《勇者と魔王が學園生活を送っている件について》序章《スティフ》

これは、ある年と、あるの出會いの語。

[──はぁ、、はぁ、、やっ、、と、、。]

黒い雲に包まれた巖地の中に、年が一人で倒れていた。その年は、瀕死の狀態で、さっき戦いでもしていたのか鎧は近くに投げ捨ててあり、著ていた服はもうなく、には深い傷がいくつもあった。

その年の意識が戻ると、の中にある生命力を使って《気》を練り込んで、応急処置に回復しようと試みたが、気はほぼ完全に消費しており、諦めたのか、立ち上がって王都に向かって歩き始めた、、、、が、近くの村で完全に力盡きてしまった。

目を開けると、何人かの、、村人が近付いてきた。

[、、、い、、大、、夫、、。]

何か言っている、がもうかない。そう思った時にはもう力盡きてしまった。

[う、、うぅ。]

辺りを見渡す。民家の中のベッドに自分は寢ていたようだ。そして、ベッドの橫の椅子に座って寢ているの子が多分看病してくれていたのか、橫にあった機の上にによって赤くなった水がった桶とで汚れたタオルがあった。

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傷を見ると治ってはいないが、けるようになるまで回復した。年はベッドから起き上がる。

その時、さっきまで寢ていたの子が起きた。

[あっ、もう大丈夫何ですか。]

[あぁ、もう大分治った。ありがとな。]

[あ、それはどうも。あ、、あと、こ、これ、服です。]

そう言うと、近くにあったタンスから、新品と思われる服を出して渡してきた。

[ありがとう。]

そう言うと服をもらい、著始めた。

[あ、あの、あなたのお名前はなんと言うのですか。私は、セイラと言います。]

セイラは、し顔が赤くなっていた。なぜ、セイラの顔が赤いのか年は分からなかった。

[俺は、、、、えっと、、あっ、そうだ。俺は、スティフ、、、だったかな。]

そうだよな、俺、スティフだよね。と、考えているとセイラが話を始めた。

[そ、それではスティフさんは、何故あんなに大ケガをしていたのですか。あっ、でも、言わなくて大丈夫ですよ。]

どうやら、気づかってくれるらしい。この人、セイラと言う人なら、自分の人生を語ってもいい気がする。

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でも、言った時にどんな反応をするのだろう。もう、この事を考えるだけで、怖い。

スティフが考えていると、セイラが何か落ち著かない様子で口を開いた。

[あ、あの、その、スティフさんは、勇者様だったりするのですか。]

先手を取られた。だがスティフは自分でもわからないが口を開いた。

[ああ、俺は、生まれたときから今まで親を見たことがないんだ。気付いたときには戦場の中にいた。そして、兵士に拾われ、スティフという名前をもらった。俺は、特別な力があっただけで、特に剣技も、魔法も、才能と言えるものがなかったんだ。だから、頑張った。常人にはとてもできないほどの努力をした。]

スティフは息を整えて、もう一度、喋り始めた。セイラはスティフの話を真剣に聞いていた。

[時には敵に弟子りをして、またある時には、仲間の技量を見て盜んだりと々やった。今話せるのは、だいたいここまでかな。]

スティフは息をまた整え、辺りを見渡すと、村の人たちがいた。皆真剣に聞いていた。

[あ、あの、え、と。]

[お前が、まさか勇者様だったとわな、、。大変だったろ、よく頑張ったな。]

初めて誰かに分かってもらえた。これが何より嬉しかった、いつもは、[なぜ、もっと早く來なかった。もっと早く來てくれれば、、。]と言われるから、言うのが怖かった。

だが、ここの人たちは違った。わかってくれた。それだけで心が、軽くなった。と、考えていると笑顔でセイラが喋り始めた。

[えっと、あの、お腹空かないスティフ。]

[お腹空いた。]

そう言うと、村の人が大きな聲で言った。

[よーし、今日は、皆で食うぞーー。]

そのあとは皆でご飯を食べた。

セイラと出會ってから數ヶ月、俺は村に住むことになってセイラの家で生活を送り、村の子供たちに剣中心に教えたりしていた。

今日は、セイラに魔法剣を教えるために村の外の森で教練していた。

かきんかきん

剣をえながら考え事をしていると、セイラは怒りながら言った。

[スティフ!ちゃんと教えて!ねえ聞いてる?]

あーあ、力みすぎて隙がおおすぎになっている。でも、セイラは覚えが早いんだよなー。

スティフがまた考え事をしていると、セイラは剣を振っていた手を止めてスティフに近づいてきた。

[だーかーらーちゃんとしてーー。]

[わかったから、じゃあ次は、魔法やるか。]

うーん、でも魔法ってどう教えるの?実踐あるのみなんだけど、、、。

ギャアァァァァ

森の奧から何者かのき聲が聞こえてきた。

[な、何?向こうから聞こえてきたけど、、、。]

き聲の聞こえてきた方向を指差しながら言ってきたが、スティフは考えていて屆いていなかった。

どーしよーかなー、あの鳴き聲は多分ベアウルフの大將だと思うけど、、うーん、、、、考えるだけで無駄か。

[よし、行くか。]

[え、行くって、、、。]

[お前はついてくるだけ、俺が魔法剣を使っているのを見るだけでいい。えーと、まあ実踐の見學?]

[な、なら行く。]

そう言いながら、森の奧へと足を踏みれた。

歩き始めて間もなく何者かが爭った形跡の所に出た。そこは、木々は倒れ、いくつもの傷痕があった。

[あと、しだなー。あっ、この跡ベアウルフ?じゃない!]

傷痕の形が若干小さすぎる、だけど、威力は凄いことがわかる。

[ね、ねえスティフ、スティフ!か、囲まれてない?私たち。]

周りを見てみると、何者かに囲まれていた。

[予定変更!!今から見學開始!]

そう言ってスティフは何者かに飛び込んで行く。

[!?こいつら、シャドウルフか、ならっ!はぁーっ!]

剣に気を纏わせて斬りかかる。一、また一と。

數十いた、シャドウルフは殘り一になった。

[よし、ここからがこの見學の大事なとこだぞー。]

そう言うと神を剣に集中し、気を混ぜ混んで変換し、魔力を作る。

[まだ教えてないけど、魔力は元々あるのを使ってもいいけど作った方がし威力が上がるんだ。そしてっこうっ!投てきイメージを混ぜ込むと、気弾エアショットになる。]

スティフがそう言うと、シャドウルフに度の濃い気弾が當たった。

[す、凄い。一瞬で、、か。]

そこまで言うとセイラは、何かが近づいているのに気付いた。咄嗟に防制をとる。

[おっ、セイラも気付いたか、長したな。見學の続きだ。]

そこまで言ってから、腰をし落とし息を整え戦闘制をとる。し考え標的捉えて前に、飛び出した。

[はあぁっ!!!]

戦してから何分たっただろう。十?いや五か?いずれにしても、今のやつ武持ったの初めてか?手応えが無かったな。まあいいか、縄で縛り上げとくか。

スティフは手近にあった木のツルを使って素早く縛り上げた。その景をずっと見ていたセイラはただ驚くばかりだった。

[す、凄い、、。スティフ、そう言えばこの人たちって何なの?]

疑問に聞いてきたセイラだったが、スティフも襲われそうだったので軽く絞めた、スティフは深く考えてからもう一度縄で絞められた人を見る、その時、腕に見覚えがあるタトゥーがあったことに気付いた。

そのタトゥーは、何かの魔法陣だと確か魔王軍の幹部が消える前に言ってた気がする。じゃあ魔法を組み替えてみるか。

あ、セイラなんか言ってたな。何か言っとくか。

[えーと、こいつは、暗殺者かな。まあ、どうせ逃げられちゃうから、村に帰るか。]

そう言って歩き始め、何か言いながら後ろからセイラが走って來る。

今日のご飯なにかなー、と考え ながら村まで歩いていった。

[なあ、ちょっと聞いて良いか?]

今日の練習が終えて一息著いたときに、ふと思い立ったので聞いてみた。

[どうしたの、そんな改まって。]

[いや、何でそんなに本気になっているのかなあーってさ。]

[なにに?]

[あ、いやなんでそんなに魔法と剣にこだわってんのかなって思ってさ。]

セイラは、顔を下にし何か考えているのか、躊躇っているのか、と思っていた時にセイラが急に話始めた。

[え、えっとね、私學校とか言ったことが無いんだよね、それで、後2ヶ月後に初めて學校に行くんだ。で、でも私だけ遅れているから、しでも、皆に馴染めるように、、、、、、そう思って、練習頑張っていたの。]

[そうなのか、でも、これ以上の練習は出來ないぞ。]

唐突に告げられ、ポカーンと理解出來てない様子を見せるセイラ。だんだん涙目になってきたセイラが大きな聲で言った。

[何で!どうして!見込みがなかったから?ここまで來てそんなの酷いよ!!]

[いや、ちょ、、]

[スティフの、、、スティフの、、バカーーーー。]

走って森の奧へ行ってしまった。スティフはその時を見ていだけで行こうとは思っていなかった。いや、正確には、どうすればいいか分からなかった。やがて、夕日は落ちて辺りが暗くなり始めた。

──セイラ、遅いな。──

そう思ったとき、

キャアアアァーーーーー

森の奧から、悲鳴が聞こえた。スティフはこの聲を知っていた。スティフはその時嫌な予が頭の中を稲妻のように走る。

──このままだと、セイラが危ない!!

森の方へ走った。誰よりも速くに。

──もう誰も死なせたくない。

聲がしたところまで走って行くと既にセイラは、居なくなっており、痕跡も何もなくなっていた。

だけど、スティフには通用せず、魔力を練り始めた。

魔力を練りあがると、神を集中させて、

[探知能力サーチ、起。]

森全域に範囲を拡大し、セイラを探した。

──いた!

森の木をなぎ倒す勢いで走る、敵はセイラを片手で抱き抱えて走っていた。

[見ーーつけたーーーー!!!!]

と、同時にセイラを奪い取り片手で相手の首筋を叩いた。

──うごっ、、、

相手は倒れて気絶した。念りに木のツルを使って、絶対に抜けないようにするため魔力を現化しワイヤーより固いロープにす《魔法強化エンチャント》を施し、縛り上げた。

[う、うぅ。あれ、スティフ?]

[おう、起きたかー。いきなりどっか行くから、、、]

[そ、それは、スティフが見込みがないって、、、言うから、、、。]

え?そんな事いったかなー?

[ちょっと良いか?俺が言いたかったのは、そうじゃなくて、これ以上のキツい訓練は無い、つまり、お前は十分強いから、あとは、日々のトレーニングを欠かさないように、と、言いたかったんだけど?]

[へっ?、はいっ!?]

カァーーー

ようやく理解したのか、だんだん顔が赤くなっていった。

[え、じゃあ、私の思い違い?]

[まあ、そーなるな。いや、紛らわしい言い方して悪かったよ。]

照れ臭そうに言うと、

[あの、こっちこそあんな言い方してごめんなさい。あと、酷いこと言ったのに助けに來てくれて、ありがとう。]

何はともあれ助けられて良かった。あ、それよりも、學校ってのが気になるなー。俺も行けんのかなー、どうかなー。

[なあ、セイラ俺も學校てのに、興味出てきた。行けんのかな?]

[えっ!?ホントに!良かった。じゃあ、私がお父さん、お母さんに相談してみるね。]

[え、いいの?やったーじゃあ、よろしく。]

[スティフ!スティフ!!起きて。]

[あと、五分だけー。]

気持ち良さそうに寢ながら、寢言を言っている。

[スティフ!!!起きろーーーー!!!]

だが、起きる気配はなく気持ち良さそうに寢ていた。それを見ているセイラは、だんだん腹が立ち始め、、、、

[もう知らないっ!!先に行っちゃうからねー。]

──バタン。

それから一時間が経過して、ようやくスティフの目が覚めた。

時計を見てみると、大幅に時間が過ぎていた。

···········。

············。

ようやく、理解し、、、、

あ、ああああああ!!!!!!

[遅刻だーー!!!!]

焦りながら急いで制服に著替え、一切れのパンを口に加えながら、家を飛び出した。

これが、スティフとセイラの出會い、そして學園生活の一ページに書き加えられた。

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