「ここからは俺の時間だ」

そう言って飛び出す。

「とりあえず一撃！」 

神扇かおうぎよりもはやい振りでマギクを斬りつけた。

『ぬぅ……』

しかしマギクはし踏ん張っただけですぐに毆りかかった。

その拳を顔をしずらしかわす。

今度はマギクを蹴りつけてその反で囚われの最強者に向かった。

一位ということだけあってその反応は早かった。拳をつくり一瞬ためてから前に突き出す。その衝撃波だけでアマノトは一瞬だがきを止める。囚われの最強者はそれを見逃さず素早く後ろを取って蹴りを放つ。

「く……」

アマノトはそのまま衝撃を殺そうと後ろへ退く。

囚われの最強者はそれも読んでいたようで蹴りを放った足を折って膝蹴りを繰り出す。

「なっ！？」

これにはアマノトも予想外だったようでもろにくらった。

「ぐはっ……」

崩れるアマノト。そこにマギクがやってきてアマノトにゲームを加える。

『ハハ、呆気ないな！』

ドガァンッ！と壁にぶち當たる。

（やっぱ、刀じゃ無理か……）

（だから言ったじゃないか）

（……ほんとにあれ・・を使うぞ）

（ああ、多分あれ・・じゃないと傷つけられない)

（そのようだな）

アマノトは立ち上がった。手を背中に持っていく。まるでそこに剣があるかのように。

呪文を唱える。

「皓しろきよ、暗き闇よ、相対あいたいする力よ、今一つになりてここに型作りたまえ」

アマノトの背中に魔法陣が浮かび上がる。白と黒が中途半端に混ざったような魔法陣。

アマノトはまだ紡ぐ。

「魔の力、聖の力、とを束ね今こそ剣つるぎとして我の前に顕現せよ！」

「混合剣こんごうけん【夜魔聖帝オベリオン】！！」

背中に鞘が現れその中から柄が出てくる。

アマノトがその柄を持ち引き抜く。

「な、なにあれ……」

千莉ちりはアマノトが引き抜いた剣を見て思わず魅ってしまった。

引き抜いた剣は細の大剣で柄がし長い。鍔の真ん中には寶玉があり、『大』という文字が浮かんである｡刀が異質で左右の鍔から眩いほどの白い刀が二つあり、刀の真ん中には闇をも吸い込むほどの黒いエネルギーが刀の形をしていた。パチパチとしスパークしている。

アマノトは夜魔聖帝オベリオンを構えて言った。

「第2ラウンド開始といこうか」

作者からのあとがき

まだまだ引っ張りますよ～。次は本格的な戦闘かな？

次もお楽しみ～♪。.:＊・゜