の子を助けたら いつの間にかハーレムが出來上がっていたんだが》3話 そのアホ、兇暴につき

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「転校生の風上聖菜(かざかみせいな)です。よろしくお願いします。」

転校生してきたのは、俺が助けたアホでした。

なんて馬鹿なことがあってたまるか!!

なんでだよ!ありえんだろうが!

はは、きっとこれは夢だな、夢。目を閉じて、開けば・・・

と目が合った。現実でした。

「あっ!あなたは・・・。」

聖菜と名乗ったが聲を上げる。こっちを見る。やめてくれ、今こっちを見たら・・・

ギロっ!周りの男どもがこっちを睨んできた。「お知り合いか?あ?」と目で言ってくるのがわかる。

やっぱ、こうなったか・・・。

「え、えーと・・・は、はい!聖菜さん、よろしくお願いしますね!」先生がそう言ってくれたおかげで、男どもはこっちを見るのをやめた。助かった・・・。と、思った矢先、

「聖菜さんの席は・・・大和くんの隣でいいかな?大和くん、聖菜さんのフォローお願いね!」そう言ってきた。

多分、風上聖菜と俺が知り合いみたいだから、隣にしたんだろうが、それはとってもありがた迷。せっかく先生の方を見ていた狼共がこっちを捉えてきやがった。こっち見んな、先生のたわわに実ったメロンでも見とけ。

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「えっと・・・よろしく?」

「あ・・・おう。」

なんて、道を教えたときとは大違いの腑抜けた聲で返事してしまった。ドウシテコウナッテシマッタンデショーカネー。

その後は々大変だった。狼共から不審な目で見られ、風上聖菜は教科書しかり、移教室しかり、筆箱しかりと本當に大変だった。いや、筆箱はおかしいだろ。転校1日目とはいえ、筆箱はあるだろ、と思ったが、周りの目がきつかったため、貸した。くそう。しかも、何故か理子までこっちを変な目で見てきた。なんなんだろう、一

そして、晝休み。いつも通り、理子と中庭で食べようとしたら、「あの!お晝、一緒に食べませんか?」と風上聖菜が言ってきた。正直、あまり食べたくなかったが、今にも泣きそうな顔で言ってきたため、斷れなかった。

たっのしいたっのしいお晝!のはずなのだが・・・何故か、理子と風上聖菜がにらみ合っていた。

「あの・・・風上さん?理子?なんで睨み合ってんだ?」

「聖菜、でいいよ。」

「あ、あぁ・・・えと、聖菜に理子?なんで睨み合ってんだよ?お晝終わっちまうぞ?」

「イヤ、ベツニ、ニランデナンカナイヨ?」

「ソウソウ、ソンナコトシテナイヨ?」

「片言なんですがそれは」いつまでも続きそうだったため、なんとか促し、お晝にありつけた。めっさ疲れた。

時間は水洗便所のように流れて放課後。

俺は帰宅部だから、やることもなく帰るだけ、なのだが・・・「あの!い、一緒に帰らない?」「モチロン、サンニンデネ?」2人に聲を掛けられた。1人はまた泣きそうな顔の聖菜、もう1人は、笑顔の(ただし、目が全然笑ってない)理子。理子、顔、こわいっす。

2人に促され、仕方なく一緒に帰ることにした。

俺は今、2人のに腕をとられている。傍から見れば、両手に花というやつなのだろう。だが、一瞬即発、この狀況から見れば花どころか、重りだった。

聖菜が左、理子が右の手をぎゅーっと握っている。いや、てか、ちょ、痛い痛い!!どんだけの握力だ!

「あのさ、2人とも、すげぇ痛いんだけどm」

「「あ?」」

「ナンデモアリマセン」

怖ぇ!なんだこいつら!

そして、歩くこと10分ちょい。

十字路に差し掛かった。俺の家は右に曲がるとある。

右に曲がろうとしたところで、思いっきり引っ張られた。左に。

「痛てぇ!なにすんだよ!?」

「私の家、こっち。」

「そうかそうか、俺の家、右だから、じゃ、また。」

グイッ。

「いや、離してくれないと、かえれないんだけど。」

ググィッ。

「離せっての!」

「だから、私の家、こっち。」

「だからなんだよ!?」

「私の家まで來てよ。」

「はい、そうですか。わかりましたってなるとでも?」

「ちょっと!大和は、帰るって言ってるでしょ!はなしなさいよ!」

おぉ、理子よ、もっと聖菜に言って聞かせておくれ。

「じゃあ、理子ちゃんも離れてよ!なんで理子ちゃんも右に行こうとしてるの!?」

「理子の家は俺の家の隣なんだよ。」

「ふっふーん、これでわかったでしょ!あんたは一人で帰りなさい!」

「うぅ・・・!」あ、泣きそうだ。

「ふぇぇ・・・!」あ、泣いた。流石にフォローしとくか。

「まぁ、理子、今日は聖菜の家まで行ってやろうぜ」

「大和!?」「大和くん・・・!」

「別にいいだろ?ほら、行くぞ。」

グイッ テクテク ピタッ

「大和くん?なんで理子ちゃんの手、離さないの?」

「え?だから、聖菜の家にいくんだろ?みんなで。」

「「・・・。」」

その後、2人からパンチされた。なぜだ・・・。

「ふぅ・・・。やっと家でくつろげる・・・。なんだか今日はめちゃくちゃ疲れたな・・・1週間分の力を使った気がする・・・。」

この時はまだ、甘く考えていた。明日から賑やかになるなー、だの、今度、學校の案してやらないとなー、だの。その考えが、あまりにも甘々だったことを、次の日の朝に気づくことになるとは、夢にも思っていなかった・・・。

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