《マルチな才能を発揮してますが、顔出しはNGで》顔出しNGの休日 2
「リナ~、アタシら先に帰るね~」「うん、ゴメンね… また明日學校で」
 私は學校で部活のヘルプをした帰りに、友達との付き合いで、わざわざ隣町のショッピングモールまで出て來ていた。
 私は兄の影響で昔から趣味が男の子が好きなことばかりで、もっぱら外でボール遊びや家で対戦ゲームをしたりして遊ぶことが多く、所謂“の子の遊び”というものをほとんどしたことがなかった。
 高校生になった今でもの子らしいことには全く興味がなくて、最近の趣味はもっぱらゲーセンに行くことだった。
  俗に言う、『お嬢様學校』に通っている私は、そんなゲーセン通いの男みたいな趣味のの子だと周りにカミングアウト出來るはずもなく、友達と上手く付き合うためにも“可いの子”を演じている。
 自分で言うのもあれだけど、“の子”している私はなかなか可いと思う。
 ここへ來る前の部活終わりにも、隣のクラスの男子に呼び出されて告られたばかりだった。
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 もちろん相手には丁重に“可く”お斷りしたけど、ここ最近私に告る人が後を絶たず、本當に厄介で鬱陶しくなっていた。
 「ストレス溜まってるなー…」
 最近のゲーセンでの私の楽しみは、この『戦場の友』というゲーム。
 ここでは別は関係がなく、力だけが全てだ。
 地元のゲーセンでは向かうところ敵なしで、だからと舐めてかかってくる男共を返り討ちにして、こっ酷く痛みつけてやった。
 早速プレイを始めると、丁度同じ店にもう1人プレイヤーがいたため詳細を見ると、IDなしの新規プレイヤーのようだった。
 「IDなしの素人か… 」
 素人相手に対戦を挑むのは申し訳ない気もするけれど、日頃のストレスが限界にまで溜まっているし、悪いけど憂さ晴らしさせてもらおうかしら?
 その代わり、こっちはCPUなしの一機のみで戦ってあげるわ! ちょっとしたハンデみたいなものよ。
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 相手が対戦の承諾をしたところで、視界が発進シークエンスの場面に移る。
  私がカスタマイズをした機の“ヴァーチェカスタム”を選択し、準備完了ボタンを押した。
「西野莉奈、ヴァーチェカスタム出ますッ!!」
 カタパルトから勢いよく発進したヴァーチェカスタムか降り立ったのは、アスファルトがし見えるほどまで砂が積もった道路の上で、周りには朽ちかけて錆びついた鉄骨が覗くビルが立ち並ぶ『舊市街地』だった。
 機の背丈ほどあるビルがいくつも殘っており、相手の機を視認するのが難しいため、いつ背後を取られてもおかしくない。
 大火力の撃に特化した私のヴァーチェカスタムには立ち回りが難しいステージが當たってしまった。
 相手の機數は3、こちらは1、相手の機がどんなかは出會って見るまでわからないが、相手は數で上回っているため、おそらくこちらを撹しつつ、背後を取る形で攻めてくるはず。
それに、相手はIDなしの素人だ。この作戦で間違いないでしょう。
 最初にこちらに姿を見せるのはCPUで間違いない、そちらを囮に使い本命は後ろから挾撃と言ったところかしら?
 熱源レダーと機械音の覚で、私に近付いてくる敵の気配を察知する。
 「ほら來たッ!!」
 ヴァーチェカスタムの正面から、ご丁寧に真っ直ぐ突っ込んでくる。
「突っ込んで來るやつは囮ね、なら後ろ!!」
 レーダーの索敵範囲ギリギリに反応があった後方のビル付近に、ヴァーチェカスタムの両肩に裝備した粒子砲を放つ。
 粒子砲は目標地點までのビルを次々と消し去り、ビルの屋上から狙い撃ちしようとしていたスナイパーごと、その一帯を塵に変えた。
「まず1つね、次!!」
 すぐに正面から突っ込んで來る機に向き直るが、ヴァーチェカスタムか向き直るより早く、その機は素早く右方向ににサイドステップをしてビルの間にに紛れ込んでしまった。
「ちッ、反応が早いわね!」
 反的に相手が移した方向に機を向けるが、相手がサイドステップをしたその背後のビルに、殘りの1機が立膝をつきライフルを構えた制でこちらに標準を合わせているのが視界にった。
「まずいッ!」
《ズドーーン!!》
 と、大きい音を立てて裝甲が弾け飛び後ろのビルに機がめり込んだ。
「損傷は!?」
 急いでモニターを確認するが、致命的なダメージはけていないようだった。
「思ったより軽微ね… 相手が初期裝備じゃなかったらタダじゃすまなかった… 」
 腕の一本は持って行かれたと思ったが相手が初期裝備ということもあり、それ程火力がなくて命拾いをした。
「IDなしのくせに中々やるじゃない!」
 味方のCPUのきに自分のきを完璧に合わせている。
 どうやら相手はかなりの手練れみたいね。IDなしだからと油斷しているとこの戦い負けるわ…!
「いいわ…! 本気を出してあげる!!」
 敵スナイパーは次弾発の為のエネルギーをチャージしていて、もう1機の方はビルに紛れて姿を見せない。
 おそらく、隠れている機がプレイヤー機ね。
 それにしても、何故ダウンしているところを畳み掛けてこなかったのかしら? まさかこっちの武裝に気付いた?
 ううん、考えていてもラチがあかないか…! なら…
「攻撃あるのみ!!」
 ヴァーチェカスタムの全火力を集中した砲撃を左側のビル群に向けて発する。
 ビームの粒子に飲まれたビル群は瞬く間に溶解し、ビルの影に隠れていた機諸共、その場から消え去った。
「ちッ! こっちもCPUだったか!」
 ヴァーチェカスタムの砲撃の撃ち終わりを狙って、敵スナイパーが次弾を狙撃する。
 「甘いわ! ヴァーチェカスタムの裝甲を急パージ!!」
 分厚い裝甲に囲まれていたヴァーチェカスタムが、眩いを放ちながら全の裝甲をパージしていく。  同時に機の中心から放出される重力波が、敵スナイパーから放たれたビームを屈折させ、ヴァーチェカスタムの後方のビルへと、目標を大きく変えて命中した。
 このヴァーチェカスタムは任意で裝甲をパージすることができ、機が格段に上がる代償に撃能力のほとんどを失ってしまう。
 しかし、裝甲をパージしてから30秒間は機の中心から重力波が放たれ、ありとあらゆる攻撃を無効化させてしまう。
 そして敵の機がある程度近い距離にいる場合は、そのきを阻害することができる。
 所謂、『奧の手』だ。
 「30秒もあればあんなヤツ!!」
 格段に上がったヴァーチェカスタムの機をフルに使い、敵スナイパーとの距離を一気に詰める。
 敵スナイパーも長距離用ライフルを捨て、バックパックから中距離用のライフルを取り出し、後退しながら応戦してきた。
 「無駄よッ! そんな攻撃じゃ私を止められないわ!!」
 サーベルを抜刀し、そのまま相手の懐に飛び込む。
「もらったぁああ!!」
 しかしその瞬間、しづつ下がっていた相手が急に前に踏み込んできて、私が予想していたよりずっと早く間合いが狹まる。
「何ッ!?」
 サーベルを振り上げていた右腕を左手で押さえ込まれ、そのまま右腕に持っていたライフルの先をヴァーチェカスタムののコクピット部分にあたる場所に向けられてしまった。
「そんな…」
 敗北という2文字が脳裏をよぎり、悔しさがのから込み上げてくるのをじたけれど、それ以上に久々にこんなに手に汗握る戦いが出來て、“楽しかった”という気持ちの方が強かった。
 しかし、畫面に表示されたのは相手プレイヤーからの『ギブアップ』という大きな文字だった。
「ギブアップ…?」
 噓でしょ? 
 ここまで私を追い込んで、もう勝ちが決まったようなときに降參するなんて、私のことを馬鹿にしているとしか思えないッ!!
「悔しい、悔しい、悔しいッ!! もう怒ったわ、相手の顔を一目拝んで文句言ってやるんだから!!」
 私はそう言いながら勢い良くコクピット型のゲーム機から飛び出したのだった。
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