《最弱になりすました最強》不穏な影
アマノトがマギクの落ちたところ行くとマギクのは元に戻っていた。
「ぐ、うぅ……」
アマノトのところに千莉ちりと芽彩めあやが駆け寄ってきた。
「はぁ、はぁ、……大丈夫なの?」
「・・・・・」
千莉は心配そうに聞いてきて、芽彩は無言でこちらを見ているだけだった。
「たいしたことねぇよ」
アマノトがなんてことないと言う。
先程の攻防で怪我はしていない。
「……まあ、でもし疲れたから休むわ」
そう言って目を閉じる。
「え、あ、ちょっと……!」
千莉がなにか言おうとするがそのときにはもうアマノトから神扇かおうぎに変わっていた。
「とりあえずあいつに話を聞かないと」
神扇がマギクに視線を向ける。
「そ、そうね」
千莉が応える。
神扇はマギクのほうを向いた。
最初に話したのはマギクからだった。
「やっぱ、勝て、ねぇか……」
「自分の強さを信じきれていないのがダメだったね」
「自分の強さ、か……」
「うん」
二人は無言になる。
今度は神扇から口を開いた。
「質問をしていいかい?」
「勝者の特権だな。……答えられる、範囲でなら、な」
「分かった……とりあえずあの黒い勾玉はなに?」
「ああ、あれか……。あれはある奴に貰ったんだよ」
「貰った?それにある奴?」
「お前に復讐しようと思ってたら突然目の前に黒いローブを著たが出てきたんだよ」
その言葉に千莉が小さく反応した。
「それって……」
だが、その反応は小さかったので気付かれなかった。
「それで?」
神扇が話を進めさせる。
「そのからあの勾玉を貰った」
「二つ貰ったのか?」
「いや、なぜか二つ渡してきたんだ」
「・・・・・」
神扇が黙っていてもマギクは構わず続けた。
「ちょうどそいつを連れ出そうとしてたんでタイミングが良かったけどな」
「それはまるで……」
「ああ、分かってたみたいだった」
「そうか」
「なんであの子には生に勾玉を付けなかった?」
「……そいつの能力的にあっちのほうがよかったんだよ……ぐっ」
言い終わるとマギクが苦しみ出した。
「どうした!?」
「そろそろ限界、みたいだ……」
「殺さないほどに手加減はしたんだけどな」
「あの攻撃のせいじゃねぇよ、……勾玉のせいだ」
「勾玉の副作用か?」
「そんな、ところだ……うぐっ」
更に苦しみ出すマギク。
千莉が助けようとするがそれを神扇か腕で止めた。
「あの力を使えば、勝てると、思ってたんだがな……」
「ほかの力に頼ること自間違ってる」
「そ、うだな……」
そう言ってマギクは目を閉じた。その目は二度と開くことはないだろう。
(これで決著だな)
「……ああ」
●●●
とある場所にいる黒いローブをきた人間がいた。手元には水晶がある。そこには慧藍學園けいらんがくえんが映っていた。
「面白くなりそう……」
聲からしてのようだ。
が不気味に微笑んでいると背後から聲がした。
「なにを笑っている」
振り向くと同じ黒いローブを著た人間がいた。聲からして男。
のほうは興味無さそうに水晶に顔を戻した。
男は構わず続けた。
「上から命令がきた」
「そう」
はずっと水晶を見ている。
「命令は學園の潛だ」
「本當?」
その容にが水晶から目を離した。
「ああ」
「分かったわ」
「伝えたからな」
そう言って男は影に溶け込むように消える。
はひとりでに呟いた。
「ふふ、本當に面白くなりそう……」
の目には神扇が映っていた。
作者からのあとがき
とりあえず一段落つきました。いやー、長かった。
次からは數話ほど平和的だとおもいます。戦闘は控えめにいこうと思っています。
一段落したのでもうひとつの『雨と一緒にの子が降ってきた』をしばらく書きます。こっちはしばらく書かない予定です。楽しみにしていて下さい!!
【書籍化・コミカライズ】実家、捨てさせていただきます!〜ド田舎の虐げられ令嬢は王都のエリート騎士に溺愛される〜
【DREノベルス様から12/10頃発売予定!】 辺境伯令嬢のクロエは、背中に痣がある事と生まれてから家族や親戚が相次いで不幸に見舞われた事から『災いをもたらす忌み子』として虐げられていた。 日常的に暴力を振るってくる母に、何かと鬱憤を晴らしてくる意地悪な姉。 (私が悪いんだ……忌み子だから仕方がない)とクロエは耐え忍んでいたが、ある日ついに我慢の限界を迎える。 「もうこんな狂った家にいたくない……!!」 クロエは逃げ出した。 野を越え山を越え、ついには王都に辿り著く。 しかしそこでクロエの體力が盡き、弱っていたところを柄の悪い男たちに襲われてしまう。 覚悟を決めたクロエだったが、たまたま通りかかった青年によって助けられた。 「行くところがないなら、しばらく家に來るか? ちょうど家政婦を探していたんだ」 青年──ロイドは王都の平和を守る第一騎士団の若きエリート騎士。 「恩人の役に立ちたい」とクロエは、ロイドの家の家政婦として住み込み始める。 今まで実家の家事を全て引き受けこき使われていたクロエが、ロイドの家でもその能力を発揮するのに時間はかからなかった。 「部屋がこんなに綺麗に……」「こんな美味いもの、今まで食べたことがない」「本當に凄いな、君は」 「こんなに褒められたの……はじめて……」 ロイドは騎士団內で「漆黒の死神」なんて呼ばれる冷酷無慈悲な剣士らしいが、クロエの前では違う一面も見せてくれ、いつのまにか溺愛されるようになる。 一方、クロエが居なくなった実家では、これまでクロエに様々な部分で依存していたため少しずつ崩壊の兆しを見せていて……。 これは、忌み子として虐げらてきた令嬢が、剣一筋で生きてきた真面目で優しい騎士と一緒に、ささやかな幸せを手に入れていく物語。 ※ほっこり度&糖分度高めですが、ざまぁ要素もあります。 ※書籍化・コミカライズ進行中です!
8 173【書籍化決定!】家で無能と言われ続けた俺ですが、世界的には超有能だったようです
俺には五人の姉がいる。一人は信仰を集める聖女、一人は一騎當千の女騎士、一人は真理を求める賢者、一人は人々の魂震わす蕓術家、一人は國をも動かす大商人。才知に優れ美貌にも恵まれた彼女たちは、誰からも愛される存在だったのだが――俺にだけ見せるその本性は最悪だった。無能な弟として、毎日のように姉たちから罵詈雑言の嵐を受け続けてきた俺。だがある日、とうとう我慢の限界を迎えてしまう。 「とにかく、俺はこの家を出るから。もう決めたんだ」 こうして家を出た俺は、辺境の都市で冒険者となった。こうして始めた新生活で気づく。あれ、俺ってもしかして超有能……!? 実力を評価され、どんどん出世を重ねていく俺。無能と呼ばれ続けた男の逆転劇が、いま始まった! ※GA文庫様より書籍化が決定、1~5巻まで発売中!
8 126【書籍化&】冤罪で死刑にされた男は【略奪】のスキルを得て蘇り復讐を謳歌する【コミカライズ決定】
※書籍&コミカライズ決定しました!書籍第1巻は8/10発売、コミカライズ第1巻は10/15発売です! ※ニコニコ靜畫でお気に入り登録數が16000を突破しました(10/10時點)! ※キミラノ注目新文蕓ランキングで週間5位(8/17時點)、月間15位(8/19時點)に入りました! ある日、月坂秋人が帰宅すると、そこには三人の死體が転がっていた。秋人には全く身に覚えがなかったが、検察官の悪質な取り調べにより三人を殺した犯人にされてしまい、死刑となった。 その後、秋人は“支配人”を名乗る女の子の力によって“仮転生”という形で蘇り、転生杯と呼ばれる100人によるバトルロイヤルの參加者の1人に選ばれる。その転生杯で最後まで勝ち殘った者は、完全な形で転生できる“転生権”を獲得できるという。 そして參加者にはそれぞれスキルが與えられる。秋人に與えられたスキルは【略奪】。それは“相手のスキルを奪う”という強力なスキルであった。 秋人は転生権を獲得するため、そして検察官と真犯人に復讐するため、転生杯への參加を決意した。
8 151地球連邦軍様、異世界へようこそ 〜破天荒皇女は殺そうとしてきた兄への復讐のため、來訪者である地球連邦軍と手を結び、さらに帝國を手に入れるべく暗躍する! 〜
※2022年9月現在 総合PV 150萬! 総合ポイント4500突破! 巨大な一つの大陸の他は、陸地の存在しない世界。 その大陸を統べるルーリアト帝國の皇女グーシュは、女好き、空想好きな放蕩皇族で、お付き騎士のミルシャと自由気ままに暮らす生活を送っていた。 そんなある日、突如伝説にしか存在しない海向こうの國が來訪し、交流を求めてくる。 空想さながらの展開に、好奇心に抗えず代表使節に立候補するグーシュ。 しかしその行動は、彼女を嫌う実の兄である皇太子とその取り巻きを刺激してしまう。 結果。 來訪者の元へと向かう途中、グーシュは馬車ごと荒れ狂う川へと落とされ、あえなく命を落とした……はずだった。 グーシュが目覚めると、そこは見た事もない建物。 そして目の前に現れたのは、見た事もない服裝の美少女たちと、甲冑を著込んだような妙な大男。 彼らは地球連邦という”星の海”を越えた場所にある國の者達で、その目的はルーリアトを穏便に制圧することだという。 想像を超えた出來事に興奮するグーシュ。 だが彼女は知らなかった。 目の前にいる大男にも、想像を超える物語があったことを。 これは破天荒な皇女様と、21世紀初頭にトラックに轢かれ、気が付いたら22世紀でサイボーグになっていた元サラリーマンが出會った事で巻き起こる、SF×ファンタジーの壯大な物語。
8 195不老不死とは私のことです
うっかり拾い食いした金のリンゴのせいで不老不死になってしまった少女、羽鳥雀(15歳)。 首の骨を折っても死なず、100年経っても多分老いない彼女が目指すは、不労所得を得て毎日ぐーたら過ごすこと。 そんな彼女は、ラスボス級邪龍さんに付きまとわれながらも、文字通り死ぬ気で、健気に毎日を生きていきます。 ※明るく楽しく不謹慎なホラー要素と、微妙な戀愛要素を盛り込む事を目指してます。 ※主人公とその他アクの強い登場人物の交遊録的なものなので、世界救ったりみたいな壯大なテーマはありません。軽い気持ちで読んでください。 ※魔法のiらんど様に掲載中のものを加筆修正しています。
8 64ラノベ獨學の最強スキル3つを選んでみた。~チートって一體~
ラノベ1萬冊を読破した友達がいないラノベマスター(自稱)玉田 大輔は、ある日、ちょっとした不慮の事故で死んでしまう。 だが行き著いたのは天國でも地獄でもなく暗闇の中。 そこで現れた女によって最強のスキル三つを手に入れたラノベマスター(笑)。 さぁ行け!新たな世界の幕開けじゃ!
8 181