《不老不死とは私のことです》學式編 5話

「覚えがある?親が同業者っていうか、異能者では……無いか」

阿久津氏は始祖だもんね。そしてまだ高校生。彼自の首ならまだしも、家族のそれにまで懸賞金かけられるほどコッチにちょっかい出して來てないでしょう。

しかも、そもそも父が関わるのって大最終段階、、、、ですし。だから異能者でもなお非能力者と関わることはほぼないはずなのだ。ソコはほら、有象無象の下っ端任せなので。

そして最終段階についてだけど。

選りすぐりの異能者集団相手に、非能力者ぶつけるか?普通。ないよ、ないない。家族相手にヘラヘラ笑ってる姿ばかり見てると誤解されやすいけど、今この通り、お仕事モードに現れるように、本來この人は怖い人だ。

普段はご當主様蒼樹様の執事やってるんですよ。そして裏の顔が暗殺者。一どこの漫畫の世界だ。仕事ぶりについても、完璧な仕事と、証拠一つ殘さないやり口に、ついたあだ名が【幽霊ゴースト】。不老不死ゾンビの父親が幽霊とは、なかなか皮が効いている。どうせ命名した本人の預かり知らぬ所だろうが。

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そんな父が聞き覚えがあるという。これで嫌な予がしないというのは噓である。

父は、顎に手を當て數秒考え込んだ後、デスクの上のPCを何やら作した。

余談だけどこのPCは外部との繋がりを一切持たない、まさにただの記録裝置だ。だけど、たかがフルセットで50萬弱のパソコンと思って侮るなかれ。

この中のデータの一部がれ出すだけで羽鳥家が逮捕されるだけで済むどころか、まず間違いなく後ろ暗いことをしまくっている西園寺家まで滅ぶのだから、扱いは慎重にしなければならない。勿論、このPCを持ち出されたくらいでは突破できない仕掛けが數多く存在しているけど。

待つこと數分。畫面を追い続けていた父のきが、とまった。

「うーん……ああ、あった」

「……そこにあるってことは」

嫌な予、確信に変われり。

では、そのPCがなんの報を管理しているのか、と言えばそれは簡単。これまでの(裏の)お仕事の記録である。一見すると膨大な経理の記録にしか見えないそれは、父の異能【有無転変パルモニデス】によって獨自のルールで報に結び付けられ、暗號となっている。

「うん、そうだねぇ。ははっ困ったなぁ……彼の両親、俺が殺しちゃってるねぇ。日付は……10年前かな。いやぁ、困った困った」

……ははっ困ったなぁ、じゃねーよ!!!

「……じ、報を。報を整理しましょうか」

揺のせいで、私の手のひらは今、汗でベッタベタだ。おいコラ父!今日出會う(予定の)イケメンに、「この子高専生JK汗クサッ!」って思われたらどうしてくれんだド畜生!!「えー?雀の匂いは今もいい匂いだよ?(スンスン)」って、嗅ぐなーーー!このケダモノ!

私は急いでそこら辺のメモ用紙に今分かっている報を箇條書きした。(その前に、クロエは背負い投げで投げ飛ばした)

①柚様ご學。護衛として羽鳥とクロエ。それから西園寺家一行。

②柚様に彼氏出來たらしい(絶許)

③その彼氏はイケメンで異能の天才らしい。

④彼氏の両親は羽鳥鷹也うちの父に殺されていた ←new!

書き上がったメモを床に叩きつけ、私はんだ。

「修羅場不可避!!」

そもそもこの史上最年でのALICEり資料の華々しい経歴って、うちの父に復讐したいが為にこの年が頑張った果なんじゃないの?スズメ、ソウイウ小説、読ンダコトアル。

そして、そういう小説って主人公がべらぼうに強いんだよねー。スズメ、知ッテル。

「おとーさん!!!なんで殺したの?!殺した理由は?!機は?!」

これでなんの罪もない彼の両親を政治的な理由、、、、、、で殺したとかだったら見てられない。ていうか、私の命が理的にいくつあっても足りない。

何故なら、もし仮にその通りだった場合、私の役どころは語の中ではいつも、主人公に殺される役からだ。割と序盤に。(しかも良くて中ボスポジション)

「うーん、勿論手を降した理由は、蒼樹様のご命令だったからだけど……。なんで彼らを処分する事になったかは……気にしてないから覚えてない☆」

「死ね」

いい歳してウインクなんかしてきた父に殺意が沸いた。

つまり、なんだ。総括すると、だ。

私は、柚様の護衛を果たしつつも、どう考えても柚様の傍にいるだろう阿久津氏の復讐に怯えなければならない高校生活を送るのか……。天災レベル5相手に!化けレベル5相手に!

「詰んだ……」

この任務、明らかにハードモードを超えたヘルモードである。勿論転生前の記憶どころか恵まれた才能もないこの私に、この無理ゲーをどうクリアせよと?

「いや死にはしないでしょ、不老不死スズメなら。そんな男よりホラホラ、俺を構ってー」

邪龍のふざけた囁きが耳にるが、死なないからと言って、どう考えても慘殺コースにしかならない無理ゲーに進んで平気かって言えばそんな訳無いんだよ、クソが!

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