと真善だろうと、民衆には関係ないこと」
「それだからあんたは馬鹿なんだって言うんすよ」
言葉をわし合いながら俺の隙を伺うが、そんな簡単にチャンスをやるかってんだ。
さて、ここで異世界から帰ってきて日の経った俺は復習をしておこうと思う。
先ほど俺と龍生が召喚する時に陣を描いたが、あれが基本だ。
習い始めの子供や才能が欠けていたものは陣を使う。
慣れてくると、陣を思い浮かべるのみで魔法が出せるのだが……ポイントは、魔法の才能や魔法の出力が"生気"によって左右されるということだ。
分かりやすいもので言うと、ゾンビ。
あいつらは死だから、細管の一本に至るまで生気が殘らず消えている。
そこに所謂死霊師とか死師が生気を與えるわけだ。
その方法は……まあ糞悪くなるんで割。
つまり、勇者はその生気が優れている異世界人である。
「本気マジで勝てると思ってるのか、俺に?」
「勝機があると思っているからこうしてやってきたんすよ!!」
バッと両腕を広げて雷を放出するが、それが向かう先は生徒の元。
程。
俺がお人好しだからって誰かに唆されたか。
元々お貴族様の権力で俺のパーティにねじってきた奴だ。
防護はしてあるし、何も問題は無い。
だが
「糞悪ぃな」
防護の周りに反転を付與したを重ねる。
「それは読めてるんですわ」
俺が張ったと同時にモリカルトの周囲に反転のが現れた。
それも予想済みだ。
既に俺も反転の魔法を展開している。
「小手調べは十分っすか!?」
「はっ。退役した奴に向けていきなりこれかよ! 大人げないんじゃねえか!?」
観客ギャラリーの騒めきが耳にる。
反し続ける雷に目を白黒させているようだ。
ああいう反応をした時期もあったなあ。
しばし傷に浸っているとエネルギーの供給が途絶えた雷が見えなくなった。
すると、驚いたことに、モリカルトが逆召喚の陣を描き始めた。
手首を切り、流れるを使った省略陣が完した。
は生気が込められているから他の材質で描くより力の強い魔法が使用可能になるのだ。
「え、今帰るの?」
「目的は果たしましたので。貴方が元・魔王を匿っていること、私に攻撃を加えたこと、生徒として過ごしていること。全て報告しておきます故……平和な生活できると思わないことっすね。貴方を擁護していた方々にも伝えておきますよ」
取り繕った口調で不吉なことを言い置いて、去っていった。
え?
追う必要なんて別に無いし。
ただ一言いたいことがあるとすれば
「俺の背後に立って黙り込んでいらっしゃるの、怖いんですけど」
「あ"あ?」
~*~*~*~*~
お久しぶりです!
明けましておめでとう!
ハッピーバレンタイン!
ザワさん誕生日おめでとう!((
さて、年を越してしまったわけですが、恒例の言い訳をしたいと思います。
センター同日模試に、英検一次二次、數検、學年末のテスト勉強、ちょこちょこ二次創作執筆。。。
い、い忙しかったんですよ?
本當です。
そういえば、語流の絵を描いてみたんですがおよそ曬せる出來ではなく、鋭意デジタル勉強中です。
久しぶりに投稿するとどうしても後書が長くなりますのでここらで失禮。
ではまた次回。
ごきげんよう。
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