《異能があれば幸せとか言ったヤツ誰ですか??》発端
最初は自分の趣味をイジられる程度だった。だが、その「イジり」は日毎にエスカエレートしていき、いつしか罵詈雑言は日常茶飯事となってしまっていた。
きっと、自分の趣味が周囲の人間に容認されなかったのだろう。だが、その判斷基準が一何で、それを定めている人間が一何者なのか。
また、一何故、自己完結する「趣味・嗜好」の是非を、他者に委ねなくてはならないのか。
マサタは自分をげる連中を恨むと同時に、不満と疑念を抱き続けた。
自分の趣味の何がいけなかったのか。自分の趣味で誰かに害を被ったことがあったのか。何が気に食わないのか、何が問題なのか、何が許せないのか。
きっとそんな問題をいくら問い詰めたとて、解決に至る手立てはないだろう。
なぜなら、この問題に関しては多くの人間が加害者になりうるからである。
理由は大きく二つ。
一つ目は、自分の好みに合わないと言うだけの理由で他人の趣味を排斥しようとする人間と、特定のコンテンツに対して差別的な意見を述べ、家族や親戚に至るまでの周囲の人間に、それを押し付けようとする人間が存在すること。
そして二つ目は、日本人は「恥の文化」を持つこと。それ即ち、自分がマイノリティーであることを隠し、マジョリティーになろうとしてしまうことである。
マサタは、『普通』の名を借りたマジョリティーのサンドバッグと化していた。
いくらを鍛えても、いくら武道の技に磨きをかけても、言葉は防げないし、躱せない。
そして言葉は確実に、かつ強かに、マサタの心に傷を殘していった。
一度、任せに彼らに暴力を振るったこともあった。もちろん、彼らがいくら束になってかかってこようと、マサタは負けない。事実、マサタは彼らを全員倒した。
だが、それは自分の首を絞める結果となってしまった。
彼らは教師に耳打ちしていた。
「理由もなく那原が暴力を振るってきた」と。教師はその言葉を鵜呑みにし、マサタを厳しく叱責した。
そう。この學校に、この社會に、マサタの味方なんていなかった。
自分の発言を信じてくれる人間なんていない。そう知った。
ヤツらは言葉と道を用いて狡猾に、かつ確実にマサタを苦しめる。
では、一どうすればそんな下劣な連中からを護れるのか。
帰り道、俯き加減に考えを巡らせる。
逃げるか?いや、あんな卑劣で低俗な方法でしか他者を攻撃できない連中相手に逃げるのはマサタのプライドが許さない。
それに、學校の教材等は親父が必死に働いて稼いだ金で買われただし、學費用も決して安くはないはずだ。逃げたら、そんな親父に合わせる顔がない。
じゃあ返り討ちにでもするか?いや、結果は前と同じだろう。それに、それに…。
あれ?いま、俺は何を理由にしようとした?
なんだったか…。
とにかく、武力をもって返り討ちにすること自は不可能ではないが、その後で奴らの傀儡と化した無能な教師が俺を叱責することは確定的だ。それに、退學処分にでもなったら、最大の親不孝であるだろう。
どうしたら………。どうすれば…………。
奴らに汚された制服を著て、河原を歩きながら、必死で思案を巡らせる。
すると、背後から聲がかけられた。
「おにぃーさぁーん!」
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