アヴィリオンハーツ學園にて

ゴーン、ゴーンゴーン

という大きな鐘の音と共に

「本日の授業はここまで」

という教師の聲と共に生徒達が帰り支度を

し始めていた。

そんな中、一人の年が鞄を持って

教室の扉へと歩き出す。

そんな時にその年の耳に

クラスメイト二人の會話がってきた。

「ねえ、またいなくなったらしいよ生徒」

「うん、聞いた聞いたやばいよねでもさ

やっぱり噂のあれ・・と関係あるのかな？」

「あれ、って夜の學校に出るって噂の幽霊？」

「そうやっぱり関係が……」

(幽霊…か)

とそう心の中で呟き年が廊下に出ると

そこには一人のが立っていた。

「吹雪、わざわざ待ってたのか？」

と年:黒羽誠が聞くと:時雨吹雪ときさめふぶきは頷く。

「一緒に帰ろうかと思って」

と言った。

「そうか、けど俺は理事長室に寄ってから

帰るつもりなんだが」

と誠が言うと吹雪は

「ボクもついて行くよ」

と言いそのまま誠並んで歩き出した。

そして、そんな二人を廊下を歩く生徒達は

尊敬の眼差し等で見ていた。

なかには

「ねえ、あれって氷雪の魔と影の魔王

だよね！やっぱり付き合ってたりするのかな？」

と言ったり

「やっぱ吹雪さんと誠さんはお似合いだなぁ」

などと言っている生徒などがいた。

そして、そんな聲が聞こえると吹雪は

誠の制服を摑み顔を真っ赤にしていた。

「誠、ひとつ言っていいかい？」

という吹雪に対し誠は困ったような顔をして

「奇遇だな、俺も言いたい事がある」

と誠は歩きながらそう言う。

「「すっごい恥ずかしい」」

と二人はそう言って足早に理事長室へと

向かった。

アヴィリオンハーツ學園理事長室にて

誠と吹雪が理事長室を訪れると

奧の機に一人の和服のが座っていた。

「あら、もう來たの？」

とまるで誠達が來るのを予測していた

かのように:零崎彩はそう言った。

「そろそろ、お前が俺達に依頼を

してくると思ってな」

と誠が言うと彩はふふっと笑った

「そうね、でも今回は作戦より

現魔王候補の貴方に頼み事なのよね」

「頼み事？」

と誠が聞くと彩は頷いた。

「ええ、最近みほが特殊魔機関を

立ち上げたのは知ってるわよね？」

「ああ、まあな」

「それでねその機関に昨日一人のが

ったのよ。」

と彩がそこまで言うと誠は眉をひそめて

「それと頼み事にどう関係が？」

と問いかける。

「魔王」

その言葉に誠のきが止まる

「魔王の片鱗を宿すをあなた直々に

鍛えてしいということよ」

「なんで、俺がそんな事。」

と言い誠は彩から視線を外した。

「別にやらなくてもいいのよ？

でも、他の魔王候補がまともな特訓

なんてやると思っているの？」

「・・・思わない」

と誠はし沈黙したあとにそう答えた。

「なら、任せたわよ」

と言う彩に追い出されるかのように

誠と吹雪は理事長室を後にした。

「誠、大丈夫？」

と吹雪が心配そうな表で誠にそう聞くと

誠はため息を吐いた。

「はあ、あんまり大丈夫では無いな」

「そんなに嫌なら斷ったら

良かったんじゃない？」

と吹雪がそう言うと誠は首を橫に振って

「他の奴らはまともな特訓を

しないんだよなぁせめてトワがいたら」

と言い誠は歩き出す。

吹雪もそんな誠の橫にピッタリと張り付き

歩き出した。

けれどもそれと同時刻に街へ

一人の年が著こうとしていた。

一つの厄介事を抱え込んで。