《異能があれば幸せとか言ったヤツ誰ですか??》対面
「君も大変な人生を送ってきたんだね」
気を失った母親の橫で、はへたり込むヒカリにそう言った。
「黙れ!!アンタは何もわかってない!!!!」
ヒカリは激怒した。今まで自分が歩んできた壯絶な人生を『大変』の一言で片付けられたことが気に食わなかったのだ。
ヒカリの今の神は、見たくもない最悪の過去を見せられたことにより疲弊していた。
「でも、まだまだこれからよ。良くも、悪くもね。それじゃ」
がそう言った瞬間、今まで見ていた悪夢の景が遠のいていった。
「待ちなさいよっ!」
その聲も虛しく、の影は消えていった。
そして、意識が覚醒する。
「………………ッ!」
目を覚ましたヒカリの視界いっぱいにあったのは石膏ボードだった。理由は単純。ここは醫務室であり、ヒカリはベッドで橫になっているのだ。
「……………………最悪」
につけているワイシャツは不快な寢汗で濡れている。
ヒカリは右手側の棚からフルーツバスケットのリンゴを1つとペティナイフを手に取ると、慣れた手つきでリンゴの皮を剝き、一口かじると遠い目をしてこう呟いた。
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「アタシ、負けちゃったのかぁ…」
聖アニュッシュ學園、廊下にて。
コウジは決闘終了後に浜曷にSSランクの教室へと案されていた。
「どうですか。決闘に勝った想は」
と、浜曷がコウジへ。
「なんて言うか………複雑ですね。甘えを承知で言いますが、相手を傷つけて『勝った』と誇れるのかどうか……」
「それで良いんです。誰かが勝つということは、誰かが負けるということなんです。自信を持ってください」
「わかりました…。でも、今言えることは俺が勝てたのは浜曷先生の指導のおかげです。本當にありがとうございました」
コウジは一度立ち止まり、浜曷に深く禮をする。
「いえ、謝をするのはこちらの方です。本當に、勝ってくれてありがとうございます」
「は、はあ……」
コウジは自分がなぜ謝されているのか理解できないまま、とりあえず返事をした。
そのまま數分歩くと、『SS』と書かれたプレートが目にった。
「ココが、今日からあなたの教室です」
「ココ……ですか…………」
むやみにることは許されないような、剣呑な雰囲気が漂っていた。
浜曷が教室の扉を開ける。
教室中の視線が一気にコウジへと向く。
だが、教室の中には十人程しか人がいなかった。數ないSSクラスであるから當然か。
教室の人間は、或いは鏡を見て自分の髪を整えており、或いは參考書を広げて勉強している。
「みなさん、新たにSSクラスに加わる、塚田コウジ君です」
浜曷がクラスの全員にそう言い放つ。
「よろしくお願いします」
コウジが禮をすると、幾人かが呼応するように応えた。
「よろしくねー、塚田くん」
「うん、よろしく」
「よろしくね」
どんなイカれた奴がいるのかと思っていたが、そんな心配は杞憂で、優しそうな人もいた。
「塚田君は、あちらの席に座ってください」
そういうと、浜曷は廊下側から二番目、一番奧の席を指差した。
コウジが指定された席に荷を置き、腰を下ろすと、前方から一人の人影が近づいてきた。
「やあ、塚田くん!決闘見たよ!凄かったね!」
聲をかけられ、見上げると、燃えるような赤の髪を後頭部で一つに結わえたがそこには立っていた。
「ありがとう。で、君は?」
「僕は平佐名レンタ。よろしくね」
その目は若葉のような緑をしており、表や言葉遣いから優しさがじられた。
「よろしく。それにしても、どうしてズボンなんて履いているんだ?」
そのは男子生徒用であるズボンを著用していた。
無論、男だからズボンを履かなければいけないとか、だからスカートを履かなければならないといったことは的な別による區分に過ぎない。
心の別がどちらであるかを重要視する學校は最近ではなくない。彼も、心は男なのだろうか。
「いや…………僕………男なんだけど………………」
「ゑ…?」
衝撃のあまり、『え』の発音方法がぶっ飛んでしまった。
「僕は男の子だよ!生學的に!!」
「すまん!男の娘だったか!!」
「漢字ぃいい!!!!!」
だと思ったら男だった。なんということだ。
「いや、ホントごめん。申し訳ない」
「うん。いや、大丈夫だよ。僕ももう慣れてるし……」
遠い目をしたレンタのことを、コウジは見て見ぬ振りをした。
外れスキル『即死』が死ねば死ぬほど強くなる超SSS級スキルで、実は最強だった件。
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