《桜雲學園の正不明《アンノウン》》27話 DOP vs テニス部 部長登場!

どうにもテニス部の守りを崩すのは難しいと判斷した俺たちはプランB へと移る。

「戦略的撤退!」

とりあえず危険地帯であるテニスコートから出する。

チラッと後ろを振り返ったが、テニス部員はコートから出ることがなく、追いかけるつもりはないらしい。

その事に安堵したものの、このままでは時間切れで負けてしまう。

できればこのままごり押しでいきたかったが、奈が負ければそれで終わりなのでしょうがない。

フラッグの破壊を諦めるとなると、必然的にもう一つの勝利條件を満たさないといけないこととなる。

時間も限られている訳だしすぐにても部長を探さないといけないと思ったが、案外簡単に見つかった。

いや、待たれていたいうべきかな?

「いや~會えて栄だよ。アス研の部長さん。どうも、テニス部部長の雷かみなり航介こうすけだ」

テニスコートから部室まで近道をしようと校舎裏を通ったら、金髪のいかにもリア充みたいなやつがそこにいた。

とても悔しいが、髪をかきあげるその仕草はとても様になっていた。

リア充死ね!

「やっぱり僕たちは赤い糸で結ばれていたんだね! ここで君と出會うのは運命だったんだ! さぁ! 二人で奏でよう! 僕たちののワルツを!」

「お斷りするわ」

「てか、俺のことを忘れるんじゃねえよ」

なんだよこいつ、奈ころなの隣に俺がいるっていうのにガン無視しやがって。

「はっはっは、コートで這いつくばって逃げることしかできなかったお前みたいなクズになんか興味はねーんだよ」

よし、こいつ殺そう。

なきまでにボコボコにしてやる。

「そこまで言うなら·········」

「景けい、下がってて」

ピシッとした聲で言う。

こんな真剣な奈の顔は初めて見たかもしれない。

「お前は黙ってそこで見てろ〈エレキボール〉」

「あなたこそ黙ってなさい〈フレア〉」

ナルシストの“エレキボール”と奈の“フレア”が正面からぶつかり合い、相殺される。

威力は·············同じくらいか、これは厳しいな。

今日の〈未來科學〉の授業で習ったのだが、一般的に〇〇ボールという名前のものはその屬の中でも初歩的なものとされ、當然威力が低い。

それに対し、奈の“フレア”などは上位互換とされ、威力が高い。

そんな、そもそもの威力が違うタレントが相殺されたのだ。

あんなチャラチャラしたナルシスト野郎でも、さすがは部長というところか。

奈一人だけだと厳しい戦いになりそうだな......

何か俺にできることはないのか?

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