《不老不死とは私のことです》學式編 18話

「あっ」

衝撃(?)の告白から間もなく、柚様が小さく聲を上げた……あらあらまぁまぁ、嬉しそうな顔しちゃって。

頬を紅させ、嬉しそうなとろけそうな笑みを浮かべた、とんでもないの姿に見れてしまったのだろう、同じ新生らしき男の子モブがポカンと口を空けたまま立ち止まっている。

おいおい、手に持ったドリンクが服に掛かってるけどいいのか。

へー。人ってこんな風にに落ちるんだー。

単に頬を赤らめるだけで被害者を製造する戦略級兵に、私は月並みな想を抱いた。

同様に向こうでは、する乙の可憐さに気を取られて、郵便ポストに激突している人もいる。

──お、恐ろしい。とはかくも圧倒的な影響力を持つのか。

あまりの凄まじさに慄くしかない。

しかし、そんな哀れな男子共の姿が、當の柚様の視界にっているかといえば、そうでもなく。(どんまいやで)

「大雅くん!!」

柚様は、そう待ち人の名を呼ぶと大きく手を振った。その聲に、視線の先にいた一人の男子生徒が振り返る……映畫のワンシーンかよ。

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そして、それまで気づいてなかったんだけど、柚様に手を振られた彼の方も、その場にいた子のかなり多くが好意的な視線を向けている。

長い手足に甘く整った顔。うん、寫真通り爽やかで、なかなかの男前っぷりです。

いやむしろ、ちょっと怖くじた真面目な顔よりも、今の方が優しそうでモテそうだ。彼の顔に浮かぶ優しい笑みを浮かべさせるのは、やはり柚様なのかっ。の力なのでしょうか!ってすげぇ(KONAMI)。

そして、そんな彼の隣に並ぶのは、もはや可憐でしかない。……何この予想以上のリア充カップル。

おい、私よ。

これを引き裂くのか、いや引き裂けるのか?!傍から見ればお似合い以外の何でもないぞ。どうすんだ、どうすれば引き裂けるって言うんだコレェ!

そのあまりのリア充っぷりに、私が焦っている間にも、阿久津氏は長い腳でズンズンこちらへ寄ってきた。そして、顔には爽やかな笑みを浮かべた。

あ、これ挨拶用の笑顔だ。

初対面の私でもそう分かるほどに、柚様へ向ける笑顔は特別に優しい。私は、私の負った任務の難しさを再確認させられた。

──つーかコレ、やっぱり無理ゲーだろ。

ヤダもうお家帰りたい。お家で燕と遊んでたいよぅ。

「あっ柚!ちょうど俺も探してたんだ。……そっちは柚の友達?初めまして」

駆け寄ってきた阿久津氏は、そう言いながら小さく頭を下げた。

あっ、どうもどうも。

「うん。こちら羽鳥雀ちゃんと、黒江零くん。馴染なの。それと、雀ちゃん零くん、彼が話してた阿久津大雅くんだよ」

柚様の紹介に合わせて軽く頭を下げる。オラ、お前も頭を下げるんだよ、クロエ。

私も、心の焦りを隠して微笑みを浮かべる(當者、比)。

「初めまして。噂の、柚の彼氏?よろしく。カノジョへのプレゼントの相談はいつでものるよ」

「俺も一応よろしく。あ、俺は雀の彼氏、、でーす(ニッコリ)」

「よし分かった、その噓しか言わない口は閉じて。……これ真っ赤な噓だから信じないでね、阿久津くん」

「いたたたた……」

噓つき野郎のつま先を全重を掛けて踏み滅ぼした。しかし、悲鳴を上げてるのは良いんだけど、どこか嬉しそうなのは何故だろう?

とりあえず気持ち悪いので死んでしい。

「や、やだぁ。雀ちゃんたら、大雅くんの最のカノジョ、だなんてぇ」

それと柚様、くねくねするのは勝手ですが、そこまでは言ってないです。

「羽鳥さんに、黒江、な。よろしく。俺は阿久津大雅。呼び捨てでいいよ」

「ん、なら私も『さん』はいらない。羽鳥でいい。よろしく阿久津」

「ええー。雀、俺以外の男と距離詰める必要ないってぇ……あ、俺は零でいーよ」

「そもそも、クロエとすら距離を詰めた覚えもないんですが」

目線に力を込め、調子にのるなと睨みつける。しかし合った視線はウインクで返された…………解せぬ、おえっ。

「ははっ、面白い友達だな!柚」

「ふふっ。そうだね、大雅くん」

面白いとは。

ま、まさか癡話喧嘩と思われているのでしょうかっ。それは大変です!屈辱です!もはや《表現自粛》ピーです!

「お、おーまいがー……」

「雀、元気だして!ほらちゅーしよ、ちゅー」

「勝手にアスファルトとでもしてなさい」

口をタコの形にして迫るトカゲを何とか押しのけると、阿久津氏に笑われた。その爽やかな笑みに、周囲の見知らぬ子が魂を飛ばしかけてるけど関係ねぇ。

──どうやら、彼の中では明らかにカップル認定されてしまったようである。この様子だと高専でイケメン彼氏を捕まえてめくるめくリア充になる夢も諦めた方が良さそうです。

私は、早くも前途多難な高専生活にそっと溜息を吐いたのだった。

しばらく読み専して修行したいと思います(タテマエ)

せっかく新しいサイト様開拓したのに、全然読めてないから読みたい(ホンネ)

もしもこれ読んで下さってる方の中にも作家さんいらっしゃいましたら、想かけるかは分かりませんが最初の5話までは最低限訪問させて頂きますのでコメント欄にて教えてください(図々しい)

ちなみに、読解力がないので作品のテーマと趣向が分かりやすく、主人公のクセの強いものが好きです。

それと流麗な文章には憧れますが、カッコつけずにそれをサラッと使いこなしているか、むしろ使わずに話し言葉で無理なく進む語を好みます(黙れ)

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