《異能があれば幸せとか言ったヤツ誰ですか??》特定
ホワイトルームにて、コウジは実験に取り掛かった。
初日に発注した機材を使って実験を行うのだが、その目的は『能力の條件を特定する』ことである。現在確認できているだけでも、右手でれたものを消し、左手から新しいものを作る。といった條件があることは確かである。
だが、先日の河川敷で、他にも何かしらの條件があることは確信していた。なぜなら、右手でれたものが「石」であったか「むしった雑草」であったかによって、左手か作れる水の量が異なっていたのだ。今日はその條件を見つけ出す。
「まずは積と表面積かな」
コウジはそう呟くと、杉の木のブロックを摑み上げた。
発注した品の積は全て1000立方センチメートルで統一されているため、計算を行う必要もない。
そして、右手で杉の木にれ意識を集中させる。すると、右手に黒の、左手に白の炎が燈る。同時に杉のブロックが一瞬にして消えると共に、左手か水が現れる。
生み出した水をメスシリンダーにれて、積を測定する。
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「杉ブロックは、約380mlか…」
メスシリンダーの目盛を読み取り、ノートにボールペンで記録を書き込んでいく。
次は鉄を水へ変換する。もし、右手でれたものと左手から生み出すものとの間にある條件が積であるのなら、今回も出てくる水は380mlのはずだ。杉ブロック同様に水へと変換する。
「うわっ…なんだよこの量!」
左手から出る水は大量だった。
一度バケツにれ、小分けにして積を計る。
念のためにバケツを発注して正解だった。
「えぇーっと、トータルで約7870mlか…」
この二つの実験から、條件は積ではないことが判明した。そして考察する。何がこの差を生んだのか。鉄と杉の相違點は多かったが、積と表面積は同じであった。となると、度や、生であるか無機であるか、純粋な質か混合か。と、様々な相違點が浮かんでくる。
「次はどっちも無機にしよう」
そう呟くと、コウジはステンレスと銅を手に取った。今回調べるのは、積ではなく質量。変換する前のステンレスの質量は7.93kg、銅は8.93kgだった。
まずはステンレスから変換する。そして、左手から水を作る。鉄のように大量の水が出るかもしれない為、あらかじめ下にバケツを置いておく。
やがて左手から大量の水が吹き出し、水がバケツに溜まる。
コウジはバケツごとデジタルばかりの上に乗せ、表示された値からバケツの重量を差し引いた。
「えぇーっと、バケツの重さを引くと…7.93kgだ!変換前のステンレスの重さと同じだ!!!!!」
コウジは歓喜した。この條件を特定することでこの能力を恐れるのではなく、逆に利用して人の役に立てることができるかもしれないのだ。しかし、喜ぶのはまだ早かった。この値は単なる偶然にすぎないかもしれない。確信を持つにはサンプルがなすぎる。
次に銅を水へと変換する。そして重さを計り、出た値は、
「8.93kg!!!條件は重さだったんだ!!」
おおよそコウジは確信した、この能力による消失と生との間の関係は「互いに質量が等しいこと」であると。
他にも、ジュラルミンと白樺を変換したが、生した水との質量は等しかった。その後も実験を重ねていくと、次のようなことがわかった。
その1,質量さえ同じであればどんなでもんだに作り変えられる。
その2,生み出せるは、コウジが構造式を理解していなければ作れない。
その3,複雑な機械や生きは生み出せない。
その4,生の形狀は自在に変えられる。
 
確認できるだけで、このような條件があると思われる。
実験では、水から鉄は作れたが、水から自分自やノートパソコンを作ることは出來なかった。
また、ペットボトルの原料であるポリエチレンテレフタラートや、服の原料であるポリエステルなど、コウジが構造式を知らない質は作ることができなかった。
そして、コウジはこの能力の特上、より多くの構造式を覚える必要があった。また、どれだけ多くの質を作れたとしても、コウジ自の武力が劣っていれば學園生活を生き抜くことは出來ない。
そして、コウジはホワイトルームでの三週間、ひたすら筋トレとストレッチ、薬品や化學質の勉強、理現象についての勉強も行なった。同時に、右利きであるコウジは左手でも日常の作が行えるように練習を重ねた。コウジの能力は消しとばす右手も重要だが、生み出す左手もかなり重要になってくる。そのため、左手だけでもある程度の作を行えるようにしておくべきなのだ。
この學園にどれだけの能力者がいるのかは未知數である以上、知識を蓄えていて損をすることはない。
同時にコウジは、強くなるためにはもっと知力と力が必要であると確信した。
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