《桜雲學園の正不明《アンノウン》》19話 初めての部活(2)
コートの一番奧、第6コートにはテニス部の人はいなく、コートの唯一の安全地帯となっていた。
そこに居たのは、いかにも勉強ができそうな顔の男だった。
あまりテニスができるようには見えない。
俺は小さな聲で、隣にいる奈ころなに話しかけた。
「アス研の活って的に何をやるんだ?」
部室を出るときに事前に著に著替えるように言われていたから、ちゃんと著てきたんだがコートに來たからテニスをやるのだろうか?
でも、この人たちはどうみてもテニス部に見えないんだけれど··············
「手伝いよ。他の部活のね」
「アス研の皆さん。今日は來てくださってありがとうございます。えっと、いつも通り、練習の相手になってもらえませんか?」
「えぇ、大丈夫よ。今日はそのために來たんだもの」
「···············景けいは見て·········て、お手本を···········見せてあげる」
そういうと、2対2のいわゆるダブルスのような形に4人が並ぶ。
違いと言えば4人ともが後ろにおり、テニスでのボレーヤーがいないところだろう。
「石崎いしざきは初めてだろう?」
隣にいる海崎かいざきが話しかけてくる。
ちなみに、アス研からは奈と風花ふうかさんの二人が、相手も二人がコートに立っている。
俺と海崎と志穂奈しほなは端の方の安全そうなところにいる。
「今からやるのはな、ミックステニスっていって、なんというかテニスとクイズが組合わさったような競技なんだ」
「ルールはね、最初に審判の人がお題を出して、プレイヤーは自分がボールを打つときに、そのお題の答えとなる解答を言って打つっていうのを繰り返して、解答できなかったり、ボールを返せなかったら負け、ってなって相手にポイントがるの。何ポイントで勝利かっていうのはその時によって変わるね」
一気にルールの説明をされて、し混しているけど、簡単に言えば、お題の解答を言って、ボールを打つっていうのを繰り返して、続けられなかったら負けってことかな?
ちょうど志穂奈からの説明が終わると、審判の合図と共に試合が始まった。
「今回のお題は··············赤い果、で」
審判の人がそういうと、奈から試合が始まった。
「じゃあ、まずは“りんご”」(奈)
「“さくらんぼ”」(部員1)
「···········“マンゴー”」(風花)
「“ザクロ”」(部員2)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
一どれ程続いているのだろうか?
さっきからずっと見ているが一向に終わる気配がしない。
「············“ネクタリン”」(風花)
もう何個目だろうか?
最初はりんごやさくらんぼなどの、誰でも思い付きそうなものが出ていたが、途中から初めて聞くような単語しか出てこなくなった。
今、風花さんが言った、ネクタリンも初めて聞く。
「なあ海崎、ネクタリンってなんだ?」
「んっ? 知らないのか? ネクタリンは桃の仲間でな、うぶがあるかないかで區別されていて、あるのが桃、ないのがネクタリンってなってるんだ。それとな、普通の桃と比べると酸味が強くて、あと種も取れやすいんだ」
そんなの知らないよ........
何なの?
海崎って、バカキャラじゃなかったの?
「“レンブ”」(奈)
また、わからないのが出た。
「志穂奈·······」
「うん。レンブっていうのはね、フトモモ科のジャワフトモモの果実で、フィリピンとかマレーシアとかで栽培されてて、味はね、りんごと梨を合わせたようなじでね、大生で食べられるんだよ」
志穂奈まで........
いや、まぁ、志穂奈なら分かるんだ、でも··········何なの? これって常識なの? 実は俺って、結構バカなのか?
「まっ、こんなものかな」
そう言って、やっと試合が終わった。
結果は0ー0、引き分けだ。
最初のお題の赤い果だけで、ずっと続いていた。
何者なの?
「さっ、次は景の番よ」
奈がラケットを渡してくる。
正直、今みたいにずっと続けられる自信がない。
〈補足〉
今回出てきた、レンブやネクタリンは実在しています。
もちろん、レンブがフトモモ科というのは本當です。
ちなみに、フトモモ科のフトモモはの一部の『太もも』ではなく、中國名の『桃』に由來するそうです。
こういうのを調べていると々な発見があって楽しいですね。
最近、フォロー數がびていて私としてはとても嬉しく思います。
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