日向「あのなぁ、なんで対象の話からシスコンがどうとかの話になるのよ。」

由良「だって、妹が好きなんでしょ？」

日向「違うわ！妹だから対象にならないって言ってるでしょ！」

江「つまり、妹は嫌いってことなのかしらぁ･･･？そんな、噓よね？」ｳﾙｯ

日向「嫌いじゃない嫌いじゃない！自分で言っといて泣きそうにならないで！？」

葉恵「嫌いじゃないってことは、好きってことだろ？やっぱりシスコンじゃないか。」

日向「違うって言ってんだろ！いい加減にしろ！あと仮にそれを認めた瞬間、僕の人生終わるんで、冗談でもやめてね！？」

3人の容赦ない突っつき合いを何とか避ける。こいつら、ほんと油斷も隙もないね！ちょーっと目を離した隙に、いらんこと言うんだから！

すると突然、奈々がポンと肩を叩いてきた。というかいつの間に後ろに！？

奈々「にー、ちょっと真面目な話をするの。」

日向「な、なんだよ改まって･･･」

奈々の目は真剣そのもの。何を言い出しても対応できるよう、脳で回答を作り上げる。そして、放たれた言葉は。

奈々「妹を好きで何が悪いの？」

日向「･･･へぁ？」

あまりにも癖のある質問だった。用意した全ての回答を前に、避けるでも突っ込むでもなく、回れ右しやがった。

日向「何が悪いってお前、々やばいんだよ。まずそもそも、家族間の結婚はダメだよーっていう法律があるんだから。」

呆れながらそう返すが、奈々は一切じていなかった。

奈々「兄として、妹を可がるのは當然のことなの。」

日向「當然ってのはあれだけど、まぁ分かるわな。で？」

奈々「可がるってことは、その子の事が好きってことなの。」

日向「･･･うん？」

奈々「つまり、兄妹はし合うものなの。」

日向「ちょっと待てい！どこから突っ込めばいいの！？」

もうめちゃくちゃだった。何が真面目な話や。

睦月「･･･奈々の話は置いとくとして」

奈々「なぁ！？ひどいの！」

睦月「･･･前も言った通り、法律なんざ知ったこっちゃないよ。乗り越えてやる。だから安心して、お兄ちゃんは妹をしなさい。」

日向「前提がおかしくないかなぁ！？妹に心はねぇって言ってるでしょうが！」

玖「大丈夫、お母さん言ってたよ！お父さんもシスコンだったって！」

日向「人の話を聞け！あとお父さん許さん！」

要らん豆知識が増えたところで、本題に戻ろう。まず、ここから逃げてアフィアちゃんの元へ行く。そこで改めてアフィアちゃんに告白する。よし、完璧だ！

あとは逃げ道が作れれば･･･

睦月「む、お兄ちゃん逃げようとしてるね。全員、ドア前整列！」

睦月の合図とともに、離れてきていたドア付近にまた集まりだしてしまった。ぐぅ、睦月が強い･･･。

睦月「逃げられないからね、お兄ちゃん。ここで決めてもらうから。私と結婚するか、みんなと結婚するか。」

みんな「いやそれはおかしい」

睦月「･･･ちっ」

睦月への総ツッコミが炸裂したところで、まーた振り出しへ･･･。時間は稼げているけど、アフィアちゃんの映畫が終わるまで持つのだろうか。

そして、數分後。

葉恵「ほら･･･素直になれって。」ﾌｩ

日向「み、耳は･･･耳はやめて！」

江「ならこっちかしらぁ？」ｺﾁｮｺﾁｮ

日向「あっははは、脇もダメだってぇぇぇ！」

えぇ、持ちませんでしたとも。全員で手を繋いで囲ってくるのは卑怯や･･･。絶賛拷問(？)中です、はい。